歌舞伎町・週プレ酒場にて、『銀魂2』イベントを実施。『銀魂』大ファンの小宮さんは「(映画に出られるなら)鼻に指突っ込むくらい楽勝ですよ」だそうです

8月25日、新宿・歌舞伎町「週プレ酒場」にて、「映画『銀魂2』公開を勝手に応援企画!小宮"お通ちゃん"有紗ミニトーク付きディナーショー」が開催された。

実写映画化作品第2弾『銀魂2 掟は破るためにこそある』の公開、そして『週刊少年ジャンプ』(集英社)での連載もクライマックスを迎え、今最高潮の盛り上がりを見せている『銀魂』。

今回のイベントでは、本作品の大ファンとして知られる声優の小宮有紗ちゃん、そして初代担当編集の大西恒平(こうへい)ジャンプ副編集長が登場。"銀魂愛"が高じて実現したコスプレグラビアの撮影秘話から、過酷な週刊マンガの現場ならではの苦悩までを語り尽くした!

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――『銀魂』ファンとしても知られる小宮さんですが、好きが高じて"コスプレグラビア"まで実現したんですよね(『週刊プレイボーイ』2018年9月3日号)。

小宮 「銀魂×小宮有紗 featuring 寺門通」というタイトルで、お通ちゃん(寺門通)という作中のキャラクターのコスプレをしてグラビをさせていただきました。以前から週プレの担当編集さんに「大好きな『銀魂』のコスプレグラビアがやりたいです!」とは言っていたんですが、まさか本当に現実のものになるとは。

大西 グラビア拝見したんですが、キャラクターの雰囲気が非常によく再現されていますよね。

小宮 撮影ではスタイリストさんに衣装をオリジナルで作っていただいて、メイクもヘアメイクさんと相談しながら、(通常のグラビアの)陰影を意識したものとはまた違う、2次元的なビジュアルになるよう心がけたんです。

大西 見た目ももちろんですが、内面でもお通ちゃんと小宮さんは似ているところがあるんですよ。作中のお通ちゃんは、けっこうキツいこともズバッと口にする......端的にいうと"毒舌キャラ"なんですが(笑)。

小宮 私も本音を包み隠さず言っちゃうから、お通ちゃんの気持ちがよくわかります(笑)。

――小宮さんと大西さんは本日初対面ですか?

小宮 お会いするのは初めてなんですが、大西さんは「銀魂」の作中にキャラクターとして登場されていたり、単行本の作者コメントでネタにされていたので、初めてお会いする気がしません。

――『銀魂』作者の空知英秋先生は、単行本のコメントでしばしば担当編集さんへの愚痴を綴っていますよね。

小宮 「締め切りがつらい」とかですよね(笑)。大西さん、空知先生は締め切りを守るタイプの漫画家さんなんですか?

大西 いえ、全然守りません(きっぱり)。マンガ家の中でも最悪の部類です。ひどいときには、印刷所に向かうタクシーの中で描いてもらったこともあるんですよ。

小宮 うわあ、大変そう......! でも、銀魂はそういうアクシデントさえネタとして楽しめる作品ですよね。

大西 読者の方にそう言っていただけると、印刷所からめちゃくちゃ怒られた僕の苦労も報われます。ほかにも、各話ごとのサブタイトルは半分ぐらい僕が考えていましたね。先生は締め切りに追われてそこまで手が回らないことがままあるので。

小宮 「第一訓 天然パーマに悪い奴はいない」とか(*銀魂の話数カウントは「第◯訓」)、サブタイトルが長いのも銀魂の特徴ですよね。私、サブタイトルがデザインされたTシャツ、高校生の頃愛用してましたよ! 秋葉原のアニメイトで銀魂グッズを買うのが楽しみだったんです。

大西 ありがとうございます。でも、同時期のジャンプ連載陣には、『D.Gray-man』『家庭教師ヒットマンREBORN!』と、もっとスタイリッシュで女性ウケしそうな作品がたくさんあったじゃないですか? その中で銀魂ファンになってくださるっていうのが、小宮さんのユニークなところですよね(笑)。

