仮面ライダーシリーズで視聴者の心をときめかせた女優たち。彼女たちは当時、どんな思いを胸にその役を演じ、そして今、どうしているのだろう。

12月7日(月)発売の『週刊プレイボーイ51号』では記念すべき第1作『仮面ライダー』から、現在放送中の『仮面ライダーセイバー』まで、長きにわたって『週刊プレイボーイ』が撮り続けてきた仮面ライダー歴代ヒロインたちの水着グラビアを一挙大公開!

仮面ライダー女優、3人が語る「あの頃」と「今」。初回は住み込みで働く主人公、火野映司をはじめ、主要登場人物の作中のたまり場、多国籍料理店クスクシエで店長を務める白石知世子。終盤まで映司たちの戦いについて事情を知らないまでも、協力者として『仮面ライダーオーズ/OOO』を盛り上げた知世子役の甲斐まり恵さんが当時を振り返る!

* * *

■10周年特別企画に向け役作りをしてました(笑)

――知世子役のオファーが来たときの心境は?

甲斐 特撮作品にはずっと出演したかったのでうれしかったです。小さい頃は弟と『電撃戦隊チェンジマン』(1985年放映開始)を夢中で見てて、アクションシーンにあこがれて合気道を始めたくらいでしたから。

実はミュージカルの専門学校(舞台芸術学院)を卒業後、舞台の仕事などをしていた頃に『スーパー戦隊シリーズ』の書類選考に通って東映さんにオーディションに行ったこともあるんですよ。その後、時を経て特撮作品のオファーをいただけたのでご縁を感じました。弟も喜んでましたしね。

――役柄を聞いてどんな印象を?

甲斐 "おやっさん"みたいなポジションだと思ったので、光栄に思いました。

――"おやっさん"というのは、昭和ライダーシリーズで小林昭二(こばやし・あきじ)さんが演じた立花藤兵衛のことですね。各シリーズで主人公が出入りするお店の店主を務め、物語の重要な役割を担っていました。

甲斐 ただ、私は年代的におやっさんの出ていた本家のライダーは見ていなくて、とんねるずさんのパロディコント『仮面ノリダー』に出ていたおやっさんのイメージが強かったんですけどね(笑)。

――コスプレ趣味の自由人という個性的なキャラでしたが、役作りで苦労をしたところは?

甲斐 特になかったです。ただ、『オーズ』は大人でも楽しめるしっかりとしたストーリーでシリアスなシーンも多い。知世子はそういう作品に明るいコメディ要素をプラスする重要な役割だと感じていました。

コスプレも、着てない衣装はないんじゃないかってくらいいろいろ着ましたね。スタッフさんから「どんな衣装を着てみたい?」と聞かれたので「(『アルプスの少女ハイジ』の)ハイジみたいな服が着たいです」と言ったら、本当にスイスの民族衣装を着られる回をつくってくれたりも。

――現場の雰囲気がいいですね。

甲斐 特撮作品は特に歴史があり、緊張感ある厳しい現場が多いようですね。ただクスクシエのシーンの撮影時は、張り詰めた空気はほとんどなく、「なんだこの温かい現場は!?」と驚きました。

『オーズ』の撮影は楽しかった記憶しかありません。共演者の方とは今でも定期的に会ってますよ。今年の初めには(映司役の渡部)秀くんや、(泉比奈役の高田)里穂ちゃんたちとプチ同窓会もしました。

――撮影での一番の思い出は?

甲斐 やっぱり1000回記念回に出演できたことですね(第27・28話、『仮面ライダーオーズ/OOO』放映中に仮面ライダーシリーズ通算1000回を迎えて記念回を放送)。作中で製作される映画の中では悪の組織のショッカークイーンまで演じさせてもらったのはいい思い出です。

――『オーズ』は今年9月で放送開始10周年となりました。

甲斐 私も10周年の特別企画にいつ呼ばれてもいいように、髪型とか知世子のイメージに寄せてたんですよ(笑)。結局お呼びはかかりませんでしたが、私にとってそれだけ愛着のある作品だったということです。

私は今、俳優業のほか、音声配信アプリやYouTubeで日々のことをゆる~く発信していますが、そこでもいまだに「『オーズ』見てました!」とありがたいコメントをいただけます。そのたびに本当に愛されている作品なんだと気づかされますね。

●甲斐まり恵 
熊本県出身。『仮面ライダーオーズ/OOO』出演を機に映像でも活躍。現在は映画作品を中心に活動。そのほか、YouTubeや音声配信で随時情報を更新中

★甲斐まり恵のグラビア未公開ショット、アザーカットをパッケージしたデジタル写真集が配信中!