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注目の“10代Jリーガー”が増える今、起用法で注意すべきはーーデル・ピエロと元日本代表・岩本輝で考察する

[2018年04月30日]

若手の起用法について持論を述べた宮澤ミシェル氏

サッカー解説者・宮澤ミシェル氏の連載コラム『フットボールグルマン』第44回。

現役時代、Jリーグ創設期にジェフ市原(現在のジェフ千葉)でプレー、日本代表に招集されるなど日本サッカーの発展をつぶさに見てきた生き証人がこれまで経験したこと、現地で取材してきたインパクト大のエピソードを踏まえ、独自視点でサッカーシーンを語る――。

今回のテーマは、久保建英を筆頭にJ1の舞台で出場時間を増やしている10代の期待の若手選手たちについて。育成はもちろん重要だが、その起用法について、特に注意すべき点とは?

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風間(八宏)監督の下、名古屋グランパスでは17歳の菅原由勢(ゆきなり)がCBのレギュラーを張り、FC東京では16歳の久保建英がJ1で起用され、ガンバ大阪でも17歳の中村敬斗(けいと)が試合終盤の途中出場を重ねている。

10代の選手が起用され、試合で活躍すると話題になりやすいけれど、個人的な意見を言えば、起用には慎重論を唱えたいんだよ。

セルジ(セルジオ越後)がよく、「日本では22歳、23歳は若いと言われるけれど、海外では普通にバリバリやっているよ」と言う通り、サッカー界では22歳前後の選手は決して若くはない。だから、Jリーグに所属するその年代の選手には自覚を持ってプレーしてもらいたいと思っている。だけど、10代となると話はやっぱり別。

高いレベルでプレーをさせて経験を積ませ、成長の糧(かて)にしたい意図はわかる。若い選手なら終了間際に投入されても、短い時間でも不平不満なく一生懸命に頑張ってくれるから、監督としても起用しやすいよね。

ただ、10代の選手を起用する場合、周りが目を見開くくらいの圧倒的な才能を持っている選手であってほしい。それこそ、イタリア代表でも活躍した若い時のアレッサンドロ・デル・ピエロみたいに。

デル・ピエロは17歳の時にパドヴァでセリエBデビューして、19歳で名門ユベントスの一員になると、1年目の93年に途中出場でセリエA初出場して初ゴール。翌年からは名手ロベルト・バッジョを押しのけてレギュラーを張った。

今シーズン、サンフレッチェ広島でフィジカルトレーナーをしている池田誠剛さんが、ちょうどこの頃にイタリア留学していたんだけど、そこで目撃したのがユベントスで華々しくデビューしたデル・ピエロだった。

池田さんから「その頃のデル・ピエロは試合後に単調な練習を繰り返していた」と聞いたことがある。練習内容はコーチとマンツーマンで、トラップしたら少し動いて、ボールをはたいて、またトラップする。その繰り返し。レギュラーになったからOKではなく、10代のうちに獲得しなければいけないスキルがあるってことだよね。

そして彼が「デル・ピエロ・ゾーン」と呼ばれたペナルティーエリア左45度からのシュートを決めまくるFWへと大きく才能を開花させたのは、特別な才能に加えて、そんな10代の時の地道な積み重ねがあったからだろう。


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