小宮 銀魂きっかけで、史実の新選組にも興味が湧いて、幕末の歴史まで好きになったぐらいですから。

作者には「巻末コメントでボロクソに書かれている」という大西副編集長

――今でこそ、小宮さんのような若い女性ファンも多い『銀魂』ですが、連載初期は苦労も多かったそうですね。

大西 ええ。特に、同時期(2004年)に連載スタートした『DEATH NOTE』とよく比較されまして。「デスノに比べてなんだこのヘタな絵は」「こんなマンガが続くわけない」ってよく言われましたよ(苦笑)。最初はアンケートも常に最下位付近。編集部でもまったく期待されていなかったですね。

連載3、4週目あたりで、「このまま人気が低迷したままだと、いよいよ打ち切りの話が出るかもしれない」というときに、「新キャラクターをいっぱい出そう」ということで「真選組」のキャラを一気に登場させたところ、少し人気が上向きました。

小宮 「真選組」いいですよね! 私は沖田総悟が一番好き。大好き。映画版で沖田役の吉沢亮くんも、まるでマンガから抜け出してきたようなカッコよさですよね。

大西 せっかく舞台が幕末モチーフなので、早めに真選組を出せばよかったのですが、うっかり銀さん(坂田銀時)を主人公にしてしまったので(笑)、1話目から出すわけにもいかず、序盤は苦戦しましたね。

小宮 大西さんのお気に入りキャラは誰ですか?

大西 編集者として"やりやすい"という意味でお気に入りなのは、お堅くてまじめな桂小太郎。普段しっかりしているヤツが変なことをすると面白いじゃないですか? ですから、桂はギャップを生かしたギャグをつくりやすいんです。

それに、小宮さんにもお好きだと言っていただけましたが、沖田は若い女性にとても人気がありますね。20代女性には土方十四郎、妙齢の女性には銀さんが人気かな。

――あれっ、近藤(勲)局長は?

大西 近藤は顔がね(苦笑)。

小宮 顔以外に原因がある気がする......。

――現在、映画『銀魂2』が公開中です。先ほどお話に出ました土方が柳楽優弥さん、桂が岡田将生さん、近藤が中村勘九郎さん。そして、主人公・坂田銀時が小栗旬さんと、そうそうたるキャストが集結されてますよね。

大西 まあまあ面白いんで、ぜひ見てください。

小宮 "まあまあ"って(笑)。

大西 いや、「超面白いぜ!」「見たら人生変わるよ!」っていうのもどうかな、と(笑)。そもそも銀魂は人生が変わるような漫画じゃないですからね。銀魂で人生変わっちゃ困りますから。

小宮 どの役者さんも原作のイメージにピッタリですよね。空知先生はどのぐらい映画に関わっていらっしゃるんですか?

大西 空知先生は福田雄一監督のギャグ描写に全幅の信頼をおいているので、ほぼすべてお任せしていると聞いています。撮影現場にも「面倒臭いからいいや」とまったく顔を見せなかったのですが、主演の小栗さんが一度空知先生に直接電話をかけたことがありまして。

「空知先生、小栗です。一回ぐらい現場に来てくださいよ~」って小栗さんが言ったら、15分後に来ましたよ。「"本人"に言われちゃ仕方ない」って(笑)。

小宮 そんなにシャイな方なんですか?

大西 ええ。こちらとしてもサイン会やこういったトークショーに空知先生が出れば盛り上がるのにな、と思い何度か打診してみたのですが、「人と話したくないからひとりで家で漫画描いてるのに、どうして人前に出ないといけないんですか」と言われまして。よく考えたら、確かにその考えも一理あるな、と(笑)。

そんな風に人付き合いが嫌いで、これといった趣味もないので「締め切り守れたらおいしいご飯行きましょう!」とか"モノ"で釣れないのも苦労しますね。

――その点小宮さんは、晩ご飯においしいものを用意しておけば撮影頑張ってくれますもんね(笑)。

小宮 お肉があればついつい釣られちゃう。グラビアの撮影は昼食を取らないことが多いので、夕方ぐらいに「夜ご飯、お肉食べに行こうか?」って言われるとラストスパートかけよう!って気になりますね。

――『ジャンプ』での連載もいよいよ最終章に突入しました。

小宮 さみしいですけど、空知先生が描かれる次の作品にも期待大ですね。個人的には"ザ・ジャンプ"みたいな王道の作品も読んでみたいな。大西さん、もし今先生の担当編集に戻られるとしたら、次回作はどういう路線でいきたいですか?

