"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は、JR北海道の駅廃止について語る。

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ホリ JR北海道が利用客の少ない18駅を来春のダイヤ改正で廃止すると発表したね。民営化以降で最多の廃止数らしい。JR北海道はただでさえ経営が厳しかったところに、新型コロナ騒動でダメ押しという感じなんだろうな。

ひろ 新型コロナがトドメを刺した感じですけど、言ってみれば時間の問題でしたよね。使う人が少なくなれば、そのサービスが存続できないのは当たり前の話です。

ホリ 住んでいる人が減って、地域の過疎化が進むと負のスパイラルにまっしぐらだからね。

ひろ インフラがなくなると、生活が不便になるので過疎化はさらに進みます。一方で、自分が生まれ育った町を残したいと思う人も少なくないと思うんですが、その気持ちだけではインフラを存続できない。

ホリ だよね。今回廃止される駅は、そもそもほとんど使われていないような駅だろうし、「廃止するのもしょうがない」と納得できるんじゃないの。

ひろ 駅が廃止されるような地域って、移動手段の中心が車だったりすることが多いので、そこに住んでいる住民も毎日のように鉄道を使っていた人は少ないと思うんです。

ただ、たまに使ったりすることはあるわけで、そのときに選択肢がないのは不便だと感じることはあるでしょうね。「駅を残してほしい」という気持ちはわかりますけど、気持ちだけではどうしようもないですから。

ホリ そうね。

ひろ 住民の気持ちをくんで赤字を垂れ流す駅を存続させ続けても、お金がなくなると今度はJR北海道自体が潰(つぶ)れちゃいますから。日本って、そういう「お気持ち尊重」が強かったわけですけど、尊重できるような余裕がだんだんなくなってきましたよね。

ホリ 利用者の少ない地方のインフラを都心部と同じ感覚でコストをかけて整備しても赤字になるだけだからね。

ひろ 交通の便も発達していて便利な暮らしをしたかったら、都会に引っ越すしかないわけです。「慣れ親しんだふるさとで不便な生活」をするか、「都会で便利な生活」をするかを選ばないといけない。求めれば役所がなんとかしてくれる時代ではありませんから。

ホリ 同じ北海道でも需要がある地域はあるんだよ。例えば、ニセコとかはオーストラリア人からめちゃめちゃ人気だったりするのは有名な話じゃん。

ひろ 観光地として経済が回っていて、人の往来があるところはまだなんとかなりますよね。温泉地とかも。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき「JR北海道が来春18駅を廃止へ。地方の交通インフラが存続の危機!?」

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『それでも君はどこにでも行ける』(光文社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。最新刊は『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』(三笠書房)

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