あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。

【今週のお悩み・第3回】会社で苦手な相手と顔を合わせるのが苦痛でしたが、リモートワークで自宅作業が増えて楽になりました。コロナ時代の働き方があたり前になった今、人間関係を無理に築いたり克服する必要はあるのでしょうか?(40代男性/会社員)

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人間関係で悩んでいる人は多いでしょうね。特に会社だと嫌な上司、苦手な人、そんな人は沢山いると思います。

結論から言うと、人間関係を無理に築く必要は全くないです。克服する必要もないと思いますが、克服する価値はあると思います。これが僕の答えになります。

実際、僕は人間関係で悩んだことがほとんどありません。まあ相方で悩んだことはありますが(笑)。

僕は『インスタントジョンソン』というトリオを組んでますが、もはや組んでから25年くらいの月日が経ちます。そもそもこの3人とは幼なじみや同じ学校だったとかではなく、大人になってから会った3人で、出会った頃はみんな25歳くらいでした。

出会ってから組むまでほとんど時間は掛けずに、結婚でいえば電撃って感じです。スギに関しては、僕がインスタントジョンソン以前に組んでいた『ジャンキー』というコンビを解散し相方がいなくなったときに、高校の友人から「スギという奴がお笑いをやりたがってるんだけど、組んでみたらどうかな?」という話があり、まだ会ってもいない状態の電話だけで組もうという話になりました

ゆうぞうはスギが太田プロの養成所で、即席で組んだ『インスタント』というコンビの相方でした。結果的に3人でやることになったのですが、僕も当時はめっちゃ尖っていたし協調性もなかったので、決して仲がいいという感じではなかったと思います。

それでものらりくらりとやってきて、その中でも色々あって、一時期は解散を考えたこともありました。25年経った今は仲が良いとかそういうのは越えて、絆や信頼で繋がっている感じです。友達というよりビジネスパートナーとして考えていますが、それでも大切で特別な2人です。

人間関係を上手にするために僕がしてるのは、『スクールウォーズ』という昔流行ったドラマのセリフ「信じ、待ち、許す」という言葉です。

僕も苦手な人、嫌いだなぁと思う人がいないわけではありません。それでも「信じ、待ち、許す」という気持ちで接していると、相手の良いところが見えてきたり、自分への態度が変わってきたりします。

今週のギャンブル格言【他人のせいにすることは自分の成長の妨げである】

「嫌い! 許さない!」という態度を取っていたら相手も心を閉ざし、寄り添うことは出来ません。そして、合わない人と無理に仲良くなろうとか、合わせようとか好かれたいとかは思いません。僕のことを嫌っている人もいると思いますが、まあそんな人もいるだろうくらいに考えています。それによって相手を責めたり、嫌いになったり、好かれるために努力したりなんてことはしません。むしろ自分のことを嫌いな人でも良いところを見つけたい、くらいに思ってます。「片想いかよ!」と笑って言えるくらいです。

例えば、SNSで僕に対して誹謗中傷を書く人がいます。毎回ではありませんが、それに対して返信することがあります。恐らくそのときに僕が喧嘩腰になってしまっては、喧嘩は永遠と続きお互いに憎しみしか残らないですが、これが真摯に向き合っていると、最終的に向こうから謝ってくることも少なくないのです。

上から目線に聞こえるかもしれませんが、その人にとって誹謗中傷は良くないことではないか?と思わせることが出来たことは本当に良かったと思えます。

例えば競馬で負けたときに馬のせいにしたり、騎手のせいにしたりする人がいますが、僕は決してそれをしません。その馬券を買う判断をしたのは自分ですから、負けたのは自分のせいでしかないのです。

競馬やギャンブルもそうですが、何に対しても人のせいにすることは自分の成長を妨げることになると思います。人のせいにすることは楽な行為ですが、それは最終的に自分のためにならないと思っています。あまりにも自分が悪い、自分のせいだ!と思い詰めすぎるのも良くないと思いますが、人のせいばかりにしていると結果的に人間関係も上手く出来なくなると思います。

金持ちも貧乏も美人もブスも有名人も一般人も大人も子供も反社も会社員も、ただの人間です。いろんな人に合いましたが、みんな変わらず人間なのです。

付き合い方、接し方次第で絶対に上手く付き合えると思っています。無理に仲良くする必要はないですが、上手に付き合える方法はあると思います。


じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には4432万円の馬券を的中させたことも。「稼ぐギャンブル」(太田出版)など著書も多数   

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