15歳だった2001年から、20歳になった2006年の5年間。青春時代ど真ん中。

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2000年代、YJグラビアで最も輝き、現在放送中のテレビ東京開局55周年特別企画ドラマ『ハラスメントゲーム』に出演するなど、今なおその輝きを放ち続けている女優・市川由衣。彼女のグラビアの集大成とも言える名写真集『HATACHI/The Golden Best』が未収録カットを加えて10月15日(月)よりデジタル配信スタート!

それを記念して、5年間ずっと彼女を撮り続けたカメラマン細野晋司氏と、彼女に"今日子ママ"と呼ばれるスタイリスト八木今日子氏、そして市川由衣の3人による座談会が実現。

あの頃の思い出や裏話を、当時の雰囲気そのままにお届けします!

(写真集を見返しながら、座談会がスタート)

八木 旦那さんもこの写真集、見てたりするの?

市川 え、見てないと思う。

八木 結構見てると思うよー。実は夜な夜な見てるとか(笑)。これが多分最初の撮影だよね。

市川 そう、沖縄。

――初ロケのことは覚えてますか?

市川 覚えてます。結構ちゃんと。沖縄だったんですけど、それが自分にとっての初めての沖縄で。それまでにもちょっとだけグラビアはやってたんですけど、ヤンジャンでやるのはこれが最初。それまでの撮影とヤンジャンの撮影はちょっと違いました。

――どんな風に?

市川 14歳、15歳のグラビアを始めたばかりの頃だったから緊張もしてましたし、大人っぽい感じに撮られることが多かったんです。でもヤンジャンでは自然な感じの私を撮ることが多くて。そのままの私を大事にしてくれていた気がします。だから、構えないようにしようって思っていたのは覚えてます。

――細野さんも初めての撮影、覚えてますか?

細野 覚えてる覚えてる。やっぱり撮る側と撮られる側の相性とかもあるしね。由衣を最初に見たとき、もちろんかわいかったし、物怖じしない感じがあったね。とにかく自然な表情を出してもらえるように、してたかな。

市川 ヤンジャンだと、すごい変な顔とか使われるんです(笑)。「これ使う~!?」みたいな。他の雑誌だと絶対に使わないようなカットも使われてて。でも逆に「これでいいんだ」って思った気がします。綺麗に見せなきゃっていうよりも、自然な私が求められてるんだなって思って、それからはもう、楽しいっていうのしかなかったですね。

細野 普通だと、変な顔とかは納品するときに省いちゃうんだけど、由衣に関してはピンが合ってないとかそういうもの以外は、ほとんど全部納品してたと思う。そういうところが可愛かったからね。

八木 その顔がまた絵になるというか、可愛いんだよね。

市川 え、絶対なってない(笑)。

八木 いや、なってたなってた。由衣はナチュラルなところが一番良かったんだよ。

市川 え、絶対なってないのもありました(笑)。トドみたいなのとか使われてたし(笑)。

八木 それは私も覚えてる。見開きで使われてたやつでしょ? 2人で一緒に「これ見開きで使う~!?」って言ってたよね(笑)。

市川 そうそう(笑)!

――それがどんな写真がめちゃくちゃ気になります......。でも、当時の編集長が由衣ちゃんのことをとても気に入っていて、普段はあまり言わないのに、由衣ちゃんのときは結構構成に口出してたって聞きました。

細野 そうだったんだ。でも本当に現場でも、綺麗に整った写真とかを撮ってると、今日子ちゃん(スタイリスト八木今日子氏)とかがチャチャ入れてくるんだよ。「なに真面目に撮ってんの?」とかって。

市川 ほんとに。そういうの結構ありましたよね。真面目に撮ってると邪魔されるっていう。

八木 クシャクシャに笑ってるのが可愛いんだよ。

――確かに、女の子は笑顔が可愛いって思いますし、もちろんそうなんですけど、思いっきり本気で笑った顔で、OKが出る子ってなかなかいないです。

市川 いや、他の雑誌だとハジかれてましたよ。それなのにヤンジャンは......(笑)。

――でもそれが本当に良かったから使ってたんだと思います。この写真の笑顔とかも。これって、絶対砂浜が熱くて「熱っ!」って言ってる感じですよね?

