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アベノミクスの罠…裁量労働制で経済成長はありえない! “壮大な嘘”に国民は「お別れ」を

[2018年04月20日]

話題の書『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏(右)と東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏。裁量労働制拡大の根本的な間違い、そしてメディアの問題とは?

森友・加計問題、自衛隊の日報隠蔽に続き、財務次官“セクハラ”辞任で安倍政権が末期状態だ。

窮地に立たされている政権の命綱は「アベノミクスによる経済成長」のはずだが、この経済政策の成果も「都合のいいデータ」によって築かれた砂上の楼閣だったとしたら──。

今、話題の一冊『アベノミクスによろしく』(インターナショナル新書)の著者・明石順平氏は「アベノミクスは大失敗だった」と断言。同書では政府や国際機関が発表した公式データを用いながら、アベノミクスの幻想を打ち破っている。

なぜ、大失敗だったのか? 菅義偉(すが・よしひで)官房長官への厳しい追及で一躍、その名が知られた東京新聞社会部記者・望月衣塑子(いそこ)氏との対談で語る――。

前回記事では、若い世代が安倍政権を支持する理由として挙げる「雇用の改善」も「アベノミクスとは関係ない」と看破。この第3回では「働き方改革」の“罠”を見破る──。

***

望月 アベノミクスの嘘というか、「アベノミクスの罠」という意味では、国会で議論されている「働き方改革」も象徴的です。厚労省が作った資料の「不適切なデータ」が問題になり、関連法案から「裁量労働制の対象拡大」が取り下げられました。

明石 裁量労働制とは、例えばあらかじめ決められた労働時間が8時間であれば、実際に何時間働いたとしても、8時間としかみなされない制度です。さすがに皆さん、この「罠」に気づきましたよね。

望月 その議論の根拠となるデータが、あまりにも杜撰(ずさん)でした。裁量労働制で働く人の1日の労働時間は一般労働者のそれより短いというデータを出してきましたが、1日の労働時間が23時間を超えるというケースもあるなどツッコミどころ満載で、嘘にしても質(たち)が悪過ぎると感じた人も多かったと思います。そもそも裁量労働制の適用範囲を拡大する目的は「労働生産性を上げて経済を成長させる」ことだったわけですよね。

明石 ハッキリ言って、そんなことで経済成長できるはずありません。裁量労働制の拡大は、単に企業が残業代をカットしたいというだけです。経済を成長させようというのに生活者の時間もお金も奪って、消費に回るお金を減らそうとしている。

例えるならば、体を大きくしようとしているのに「食事を減らします」と言っているわけです。そのようなおかしな法案を無理やり通そうとするから、ああいうヘンテコなデータが出てきたのでしょう。

裁量労働制の騒動でひとつ強調しておきたいのは、厚労省が出した「平成25年」のデータをずっと使い続けていたということです。法政大学の上西充子先生がデータに問題があることに気づいて、分析していったら「怪しい」ということになった。仮に自分が国会議員で厚労省からそんないい加減なデータが出てきたら、絶対に「それ、あり得ないだろ!」って調べますけどね。

望月 財務省の公文書改ざん問題でもそうですが、大前提として多くの人に「日本の官僚はそこまで酷(ひど)いことはしない」という思い込みがあるんでしょうね。

明石 あの騒動を通じて皆さんにわかってほしいのは、官僚が出したデータだからといって頭から信じないでくださいということ。「まさか、そこまで…」ということを平気でやってくるのが現在の安倍政権です。裁量労働制拡大を取り下げたのなら、当然「高度プロフェッショナル制度」も削除すべきですよね。

望月 私もそう思います。「高度プロフェッショナル制度」とは高度の専門職にある人を、労働基準法によって定められた休日・深夜の割増賃金規制の対象から外そうという制度ですね。金融商品の開発業務や研究開発業務など、年収1075万円以上の人が対象となっています。

 明石 でも、取り下げていない。裁量労働制拡大を取り下げたことで騙(だま)せると思っているんでしょう。ハッキリ言って、労働者の健康のことなんか全く考えていない。本当にやるべきことは逆なんですよ。

これまで払うべき残業代を払っていなかった企業がたくさんあったんだから、労働基準法違反を超厳罰化して、とにかく残業代を支払わせるようにする。払わなかったら会社が傾くくらいの特大のリスクを負わせないとダメなんです。そうしないと労働者の購買力は上がらず、内需は拡大しない。


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