生産終了が決定したCB400スーパーフォア。価格88万4400~92万8400円

ホンダ自慢のバイク「CB400スーパーフォア」の生産終了が正式決定したという。その背景には何が? ホンダを粘着取材するモーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏が解説する。

青木 ホンダは4月28日にCB400スーパーフォア、通称"スーフォア"を今年10月分の生産で終了すると正式に発表しました。 

ーーえっと、そもそもスーフォアのデビューはいつでしたっけ?

青木 1992年デビューです。熟成に熟成を重ねて30年のロングセラーモデルですね。

ーーほおほお。売れ行きは?

青木 正統派のネイキッドですが、クラストップを誇る58馬力の水冷4気筒エンジンを搭載。その人気はすさまじく、2002年からクラス16連覇を達成(二輪車新聞調べ)。まさにホンダが誇るベストセラーモデルです。

ーーなるほど。一方で、教習車にも使われているため、一部には「スーフォアは優等生バイクだ」なんて声も。実際のところはどうなんスか?

青木 アオキは最新型を公道試乗していますが、6750回転で1気筒あたりの作動バルブ数を2から4バルブに切り替える可変バルブ機構のおかげで、全域で力強くスムーズな走りを実現しています。実際に乗るとチョー強力な加速とともに直4でしか味わえない太く鋭い排気音を奏でてくれる。エンジンはダイナミックで実に荒々しいフィーリングです。正直、スーフォアはレジェンドモデルですよ。

ーーそんなスーフォアが生産終了になる理由は?

青木 厳格化する環境規制に対応するのがもはや難しかった。そこに尽きますね。ちなみにスーフォア以外にも兄弟車のCB400スーパーボルドール、VFR800F/VFR800X、ゴールドウイング(リアトラクレスタイプ)、ベンリィ110も10月生産分をもっての生産終了が発表されました。

CB400スーパーボルドールも生産終了。104万600~108万4600円

ーー合掌!

青木 余談ですが、スーフォアはニッポン最後の"ヨンヒャク4発"なので中古市場の相場はすでにかなり沸騰しています。4~5年落ちのモデルでも100万円台を軽く突破し、新車を上回るプレミアム価格になっています。もちろん、兄弟車のCB400スーパーボルドールの中古も同様に沸騰していますね。

ーーマジか!

青木 今ならまだ新車で購入できるかもしれません。手に入れたい人は販売店へダッシュなんですよぉぉぉ!


☆青木タカオ(あおき・たかお)
モーターサイクルジャーナリスト。著書に『図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み』(秀和システム)など。『ウィズハーレー』(内外出版社)編集長。YouTubeチャンネル『バイクライター青木タカオ【~取材現場から】』を運営