細野 そうそう、本当にそのときは熱くてね。でもそういうの、普通の子だと撮れないんだよね。

市川 飾る必要はなくて、自分がリラックスして楽しくやってれば、自ずと細野さんが良い写真を撮ってくれるって。そういう信頼関係がありました。

――すごく素敵ですね。

市川 実際には、言葉も多くは交わしてないですよね。

細野 今の方が、色々話すよね。

市川 そう、今の方が。細野さんってこんなにしゃべるんだって(笑)。

八木 当時は、カメラで会話してたからね!

――ところで細野さんは5年間、由衣ちゃんを撮り続けていくなかで、少しずつ変わっていく感じはあったんですか?

細野 そうだね。あと、最後の方は、由衣もヤンジャンを卒業していかなきゃいけないし、そのステップを、女優への変換期をどう作っていけばいいのかなと。どんな風に撮って変化をつけようかなって思ってたかな。ファッションっぽくとか、カッコよく撮るとかならいくらでも撮れるけど、それはヤンジャンじゃないから。でも、由衣と今日子ママのふたりの関係性がすごく素敵だったから、それには撮影中すごく助けられたね。

市川 未だに今日子ママです。

八木 本当にもう長いよね。でも、担当した子全員とこういう関係性になる訳ではないからね。そういう関係性だったのが、撮影にもいい影響になってたのかも。親密感ができたのかなって。

――皆さんを見てると、タレントとスタッフっていう関係だけではない、普通の人間同士の関係がありますよね。そういえば、今回デジタル復刊する写真集「HATACHI/The Golden Best」のロケって、なんで撮影場所がメキシコになったんですか?

市川 全然知らないんです(笑)。別に私が行きたいって言った訳ではないという。

細野 ちょっと前から話はあったんだよね。僕がアーティストのジャケット撮影でメキシコに行ったことがあって、結構良いロケーションがあったから、編集の人に良かったよ、って話してて。それを覚えてて、かな。ある程度土地勘がある方がロケーションも決めやすいしね。

八木 それにしても、由衣、今でも全然変わってないよね。

市川 それって......(笑)。そういえば、衣装着せるときに、毎回、これ高いからね! とか言ってたよね(笑)。

八木 言ってた言ってた。由衣、意外とこぼすから......。

細野 (笑)

市川 そう、それ毎回注意されてました。

八木 気をつけてね、これ高いからね、って。

――それ完全に、ママが子どもに言うやつじゃないですか(笑)。

八木 でも絶対に聞いてるの60%だから。はいはい、とかっていうんだけど。結局、あ、やっちゃった! みたいな。あと、ロケバスでよだれ垂らして寝たりもしてたけど(笑)。そういうところも全部含めて、愛おしい感じなんだよね。

――愛おしいっていう言葉が、由衣ちゃんには本当に似合いますね。

市川 この写真集は、青春、ですね。15歳から20歳の5年間。本当に青春。あっという間の5年間だったなって思います。あと、私、すごい楽しそうだなって。今見ても、このときの自分楽しそうだなって思うから、その瞬間を残せてて幸せだなって思います。

――そう言ってもらえるのが一番うれしいです。思い出したくないとかって言われると(苦笑)。

市川 絶対にそんなことないです。本当に楽しかったです。芸能界に入って、一番最初ではないけど、初期にやった仕事だから、スタートというか色々なことを教えてもらったし、私にとってヤンジャンはすごく大事な場所でしたね。

――では、女優としてのお仕事のこともお伺いしたいのですが、今度ドラマに出演されるんですよね。(※10月15日より放送開始)

市川 そうなんです。宣伝してください(笑)。今まさに撮ってるんですけど、キャストの皆さんもすごく豪華で。大手スーパーの会社の話なんですけど、社内のクレーム、コンプライアンスの処理をする部署を中心に繰り広げられるのですが、私はその会社の役員担当秘書の役です。タイトな服を着てヒール履いて、出演しています。

――HPを見ると、気になる秘書っていう設定だったんですが。

市川 そうですね。気になる秘書なんです(笑)。何を考えてるかわからないというか、裏がありそうっていう。まだそれくらいしか言えないんですけど。

――役作りとかはどうやってるんですか?

