カレンダーも発売! 秋田の美人アナウンサー・相場詩織さんに、秋田で次に盛り上がるものを聞いた!

金足農業(かなあしのうぎょう)フィーバーで勢いづく秋田県。そこで金農に次ぐ勢いの人、モノ、イベントを地元の人間に聞きまくって大紹介! 今、秋田から目が離せない!

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金足農業高校が夏の甲子園で準優勝したが、秋田といえば、平昌(ピョンチャン)五輪金メダルのザギトワ選手へプレゼントされた秋田犬や、英語で講義が行なわれ100%近い就職率を誇る国際教養大学も話題だ。

では次に盛り上がるものは何か? 秋田県出身で、同県を中心に活躍しているフリーアナウンサーの相場詩織(あいば・しおり)さんに聞いた。

「金農がローソンと共同開発した『金農(かなのう)パンケーキ』は、秋田県でもほぼ手に入りません。店員さんは『朝の5時に入荷して朝6時には完売です』と言ってました。リンゴの蜜漬けがサンドされているので、味は甘じょっぱい感じです。

グルメで私のイチオシは大仙市大曲(おおまがり)地区の『カレー旨麺(う~めん)』。そばのだし汁にラーメンの麺を入れ、その上に特製カレーをかけたもの。細い麺にカレーが絡んでおいしいんです。

今、秋田で話題のグルメ『大曲(おおまがり)カレー旨麺(う~めん)』 。1980年代、大曲商店街で一時期ブームになったカレー旨麺を地元の人たちが復活させた。和風だしにラーメンの麺を入れてカレーをかける

そして、秋田の夏といえば『生(なま)グソ』。インパクトのある名前ですが、秋田市内にあるかき氷屋さん『広栄堂』の『生グレープフルーツソフト』を略してそう呼んでいます。秋田県民ならほぼ全員『生グソ』を知っているんじゃないでしょうか。ちなみに9月末まで販売しているとのことです。

秋田の夏の風物詩『生(なま)グソ』。 秋田市にある夏季限定かき氷店「広栄堂」の「生グレープフルーツソフト」(500円)を略して「生グソ」。かなりのボリュームがある

そして、今、一番勢いのあるイベントといえば『なまはげ太鼓』。なまはげは本来、年末に男鹿(おが)半島周辺で行なわれる伝統行事ですが、地元の若者が中心になって定期的に温泉郷などでなまはげの姿で太鼓を叩くパフォーマンスを始めると大人気になりました。今では海外で公演を行なうこともあります。

外国人観光客も歓喜する『恩荷(おんが)なまはげ太鼓』。男鹿温泉郷などで定期的に行なわれているなまはげ太鼓。「悪い子はいねがー」と客席の子供のところに行くなどのパフォーマンスもある

また、秋田のお祭りといえば『竿燈(かんとう)』が有名ですが、鹿角(かづの)市の『花輪(はなわ)ばやし』は、今、作り直すとおよそ7000万円以上かかる豪華絢爛(けんらん)な屋台が10台並ぶ光景は、まさに圧巻です。2日間夜通し行なわれるため"眠らない祭り"と呼ばれ、2016年にはユネスコの無形文化遺産に登録されました」

ポスト竿燈? ユネスコ無形文化遺産『花輪(はなわ)ばやし』。東京の「神田ばやし」、京都の「祇園ばやし」と並ぶ日本三大ばやしのひとつ。2016年にユネスコ無形文化遺産に登録された

金農フィーバーに沸く秋田だが、野球以外のスポーツはどうなのだろう。

「プロサッカーの『ブラウブリッツ秋田』は昨年J3で優勝し、J2昇格を目指しています。プロバスケットの『秋田ノーザンハピネッツ』は2016年シーズンB1からB2に降格しましたが、17年シーズンに準優勝してB1に復帰。これから始まる18年シーズンに向け気合い十分です」(相場アナ)

実は、この相場アナも秋田では大人気。テレビ、ラジオのレギュラー番組を4本持ち、4本のCMに出演。地方のフリーアナとしてはあまり前例のないカレンダーも発売している。

また、秋田といえば酒蔵が有名だが、今、一番注目されている秋田の日本酒は何か? 酒ジャーナリストの葉石かおりさんに聞いた。

「それは、日本一入手が難しいと言ってもいい『新政(あらまさ)』でしょう。『生(きもと)造り』」という自然界に存在する乳酸菌や酵母を使った伝統的な作り方をしている蔵元です。こだわりが強く、納得いかなければ商品として出さないくらいです。

味は酸味が核になっていて、現代の食事と相性が良く、イタリアンとも難なく合います。生産量も少なく、取引先も限定。見かけたらぜひ飲んでみてください。『日本酒のイメージが変わった』という人が多いお酒です」

秋田住みます芸人・桂三河(かつら・さんが)。落語家。秋田市のSJK劇場で落語会を月に一度開催。秋田放送のテレビ番組『エビス堂☆金』やラジオ『ごくじょうラジオ』などに出演

「秋田県住みます芸人」の桂三河(さんが)氏の注目は?

「秋田市内の『山(やま)の五代(ごだい)』。ここのご飯『チョモランマ』盛りはすごい。3合です。しかも、その上の『ダブルチョモランマ』は6合。僕は肉鍋チョモランマを90分かけて食べましたが、ダブルチョモランマは食べ切れませんでした。

大盛りの店「御食事処 山(やま)の五代(ごだい)」の『チョモランマ盛り』。大盛りの店として有名な「山の五代」。ライスのチョモランマ盛りは3合。ダブルチョモランマ盛りは6合(写真はチョモランマ盛り)

あと、『道の駅あきた港』にある『うどん・そば自販機』。こうした自販機は全国でも珍しいとのことで、昼時には行列ができるほどの人気です。そばにいるおじさんが、たまに自販機の中を見せてくれるんです。湯切りを2回する動作が面白くて、それを見に人が集まってくることも」

金農の次に来る秋田ブームは、この中のどれだ?

行列のできる『自販機そば』。かつて秋田市の佐原商店にあり、ファンが多かったレトロ自販機を17年4月に道の駅あきた港に移設。今でも行列ができるほどの人気