伊集院 静『大人のカタチを語ろう。』

■2019年12月5日(木)発売
■1000円(本体)+税、新書判/192ページ

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――今のままじゃダメなんだ。ガキのままでいいわけがない。真の大人になるために、少しきついことも言うが、大人のカタチを語ってみよう。――

大人になりたい人々、大人になりきれない者たちへ、作家・伊集院静が、成長するため、生きていくために必要な「カタチ」を示すエッセイ集。

仕事、男と女、出逢いと別離、喧嘩、親と故郷、金とギャンブル、神の存在......。さまざまな人生の局面で岐路で、何を考え何をなすべきか。

作家自身が「苦節、修羅場、絶望の中で見つけたもの」と表現する「大人のカタチ」が、ときに厳しくときに優しく、読む者の心に響く言葉で、語るように綴られる。

『週刊プレイボーイ』で大好評だった連載を大幅に加筆修正、再構成してまとめた、伊集院静の最新エッセイ集。

<目次>
第一章 大人のカタチとは何か
第二章 男と女の話
第三章 別離と親について
第四章 「故郷」の引力
第五章 喧嘩の作法
第六章 「金」、この厄介なもの
第七章 ギャンブルの快楽
第八章 麻雀、底知れぬ魅力ある遊技
最終章 神の存在と祈り 

<内容>
仕事とは、人間が生きるためにある
死ぬくらいならさっさと別の場所で生きろ
三年、ひとつのことを続けよ
「苦しくても、先頭集団に居続ける」精神がすべて
男振りが上がった大人を女が放っておくはずがない
男も女も、つながることを望んでいる
他人を見染めた場合は素直にその感情を伝えよ
別離のない出逢いはない
別離の理由を考えるな
考えないで済むのが親と子の関係
故郷は自分のもので、自分だけのものでしかない
自分を見つけられる土地に出会えたら、そこで生きよ
喧嘩はひとりでやる
喧嘩は「始末」が大切
金のために命まで預ける人間になるな
金を持てば人は傲慢になる
「ギャンブルのフォーム」体得が肝心
「負ける」ことで、自分の欠点、弱さがわかる
「見」こそがギャンブル上達の秘訣
目的は「金」だけでなく、「快楽」でもある
重要なのは「記憶」である
勝負事は、先んじた者が勝つ
一発逆転はこのうえなく難しい
神の存在を信じるか
「死」の前ではすべてが同価値でしかない
「永遠」とは獲得できるのか
ただ祈ることが、神を存在させるのか