市川 台本に、人物ひとりひとりのバックボーンが全て書かれている訳ではないから、どういう人物かっていうのは、監督と掘り下げたり、自分の中で考えたりします。本人はそこに何か目的や思惑があって行動している訳で、その目的を自分の中で明確にして、結果、周りから見た時に気になる存在になれればいいなと。

――視聴者にここを見てほしい! というところはありますか?

市川 見逃さないでほしい。伏線が結構あるので、見逃さないでほしいです。ひとつひとつの発言に結構意味があったりなかったり。

――どれが意味があって、どれがないのか。

市川 そうですそうです。監督やプロデューサーさんに、見てる人に「なんだこいつは?」って思われる、もやもやする人になってほしいって言われているので、そうなれるように頑張ってます。ドラマ自体がすごく面白いので、ぜひ見てほしいです。

――ではでは最後に、女優さんのお仕事の他に、もう一回グラビアは?

市川 え!? 絶対もう需要ないと思うんですけど(笑)。

――いやいやいや。

市川 熟女グラビアになってしまう(笑)。今回の配信も、見てくれるのかなって結構心配してます。

――その心配は絶対必要ないので大丈夫です。あ、では、これがダウンロード数いくついったらやる、とかどうですか? ちょっとマネージャーさんと相談しておきますね。

市川 (笑)32歳になりました。でも、グラビアをやれるときにたくさんやらせてもらって良かったなって思います。

――全く変わってないしまだ十分若いですが、八木さん、今の由衣ちゃんだったら何を着せますか?

八木 まあ、水着かな(笑)。

――細野さん、どこで撮りますか?

細野 そうだな。でもまだ体験したことがないこともあるだろうから。市川由衣としてのドキュメントを撮っていくことが出来たら。記録を残していくことが大切だと思うから。今はまだまとめて発表するときではないかもしれないけど、これからも由衣を撮り続けて、いつか由衣が出したいっていうときに出せたらいいなとは。あと、由衣を映像で撮ってみたい気もする。

市川 え!? 細野さん映像もやるの?

細野 いや、やらないけど(笑)。やってみたいなとは思っていて。由衣だから、僕も挑戦してみたいなと思って。でも絶対良いと思うんだよね。由衣の素をそのまま動画で撮るって。

――それ、見てみたいですね。写真でも由衣ちゃんの素は出てますけど、それとはまた別の形が見える気がします。

市川 今になって考えても、本当にヤンジャンの撮影は、スタッフのみなさんに愛情があったなってすごく思います。未だにこうやって話が出来るのもそうだし。

細野 でも、現場の雰囲気をそういう風にしたのも、やっぱり由衣なんだよね。特別な何かを由衣が持ってるんだと思う。

――みなさん、ありがとうございました。最後にファンの方へひと言お願いします。

市川 昔、ヤンジャンを見て私を応援してくれてた人や、知ってくれていた人が、今もう一度これを見て、当時の自分のことを思い出してくれたら嬉しいなと思いますね。あと、私のグラビアを見たことがない人や、やっていたことを知らない人にも、グラビアって面白いよっていうことを伝えたいなって思います。

(ヘアメイク/杉田和人 スタイリスト/清水けい子)

●市川由衣 ICHIKAWA YUI
1986年2月10日生まれ。東京都出身。女優。デビュー当初からグラビアで人気を博し、2002年にはフジテレビビジュアルクィーンオブザイヤーに選ばれる。TVドラマ『ホットマン』、『ヤンキー母校に帰る』、『クロサギ』などの人気作品に多数出演。2002年『呪怨』で映画デビュー。2006年『サイレン~FORBIDDEN SIREN~』で映画初主演、最近では『海を感じる時』、『愚行録』などに出演し好評を得る。今クールでは、テレビ東京開局55周年記念番組【ドラマBiz】『ハラスメントゲーム』に小松美那子役として出演している。


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2000年代、YJグラビアで最も輝いた女優・市川由衣! 彼女のグラビアの集大成とも言える名写真集「HATACHI」が今、デジタルで蘇る!

20001年、YJグラビアに初登場、以来23回も表紙を飾り、2000年代最もYJ読者のハートをつかんだ女優・市川由衣! そのすべてのYJグラビア撮影カットから選りすぐられた総集編と、20歳の彼女をメキシコを舞台に撮り下ろしたロケグラビアを共に収録した、まさに”The Golden Best”と言える名写真集をデジタル版として復刻! 今、女優として輝きを放つ市川由衣の原点がここにあります!