最新シングル『不協和音』のパフォーマンスより。ラスト、欅坂46を象徴する“坂道マーク”のフォーメーションを組むシーンで、平手友梨奈はまるで刃物の切っ先のようにも見える

昨年4月、『サイレントマジョリティー』でデビューして以来、欅坂46の不動のセンターとして注目を集める、平手友梨奈(ひらて・ゆりな)

何が彼女を輝かせているのか? どこが他の同世代と違うのか? 身近な関係者の証言から「平手友梨奈」を照射する。

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今からちょうど1年前、音楽番組『ミュージックステーション』に欅坂46が初めて出演した際、画面にこんな大テロップが打たれた。

「14歳のカッコいいセンター」

もちろん、このとき歌ったデビュー曲『サイレントマジョリティー』でセンターを務めた平手友梨奈のことだ。初登場のグループでここまでセンターだけがクローズアップされることは異例であり、その場で平手も思わず恐縮した表情を浮かべたように、これから生放送でパフォーマンスをしようという新人アイドルには重いあおりだろう。

しかし、この日の切れ味のあるダンスや、最後に見せた挑むような表情が話題となり、「欅坂46のパフォーマンスはカッコいい」という評判が全国に広まった。その後も、4月5日にリリースを控えた4thシングル『不協和音』まで4作連続でセンターを務めている。

ほかのメンバーからの信頼も厚い。欅坂46のキャプテン・菅井友香(ゆうか)と副キャプテン・守屋茜(あかね)にも、彼女のすごみを感じた瞬間があった。

「1stのときからパフォーマンスはすごかったんですけど、こっちが“次はどう表現するんだろう”と期待していても、毎回それを超えてくるんです。4thのMVの撮影では、てち(平手)のソロシーンを横で見ていて鳥肌が立ちました」(菅井)

「今のてちって、何テイク撮っても、毎回パフォーマンスが違うんですよね。普通、何度撮り直してもその場で変えられることなんてそんなにないと思うんですけど、1テイク目、2テイク目、3テイク目……って、ぜんぜん表現が違うんです。4thで久しぶりにてちの後ろに立ったとき、まずそのことにビックリしました」(守屋)

踊るたびに変化していく平手友梨奈。欅坂46のデビュー以来、ほとんどの楽曲の振り付けを担当しているダンサーのTAKAHIRO氏は、彼女に初めて会った頃の印象をこう語る。

「当初、平手さんのパフォーマンスはずば抜けている、と感じたわけではなかったです。のみ込みの早さも身体能力も平均的。ただ、グループに対する思い入れというか、“欅坂46に対する敬意”はとても強く感じました」(TAKAHIRO)

『週刊プレイボーイ』16号(4月3日発売)「証言ルポ 平手友梨奈がセンターにいる理由」ではメンバーや多くの関係者を取材、彼女がセンターにいる理由にさらに迫る。欅坂46全員集合のミニ写真集も掲載!

(構成/西中賢治 撮影/佐賀章広)