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さまざまなメディアで話題を振りまくひろゆき氏は、歴戦のゲーマー(特にシミュレーションゲーム好き)でもある。そんな彼が、これまでの人生で出会ってきたゲームをじっくり語る連載コラムだ。

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■変なゲームが好き

よく「ひろゆきさんがゲームを作るならどんな内容にしますか?」って質問されるんですけど、僕が好きなのは変なゲームが多いんですよ。

例えば、箱庭系シミュレーションだったら独裁国家の大統領として国を統治する『トロピコ』とか、リアルタイムシミュレーションならギリシャ神話などをテーマにした『エイジ オブ ミソロジー』とか好きなんですけど、そもそもこれらってそこまで売れてないんですよ(笑)。

『エイジ オブ ミソロジー』なんかは巨人を作って最後の最後で逆転勝ちできるし、『トロピコ』は民衆に酒を配ると支持率がアップするとかあります。結局、僕は良い意味で頭おかしいゲームが好きなんですよね。

なので、僕がゲームを作ったとしても、頭おかしい要素を詰め込みすぎてビジネス的には失敗すると思います(笑)。

■続編を出してほしい、あのリズムゲー

僕が好きなゲームの中で大ヒットした例を挙げると小島秀夫監督の『DEATH STRANDING』です。これ、主人公がいろいろと荷物を配送するゲームなんですけど、最初のミッションは遺体の配送ですから(笑)。やっぱり、どこかしらに頭おかしい要素がないと、好きにならないんですね。

そんな僕の中で"確実に売れる!"と断言できるゲームもありました。それが初代プレイステーションの頃に発売されたリズムゲーム『パラッパラッパー』(1996年)です。でもこれ、好きだったのに「2」(2001年)以降は続編が出てないんですよね。ラップにあわせてボタンを押してキャラをダンスさせるゲームなので、誰にでも簡単に遊べるのが特徴です。

それこそエミネムや2パック、BTSバージョンとか、ミュージシャンとコラボすれば毎年新作を発売できるはずなんです。ゲームシステム的にも単純なので制作費だってAAAタイトルと比較したら、圧倒的に安くなります。

ミュージシャンの許諾費用は発生しますけど、それもペイできるぐらい売れるはずです。なによりパラッパのキャラがかわいいじゃないですか。そういった面でも僕の好きなゲームですね。

まー、僕が好きって断言しちゃっている時点でビジネス的には失敗フラグなのかもしれませんけど(笑)。とりあえず、ゲームクリエイターのみなさんは、僕が興味を持って買うけど、途中で飽きてほったらかしにするぐらいのゲームを考えるほうが正解だと思います。

●ひろゆき(西村博之)
1976年生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『考えて生きる~合理性と好奇心を併せもつ~』(成毛眞氏との共著、集英社)など

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