『モンスターストライク』は海外展開も強化中。人口14億人を擁するインドへの進出を決め、期待が高まる 『モンスターストライク』は海外展開も強化中。人口14億人を擁するインドへの進出を決め、期待が高まる

『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!

今週の研究対象 
モンスターストライク
(MIXI)

スマホゲームの宿命は、キャラや敵のインフレ。そのあたりの問題をうまくクリアし、10周年を迎えた今も多くのユーザーを抱えるのがMIXIの『モンスターストライク』だ。投資家目線で将来性は!?

助手 『モンスターストライク』って知ってます?

坂本 MIXIが運営してるスマホゲームだね。

助手 ええ、僕はリリース当初からプレイしてるんですが、去年で開始から10周年を迎えたみたいでして。

坂本 スマホゲームって、ヒット作でも旬はリリースから2、3年くらい。異例の長期ヒットですよね。

助手 モンストは運営が絶妙で、惰性で課金を続けちゃうんです。ほかのゲームは運営期間が長くなると新しいキャラやアイテムの強さがインフレして、初期から遊び続けた優位性がなくなることも多いんですが、モンストはインフレが起きてないし、ほかのコンテンツとコラボした新キャラを出してきて飽きさせないんです。

坂本 ゲームバランスを適切に管理して、細く長く課金してもらう方針なんですよ。一方で、他社が宣伝したいキャラを登場させ、そちらからもしっかり利益を出す両面作戦です。

助手 うまいですね。長年のファンもいることだし今後もモンストで大儲けできるんじゃないですか? 

坂本 スマホゲームからの利益はリリース後数年間の初速を超えられないのが普通。モンストも「息が長い」ってだけで、徐々に利益は伸び悩んできている。同社への投資で検討すべきは、ゲームに代わる柱を育成できるかという点ですよ。

助手 次のヒット作とかじゃなく?

坂本 ゲームは開発に巨額を費やす割に、リリースするまでヒットするかわからない。ギャンブルみたいなもんです。MIXIもそれをわかっているから、モンストの利益はほかの事業の育成に使ってるんです。

助手 まさか、2000年代に一世を風靡した国産SNS『mixi』をいまさらテコ入れ?

坂本 サービスはひっそりと継続しているけど、さすがにね。伸びていきそうなのはスポーツ事業です。

助手 スポーツ?

坂本 サッカーチームのFC東京などを運営していたりもするんですが、特に公営ギャンブル関連の事業が期待大なんです。競馬情報サイト『netkeiba.com』などを運営するほか、競輪の車券販売サイト『チャリロト』では、主催者から販売を委託され、販売額に応じた手数料を得ています。

助手 どういうもくろみですかね? 既存事業と関係なさそうですが。 

坂本 いや、関係大アリだよ。例えば、スマホゲームのガチャ。どんなアイテムが出るか、ワクワクさせるための演出がありますよね。

助手 射幸心をあおるような仕掛けはお手のものってことですか。

坂本 まぁね。偶然性が高いことにお金を出すって面もガチャとギャンブルの類似点。ユーザー層も近そうでしょ? 加えて、ユーザー同士で予想を交換しながら車券を買えるサービスも展開しているんですが、ユーザーを交流させるノウハウは『mixi』から横展開できる。

助手 確かに! でも、公営ギャンブルってどこも寂れてるイメージがあって、儲かる気がしませんけど。

坂本 コロナ禍中に車券や馬券を外部委託でオンライン販売した結果、風向きが変わったんです。万年赤字だった地方競馬場が全国区で馬券を販売できるようになり、黒字化した例もある。つまり潜在的市場規模は大きい。MIXIが蓄積してきたゲームとSNSの知見の組み合わせで、さらなる販売額の拡大と手数料収入増も期待できる。長期目線なら、投資対象として面白いと思うよ。

今週の実験結果 
あまりイメージがないですが、実はMIXIは公営ギャンブル関連銘柄でもあります

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坂本慎太郎

坂本慎太郎さかもと・しんたろう

こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
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