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『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!

今週の研究対象 
2025年問題(ツナググループ・ホールディングス)

前号では物流の2024年問題を取り上げたが、来年には団塊世代が後期高齢者になる「2025年問題」が待ち受けているらしい! 働き手不足も危惧されるが、そこで存在感を高めそうな会社とは?

助手 前回取り上げた物流の2024年問題は衝撃的でした。トラックドライバーの年間残業時間が960時間に制限されるだけで、ECの即日配送すら危うくなるとは。日本の人手不足も相当なものですね。

坂本 2024年問題の次は、2025年問題なんてのも控えてるよ。

助手 えっ、まだあるんですか!

坂本 2025年以降、いわゆる団塊世代が75歳以上になるんです。人口の5人にひとりが後期高齢者となり労働力人口の大幅減少が懸念されています。2030年には644万人分の人手が足りなくなるという試算もある。働く人が減れば税収も減るから、ゆくゆくは公的サービスの維持も困難になるかもしれません。

助手 公的サービスまで危うくなるのかぁ。気がめいりますね。でも当然、この問題をビジネスチャンスにしてる企業だってあるんですよね?

坂本 鋭くなりましたね。アルバイトやパートの採用代行を手がけるツナググループ・ホールディングスは、この波にうまく乗れると思います。

助手 ん? 2025年問題は、高齢者が増えるからそもそも働く人がいなくなるってことですよね。アルバイトやパートに応募する人も減って採用できなくなるんでは?

坂本 いや、問題は高齢者が増えること自体ではなく、柔軟に働きたい人と仕事をうまくマッチングする仕組みが足りないことなんです。

助手 働いてない高齢者の中に、本当は働きたい人がいるってこと?

坂本 そうです。社会との接点を維持したいとか、年金の足しにしたいという理由で働きたい高齢者はけっこういるんですよ。ただ、体力的な問題があったり、稼ぎすぎると年金支給額を減らされることもあって、あまり長時間は働けない。そういう人は、従来型のバイトの求人では採用することが難しかった。雇用主も戦力としての計算を立てにくいからね。でも今後はどんな働き方の人でも許容しないと人手が足りなくなることは雇用側もわかっている。ただ、採用や管理のノウハウがないんです。

助手 ツナググループはそうした人を採用する支援ができる?

坂本 そのとおり。まず、求職者を確保するため、求人サイトを運営しています。単発のバイトを探せる「ショットワークス」、シフト単位の「シフトワークス」、シニア向けの「ユメックスネット」とかね。

助手 確かにイレギュラーな働き方に特化してる印象ですね。でも、リクルートとかマイナビみたいな、大手人材企業も追随してくるんでは?

坂本 もしそうなっても、採用支援という立ち位置だから大丈夫です。

助手 どういうことです?

坂本 リクルートやマイナビは自社の求人サイトを広告媒体として売っています。つまり「当社のサイトを使って採用しましょう」という提案以外に選択肢はない。一方、ツナググループはあくまでコンサルティングが事業の柱。どういう人材が必要か、人材をどう集めるか、どう管理するかというプランを立てて収益を得ています。だから自社サイトは求職者確保の一手段に過ぎず、採用側の状況に合わせて他社のサイトを薦めてもいい。むしろ、他社の媒体も活用してデータを取得すればコンサルティングの精度も上がります。

助手 大手人材企業と競合するのではなく、独自の立ち位置なんですね。

坂本 ええ。PERは16倍で人材関連企業としては株価が高めですが、独自性ある成長企業として、まだ投資できる水準にあると思います。

今週の実験結果

人材関連の銘柄の中でも独自のポジショニング。有望な銘柄だと思います

坂本慎太郎

坂本慎太郎さかもと・しんたろう

こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
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