『映画 としまえん』に出演している北原里英(左)と浅川梨奈(右)を「としまえん」で撮影!
東京でおなじみの老舗遊園地「としまえん」を舞台に撮影されたホラー映画『映画 としまえん』が5月10日より公開された。

今作は北原里英が演じる大学生・辻本早希が、浅川梨奈演じる横峰千秋ら高校時代に仲の良かった友達たちと、当時よく遊びに行っていたとしまえんに再び訪れたところから始まる。

ネットで噂の「としまえんの呪い」があるという古い洋館を見つけた早希たちが、噂を冗談半分で試すと、恐ろしい現象が次々と起こり、仲間たちが次々と消えていく......といった本格ホラー。

そこで、今回主演を務める北原里英と、クラスメイト役を演じた浅川梨奈に『映画 としまえん』について話を聞いた。

――最初に脚本を受け取った時の印象は?

北原 ホラー映画ですけど、どちらかと言えば人間の怖い話、女子の怖い話なんだなと。私、人間的にも怖かったり、ストーリー性のあるホラーが好きなんです。だから、『映画 としまえん』もホラー映画なんですけどスプラッター系ではなく、どちらかと言えば人間の怖い話なので、好きなタイプの作品だなと思いました。

浅川 ホラー作品で演じるのは初めてで、どうやって撮影するのかなって。あとは大学生のシーンと高校生時代を回想するシーンがあるので、演じる上でどうやって差をつけようかなと。

――どうやって差をつけたんですか?

浅川 しゃべり方や立ち方とか、でもメンバー同士の関係性は変わらないように心がけました。

――ホラーの演じ方は、他のジャンルとの違いはありますか?

浅川 私はもともとホラーがすごい苦手で、テレビCMがギリギリなんです。それでも思わず見ちゃうのは怖がっている登場人物の表情が気になるので、そこを意識するようにしました。表情もワンパターンにならないように、怖がる対象やその時の気持ちを考えながら。

北原 遠くにいたらあまり驚かないとか、近くにいたらこうとか。顔だけでも伝わるお芝居をしないとなって。あとは「キャーーー」とか「ヒーーー」とか叫ぶシーンも多かったよね。しかもそれでシーンが変わるのですごく重要だったり。

浅川 名前を呼ぶセリフも多かった。「早希、○○でしょ」とか。あまりに多いので監督と相談しながら、「私はこう思うのでこうします!」って演じる役柄として必要じゃないと思った部分は言わないようにしたりして変化をつけるようにしました。

北原 私はそのまま。「杏樹」って名前をすごいたくさん言いました。たぶん20パターンはありますよ(笑)。

――ちなみにおふたりは霊感あります?

北原 まったくないです!

浅川 私も、ないです。けど、私たちお化け屋敷の撮影はムリで、スタッフさんが中にいると知っていても「嫌だ」って(笑)。里英ちゃんとずっと手を繋いでました。「ムリー」って。それとお化け屋敷に出てくる女の人の人形があるんですけど、節子って勝手に名付けて、「節子やめて!!」って、ずっと言ってました(笑)。

――あれ? 北原さんはホラー大丈夫でしたよね?

北原 ホラー映画は大丈夫だけど、お化け屋敷は苦手で。自分で体験するのは嫌なんです。今でもあのお化け屋敷にひとりで行くのはムリです! 肝試しとか、心霊スポットにも行きたくないです(笑)。

浅川 わかる! 友達に心霊スポットに連れて行かれた時、嫌すぎて大号泣しましたもん。連れ出されて、外に出た瞬間、腰を抜かして動けなくなって(笑)。

――大騒ぎですね。本当は霊感あるんじゃないですか?

浅川 単に暗いところが嫌なんですよ。

――ちなみに完成した映画を見てどうでした?

浅川 撮影はすごい楽しかったです。でも完成したのを見たら怖かった。その時も手を繋いでたね。

北原 怖くてビビった。普通に梨奈ちゃんに飛びつきました(笑)。

――監督にしたら、してやったりでしょうね。撮影現場で何か怖いことが起きたりはありました?

北原 うーん、それがなかったんですよね......。取材でも聞かれるだろうし、観察してたんですよ。ケガもしない程良いのがあればと思ったんですけど、何もなかったです。

浅川 今から考えようかな......。

北原 このご時世、作りとかヤラセとか厳しいから!

――ウソはダメです! そういえば高校生のシーンは制服を着てましたよね。

北原 この年になってまさか制服を着るとは思いませんでした。もう10年前ですよ! でも見たら意外とイケるなって(笑)。大槻ケンヂさんがおっしゃってたんですけど、現役じゃないコが役で制服を着せられてるシチュエーションがイイらしいです! そこがたまらんヤツがいると。

浅川 ちょっと! 私はその時、ギリ高校卒業したてだから! コスプレじゃないから!!

――ふたりって年齢が8コ違うんですよね。でもすごく仲良しに見えます。

北原 梨奈ちゃんに対しては同年代ぐらいのテンションです。でもこれきっかけで仲良くなったんですよ。撮影がアイドルを卒業してすぐで、独り立ちしたばかりだったんです。しかも全員自分より若いコの中で主演っていうのが怖くて、人見知ってたんですよ。そこへ梨奈ちゃんが来てくれて。

浅川 ただ里英ちゃんが好きで仲良くなりたかっただけで......。もともと2推しだったんです。

――浅川さんといえばAKBオタクで、特に高橋みなみさんの大ファンでしたもんね。

浅川 それと『映画 としまえん』には、松田るかちゃんや小宮有紗ちゃん、そして里英ちゃんもいるし、私のタイプの顔面が揃いすぎて、うわ"顔面の暴力"って。ひとりだけおかしなテンションになってたと思います。ここで仲良くならなくてどうすると。普段は人見知りなんですけど頑張りました!

――浅川さんにとっては最高の現場ですね! あらためて『映画 としまえん』の見どころを教えて下さい。

北原 ホラー映画が苦手な人でもギリギリ見れるラインじゃないかと。食わず嫌いな人が挑戦する1作目にピッタリなんじゃないかと思います。

浅川 私は可愛い女のコが叫んでるのを楽しむ映画だと思ってます(笑)。男性目線で見たら、そこにも需要があるなと感じたので。

――それだけ魅力的なメンバーが集っていると......。では、最後に今後の目標を教えてください。

北原 アイドルを卒業して2年目に入るのですが、ここからは今まで以上に実力が大事になってくるので、ひとつひとつのお仕事を丁寧に頑張っていきたいなと思います。

浅川 私もアイドルを卒業してから、有難いことに刺激的な環境でやらせてもらっているんですけど、足りないのは基礎的な芝居力だと思っていて。現場経験をたくさん積ませてもらってるいからこそ、改めて基本から学んでいけたらいいなと思ってます。

●北原里英(きたはら・りえ)
1991年6月24日生まれ、愛知県出身
07年、AKB48に第5期生として加入し、翌年デビュー。昨年AKB48グループを卒業し、女優として本格的に活動を開始した。主な出演作に映画『サニー/32』など。最新情報は公式モバイルサイトをチェック!【www.k-rie.jp

●浅川梨奈(あさかわ・なな)
1999年4月3日生まれ 埼玉県出身
アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」のメンバーとして活躍、2019年、1月に卒業。その後は女優業を中心に活躍中。主な出演作に映画『血まみれスケバンチェーンソーRED』『クロガラス2』など。最新情報は公式Twitterをチェック!【@ASAKAWA_NANA__7】

■『映画 としまえん』はユナイテッド・シネマとしまえんほか全国公開中https://www.toshimaen-movie.com/