大西 もう金輪際担当には戻りたくないんですが......(笑)、恋愛ものや学園ものは銀魂の作品の中でもやったことがないので面白いかもしれませんね。

あと、連載は間もなく終了しますが、映画のほうは『銀魂2』がヒットすれば、さらに続編が出る可能性もゼロとはいえません。つまり......。

大西「小宮さんが『銀魂3』に出るかどうかは、皆さんが劇場に足を運ぶかどうかにかかっています」

――いまだ映画に登場していないキャラクター「寺門通」役として、次回作に小宮さんがキャスティングされる可能性もなきにしもあらず、と......!?

小宮 本当ですか!? ぜひ皆さん劇場に足を運んで、ツイッターで「『銀魂3』で寺門通が出るならキャスティングは小宮有紗とかがいいと思うな〜」ってつぶやいてみてください(笑)!

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盛り上がりを見せたイベントだが、週プレNEWSではさらにイベント後、酒場の一角でアフタートークに花を咲かせるふたりを直撃! 

――白熱のトークショーをありがとうございました! 現在公開中の映画『銀魂2』のサブタイトル「掟は破るためにこそある」のとおり、掟破りの破天荒トークが展開されましたね!!

大西 空知先生の場合、破ってるのは掟でなく締め切りですけど(笑)。でも、「主人公が甘い物好きなおじさん」とか、「ヒロインがゲロを吐く」とか、銀魂もある意味"ジャンプの掟"を次々と破ってきた作品ではありますね。

――そして気になるのは、映画『銀魂3』は実現するのか? そして、『3』に小宮有紗さんが寺門通役で出演できるのか?? というところなのですが。福田雄一監督は神楽役の橋本環奈さんに変顔させたり鼻をほじらせたりとかなり要求のハードルが高いことでも知られていますが、大丈夫しょうか?

小宮 変顔なら、10代の頃から事務所の反対を振り切ってやり続けてきたので任せてください! お通ちゃん役をやらせていただけるなら、NGは一切ありません。なんでもやります! 原作のセリフも全部OKです!

――お通ちゃんのセリフにはかなり"際どい"ものもあるのに、すごい覚悟ですね......!

大西 小宮さんの熱い気持ちがめちゃくちゃ伝わりました。といっても、僕にキャスティング権はないのですが。

――銀魂が最終回を迎えると、2000年代にスタートしたジャンプ連載作品がすべて終了となります。平成とともに、ジャンプの一時代を支えた作品が終わってしまうのは、ファンとしてはさみしい気持ちもあります。

大西 連載そのものは終了しますが、アニメや実写映画はヒットする限りずっと続いていきます。それに、銀魂の世界は読んでいただいたファンの方の心でいつまでも残る。そういう意味では、まだ"終わり"ではないので、これからも応援していただければうれしいな、と思いますね。公開中の映画『銀魂2』もよろしくお願いします!

小宮 私、この世界に入る前から「お通ちゃんになりたい!」って言い続けてたんです。今回グラビアやトークイベントが開催できたことで、「夢を言葉にして、言い続けて、努力を続ければ叶うんだ」ってあたらためて実感しましたね。

だから、「『銀魂3』にお通ちゃん役で出たい!」っていう夢だって、これからもずっと願い続けたい。そのために、映画に出るための努力だって精いっぱい積み重ねていきたいと思います。

大西 そういえば、福田監督はキャスティングの際、「◯◯役には××ちゃんがぴったりだと思う」といったネットの意見も参考にしているらしいですよ。

小宮 えっ、じゃあ全力でアピールしとかないと...! えっと、今までのお仕事で歌も踊りもさせていただいたし、アイドル的な見せ方もひととおり経験しているので、絶対お通ちゃんに適任だと思います! ぜひよろしくお願いします!!

小宮有紗KOMIYA ARISA
1994年2月5日生まれ 栃木県出身 身長164㎝ 趣味=幕末の歴史
◯『ラブライブ!サンシャイン!!』の声優ユニット・Aqoursのメンバーとして活躍中。韓国、台湾でのソロイベントを成功させてますます勢いに乗っております。公式Twitter【@box_komiyaarisa】