
坂本慎太郎
さかもと・しんたろう
坂本慎太郎の記事一覧
こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
公式X【@bucomi】
1位の巴コーポレーションと3位の三井E&Sは、右肩上がりの株価チャートを描いている。2位のエディアは一時の高値圏を脱した
『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!
前回に引き続き、2025年の振り返りを実施。昨年の高パフォーマンス銘柄TOP3を発表しつつ、2026年の相場を占います!
助手 前回に続いて2025年に紹介した銘柄を振り返ります。値上がり率3位は+69.6%の三井E&Sでした。
坂本 大型船向けエンジンと港湾クレーンを造る会社です。大型船用のエンジンは世界で3社しかライセンスを持っていないんですが、2社からライセンス供与を受けています。
助手 取り上げたのは8月。当時は米中の関税交渉が難航してました。
坂本 そう。米中の対立が長引く中で、造船能力の多くを中国に握られているのは安全保障上リスクだ、という視点が出てきた。そこで西側諸国が日本の造船所やエンジンメーカーを活用する流れが強まると読んで三井E&Sを取り上げました。
助手 造船が一気に国策に。
坂本 ええ。ただ、ここまで上がると決算で利益の伸びを確認しながら、中長期でタイミングを狙って買い増すのが無難かな。
助手 第2位はエディア。値上がり率は+78.4%でした。
坂本 エディアはカーナビ向けソフトを作っていた会社ですが、「レトロゲーム」「出版」「オンラインくじ」を軸に、IP(知的財産)ビジネスへとかじを切ったのが特徴です。
助手 バラバラに見えるけど、実は全部つながってるって話でした。
坂本 そうそう。過去にヒットしたレトロゲームの権利をまとめて買って現行機で配信し、マンガやグッズに広げる。自社の電子コミック誌『ひふコミ』で新しいIPも育てて、それをオンラインくじでグッズにして売る。IPの"仕入れ"から"販売"まで一気通貫なんです。
助手 オンラインくじやキャラクターグッズの広告、増えましたよね。
坂本 そういう変化を背景に、中小でもIPを活用して稼ぐ会社が増えてきたと感じたのが紹介のきっかけでした。ちなみに株価上昇の要因はオンラインくじが好調だったこと。くじは利益率が高いから、売り上げが増えると利益もドンと伸びるんです。
助手 業績が株価にも反映されたと。
坂本 そうだね。足元のPER(株価収益率)は18倍程度で、IPビジネス銘柄として極端な割高感はない。今からでも投資する余地はあるよ。
助手 なるほど。栄えある第1位は......巴コーポレーション! 上昇率は+86.9%でした。
坂本 「大空間構造建築」に強い建設会社です。東京ビッグサイトや東京スカイツリーの鉄骨まで、時代を象徴する建造物を手がけてきました。
助手 取り上げたきっかけは、所長の事務所周辺の再開発でしたね。
坂本 そう。古い団地が取り壊されていくのを見て「この再開発で得をする上場企業は?」と地図を眺め、本社を勝どきに構える巴コーポレーションに行き着いたわけです。技術的な実績に加えて、都心に不動産を持っている「含み資産」の面でも評価されやすいと考えました。
助手 まさに街歩き投資!
坂本 確かに。昨年は建設業界の収益が改善し、相場のテーマになったから、そこにうまく乗れた部分もある。ただ、同社の業績はまだ本格的に回復したとは言い切れないので、投資するなら決算を確認して徐々に買うのがいいだろうね。
助手 さて、今年の相場について、所長の見立ては?
坂本 注目は日銀の利上げだね。金利上昇で利ざやが改善しやすいメガバンクには追い風が吹く。あとは関税問題が一段落した自動車。ただ、思わぬ銘柄を発掘できるのが街歩き投資の魅力だから。業界を問わず意外な大ヒットを狙いますよ!
今週の実験結果
今年の注目テーマは日銀の利上げ。メガバンクがアツそう!