機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』完成報告会見と、さまざまなガンダムシリーズの最新情報が発表された「GUNDAM TOPICS 2021」が、13日に都内で開催。制作陣や出演声優らが登壇し、それぞれ意気込みを語った。

第1部として「GUNDAM TOPICS 2021」が行なわれ、まずはガンダム公式YouTubeチャンネル「ガンダムチャンネル」にて第1話が公開されている『ガンダムビルドリアル』の本広克行総監督田中佑和監督小形尚弘プロデューサーらが登壇。

同日にはNetflixにて実写版「機動戦士ガンダム」の製作が発表されたが、『ガンダムビルドリアル』はガンプラ40周年記念プロジェクトとして、実写とCGによるガンプラバトルを合成した高校生たちの青春群像劇となっている。

本広総監督は本作について「ガンダムとロボコンを組み合わせた企画を20年ほど温めていた。自分で監督をしたかったが、時間がなくて譲ることになった」と思い入れを語ると、監督の田中は「数年後には実現しそうなリアルなSF感がある作品です。ガンダムシリーズのファン以外の方にも届くといいなと思い、青春ドラマも描くという点を大事にしています」とコメント。

イベントでは『ガンダムビルドリアル』のキービジュアルも解禁に。「キービジュアルにはこの先のドラマのヒントになる隠された秘密があるが、今はまだ言えない」と田中監督。シャアザクかと思いきや高機動型ザクⅡというところに監督のこだわりがあるという。

気になる第2話は4月26日から配信されることも発表され、BS11でも6月中旬から放送予定とのこと。最後に本広総監督からは「実写の青春物語の中に、カッコよく登場するCGのガンプラバトルを倒しんでいただければと思います」とメッセージを送った。

続いて、劇場版第3部の公開が控えている『Gのレコンギスタ』の予告映像が上映され、『機動戦士ガンダム』総監督の富野由悠季(とみの・よしゆき)からのビデオメッセージを公開。「コロナ禍だろうがやってやる!」と富野節を早速見せつけると「(ヒロインの)アイーダが姉であったと判明するエピソードが描かれます。あんまりアニメではやっていないようなストーリーですが......面白いんですよ!」と作品紹介。

その後は「コロナ禍をあと1年は耐えなければいけない覚悟、それに耐えうる作品になるかどうか。仕事があることで健康の維持ができるのではないか、仕事を利用して感染症にかからないように! おじいちゃん、がんばるぞ!」と元気があふれ出るような勢いでまくしたてると、「あんまりがんばりすぎないでほしい」と尾形プロデューサーが思わず発言する場面も。

『GのレコンギスタⅢ 宇宙からの遺産』は7月22日の公開が決定。全5部を予定する物語の第3部となる。

また「GUNDAM TOPICS 2021」では、『SDガンダムワールド ヒーローズ』の最新情報や、横浜の動くガンダム「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」にて閉場後にオンラインバックヤードツアーが実施されることなども発表された。

そして、第2部『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』完成報告会見では、ハサウェイ・ノア役の小野賢章(けんしょう)、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈、ケネス・スレッグ役の諏訪部順一、レーン・エイム役の斉藤壮馬ら主要キャストが集結。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は富野が手がけた同名小説を、全3部作で映像化した作品。『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で描かれた第二次ネオ・ジオン戦争から12年後、反地球連邦政府運動「マフティー」が決起し、マフティー・ナビーユ・エリンの名でリーダーとして暗躍するハサウェイ・ノアが、連邦軍大佐のケネス・スレッグや謎の美少女ギギ・アンダルシアらと出会っていく物語が描かれる。

昨年7月23日の公開を予定していたが、コロナ禍の影響で公開が延期に。満を持して今年の5月7日に公開となることを受けて、小野は「ついに完成したというか、この日を待っていたというか......。去年の3月のキャスト発表から収録を経て、ようやく完成しました」と感慨深くコメント。

ふたつの名を持つことになるハサウェイを演じる上では「ハサウェイ・ノアであり、マフティー・ナビーユ・エリンでもある表裏の部分の演技を、(スタッフと)話し合いながら作っていった」と語ると、上田も「ギギは女性でもあり少女でもあるという人物で、ハサウェイやケネスと出会っていくことで三角関係のスパイスとなって物語が動き出していきます」と役どころについて話していた。

本作の注目ポイントについて聞かれると、諏訪部は「手描きとCGが融合した映像に、サウンドもこだわって作られています。劇場でお聞きいただけるとわかるのでは」と回答。

ハサウェイが乗るΞ(クスィー)ガンダムと相対する大型モビルスーツ・ペーネロペーのパイロットであるレーンを演じた斉藤は、「(レーンは)感情とセリフが直結している若武者のように演じてほしいというディレクションがありましたが、ガンダムシリーズらしいセリフ回しが出てくるので、それを良い環境で観てほしいですね」と見所を語っていた。

最後に小野は「(主題歌の)『閃光』という曲も、ハサウェイの悩みながら突き進んでいく物語とマッチしていて鳥肌ものです。ぜひリアルなモビルスーツ戦と合わせて注目してみてください」とファンへのメッセージを送っていた。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は5月7日より全国ロードショー。4Dも同時公開される。