
坂本慎太郎
さかもと・しんたろう
坂本慎太郎の記事一覧
こころトレード研究所所長。ハンドルネームは「Bコミ」。日系の証券会社でディーラー、大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネジャー、株式のストラテジストを7年間経験。ラジオNIKKEIや日経CNBCなどの投資番組へのレギュラー出演多数。著書に『プロ投資家が教える副収入1000万円の最短コース』(BEST TIMES books)など
公式X【@bucomi】
保有ブランドは「MOUSSY」「AZUL(アズール)」「ロデオクラウンズ」 など。株主優待では2000円分のクーポンがもらえる
『週刊プレイボーイ』で連載中の「坂本慎太郎の街歩き投資ラボ」。株式評論家の坂本慎太郎とともに街を歩き、投資先選びのヒントを探してみよう。金のなる木はあなたのすぐ近くに生えている!
株価が大化けする銘柄には、その数年前から予兆が存在する。そこで、今、急成長の胎動を最も感じるアパレル企業をご紹介! 時価総額約7兆円の超巨大企業と組んで、中国に進出するんだとか......?
助手 いよいよ2026年の相場が始まりましたね。今年から読者になった人もいるでしょうし、お年玉代わりに、とっておきの銘柄を教えてください!
坂本 でしたらバロックジャパンリミテッドで決まりです。
助手 知らないなぁ。何の事業を?
坂本 若い女性向けのブランドが中心のアパレルメーカーだから、君が知らないのも無理はないかもね。服の企画から製造・販売までを自社で一貫して手がける、いわゆるSPA(製造小売)企業です。
助手 ユニクロなんかと同じですね。じゃあ、お手軽な価格帯が中心?
坂本 昔は手に取りやすい価格帯が中心でしたが、最近は高級化も進めつつ海外進出にもかじを切っています。英国のメーガン(サセックス公爵夫人)が同社の高価格帯ブランド「MOUSSY VINTAGE」のデニムを着用したと海外メディアで報じられて話題になったこともある。
助手 じゃあ海外進出と高級化で大化けするってヨミですね。
坂本 それもあるけど、本命は中国の巨大EC「JD.com(ジンドン)」との合弁事業です。うまくいけば、バロックジャパンにとって計り知れないインパクトが出るはずです。
助手 中国のECで服を売るってことですか? JD.comってのも知らないし、ピンとこないなぁ。
坂本 JD.comは中国最大の小売事業者で、年間売り上げは約24兆円、月間ユーザーは6億人を超えています。時価総額は7兆円くらいある。
助手 超大企業じゃないですか!
坂本 そうなんですよ。バロックジャパンは同社と一緒に新会社「東博資本」を香港につくり、代表にはバロックジャパンの村井博之社長が就く。日本の消費財関連企業に投資して育て、中国に商品を供給するのが狙いです。
助手 単にバロックジャパンの服を売るための会社じゃないってことですか?
坂本 そのとおり。日本の中小企業を対象にした投資会社ってところですかね。事業承継や資金面で悩むものづくり企業を発掘し、商品磨きや品質管理、パッケージ整備まで支援する。そうしてできた"売れる商品"を、JD.comの越境EC網で中国に届けるわけ。投資先企業の目利きやサポートにバロックジャパンの知見を生かすイメージです。
助手 なるほど、売れる場所が最初からあるのは強いですね。
坂本 そう。何しろJD.comは6億人分の購買データと物流を持っているから、「何が売れているか」というデータから逆算して投資先を増やせる。利益を二段構えで狙えるのもミソで、投資先の価値が上がれば投資利益を、商品が売れれば販売のマージンを享受できます。バロックジャパンは2030年の連結売上高1000億円超を目指してアパレル一本足からの脱却を狙っているんですが、今回の合弁事業でそのきっかけをつかむんじゃないかな。25年2月期の売り上げは600億円弱だから、かなりの高成長をもくろんでいる計算です。
助手 おぉ、期待できそうですね。
坂本 合弁事業はまだ立ち上げ期だからすぐ数字が出るような話じゃないけど、投資先や勝ち筋が見え始めた瞬間、バロックジャパンに対する市場の見方が変わる可能性は十分あると思います。足元は配当利回り4.8%と高配当だし株主優待も充実しているから、合弁の成長を待ってじっくり長期投資するのがいいだろうね。
今週の実験結果
アパレルに依存していたビジネスモデルから脱却する予兆を感じます!