最高にキレイな青い海の前で思わず映えたい私たち(撮影:中村ステフェン)

「ここは将来ハワイになるかもしれない!」

って妄想したロンボク島に別れを告げ、私は友人ソラとカメラマンのステフェンとボートに乗り込んだ。ロンボク島に属する3つの小さな島、ギリ3島を経由しバリ島へと帰るのだ。

ギリ3島はそれぞれ特徴がある。

ギリ・アイルはロンボク島から一番近く地元民の多いバックパッカーアイランド。

ギリ・メノは静かで何もないカップル向けのハネムーンアイランド。

ギリ・トラワンガンは一番大きい島で観光客も多いパーティーアイランドだ。

島間はボートで10分程度と近いので3つとも寄り道できそうであったが、カップル専門島のギリ・メノはどうやら我々には必要なさそうなので(残念だなぁ)、他の2島へ寄り道することにした。

ロンボク島のスンギギから船へ乗り込む。足元濡れるしかないけどなんだか楽しそうな私(撮影:中村ステフェン)

まずギリ・アイルに到着すると、船着場には欧米人バックパッカーがわんさか。ギリ島は日本人にはあまり知られていないと思うが、欧米人の間ではかなり人気なようだ。

「なんだかタイのピピ島みたいだなぁ」

ロンボク島のようなのんびり田舎のリゾートから来るとだいぶ世界が違う。ギリ・トラワンガンがパーティーアイランドと聞いていたが、ギリ・アイルだってそんな匂いがプンプンだった。

スピードボートでギリ・アイルに到着。いきなり海がキレイ!

日に焼けて真っ赤な顔をしたバックパッカーたちを横目に入島すると、まず目に入ったのはチドモと呼ばれる馬車。

実はギリ3島では排気ガスの出る乗り物の使用が禁止されているので、車はもちろんないし、バイクを見かけたが電動だった。あとはレンタル自転車か徒歩。

ギリ・アイルのチドモ(馬車)。初乗り5万ルピア(約400円)

フォトジェニックなオブジェがいっぱいで撮らずにはいられない

徒歩で一周しても1時間半程度の小さな島を、ゆるゆるとビーチ沿いに散歩してみた。雰囲気の良いレストランが連なっていて、私たちはランチのために腰を下ろした。ココナツを飲みながら、友人たちはこう言った。

「最高すぎるな。ロンボク島じゃなくてギリ島に土地買おうかな」

確かに最高すぎる。ビーチの砂はゴールドに輝き、海の水は太陽を浴びてキラキラと水面を揺らしている。あまりの海の美しさにここだってカップル向きに思えるし、ギリ・アイルはバランスが良い。恋人と来たいぞ。

さて本当に恋人がいたらギリメノにも行ってチルするのも良いかもしれないけど、次は3つの中で一番大きな島ギリ・トラワンガンへ。自転車で一周1時間くらいの大きさだ。

海のキレイさ抜群!こんな楽園があったなんて知らなかった!

ピンク色のフォトジェニックなホテルの前で

ビーチ沿いはギリ・アイルと同じく店が連なり、観光客はどうやらここに最も集中してる。私たちはこの島に1泊することにした。路地裏には宿がたくさんあるので困らない。

「モスクの近くは早朝にアザーンが流れるから起こされちゃうかな......」

ビキニ姿の欧米人客であふれているが、ここギリ島もイスラム圏でありモスクが数箇所あった。モスクはあれど、ギリ島は警察官がいないそうで、定期的パトロールがあるくらいだとか。治安が良いのも素晴らしい。

宿を探しに路地へと入っていく。これが私の旅の全荷物(撮影:中村ステフェン)

一歩路地裏に入るとローカル感満載。子供たちは人懐っこくてかわいい(撮影:中村ステフェン)

宿のトイレ。イスラム圏でよく見かけるシャワートイレの使い方が書いてある

夜になると開かれるナイトマーケット。肉や野菜や卵類などいろんなおかずがありナシチャンプル(ご飯にいろいろ乗っける)スタイル。どれがいくらかわからないので恐る恐る頼んだけれど、合計2万5千ルピア(約200円)。

観光地とはいえ、やっぱりインドネシアの物価は安く恐れる必要はなかった。

ナイトマーケット屋台にはサテや惣菜が並ぶ(撮影:中村ステフェン)

ナイトマーケットで買ったナシ・チャンプル

夜もフォトジェニックなギリ・トラワンガン。LOVEとは......?

そしてパーティーアイランドとして名高いギリ・トラワンガン。もちろん夜遊びしナイトってことで、夜道はそのお祭り的な雰囲気に皆、胸をワクワクさせている様子。

パブクロール(飲み屋をはしごするイベント)に参加する者たちはおそろいのTシャツに身を包み、「酒好きな奴は皆友達!」といった感じに手を振りながら行列をなしてビーチロードを練り歩く。

パブクロウルの行列。みんなほろ酔いでご機嫌!(撮影:中村ステフェン)

この軍団についていく手もあったけれど、ふと入口で無料ドリンク券を配ってるお店にフラっと入った。

カウンター越しにお酒を飲むセクシーギャルたちや、パーティーアイランド名物ビアポンに興じるメンズ(ビアポンとは、卓球のように対面に構え、酒の入った相手のコップにピンポン球が入ったら一気飲みさせることができるというゲーム)

夜が進むにつれ徐々に増えていく人々を眺めながらお酒を飲む。すると、現地の男がオープンエアのカウンター越しに何か差し出してきた。

ポップコーンだろうか?

マジックマッシュルームさ! ひとつどうだい?」

私たちは丁重にお断りした。

マジックマッシュルームをすすめられた。もちろんお断り

セクシーなギャルであふれる店内

パーティーアイランド名物ビアポン! やっぱりタイみたい

翌朝、ついに我々はバリ島へと帰る。日本からしたらバリ島だって十分に非日常の世界であるが、まるで現実の世界に戻るような気分だ。少なくとも友人ふたりにとっては、バリ島が居住地であり仕事もあるのだからそうであろう。

ギリ・トラワンガンから運ぶ荷物。バックパッカーだらけなのがわかる

バリ島に戻ると、その夜は友人宅へ泊めてもらい、翌日は排気ガスたっぷりの街中を原付で2ケツし最後のバリを堪能することに。

友人がずっとオススメしてくれていた少しまだ毛の生えたバビグリン(豚の丸焼き)を食べながらガールズトークをし、再び排気ガスを肺いっぱいに吸い込んでチャングーエリアまで足を伸ばす。

バリ雑貨で人気のマクラメ編みのウォールデコやクッション、バッグなどを「日本で売ったら高く売れそうだよね。スーツケースあれば大量に買って帰りたい!」なんて言いながらウィンドウショッピング。

バビグリン(豚の丸焼き)は友人一番のオススメのバリフード!

チャングーエリアはオシャレなお店がいっぱい。マクラメ雑貨欲しい!

別れの日はジンバランビーチへ行くと、貸切状態であった。普段はサンセットの時間に観光客が集まる場所のせいか、ビールは相場の倍くらいしたが、ランチボックスのサンバル(辛味調味料)が辛いので飲まないわけにはいかない。

ビーチを見つめながら、ここにずっといたいと思ったが、

「イタイ!!!!」

赤いアリに足を強く噛まれて私は夢から冷めた。

赤いアリ注意! 噛む力すごい! すごくイタイ! 毒アリじゃないといいけど

インドネシアのアイランドホッピング、思っていたよりも長く旅しちゃったけど、それもそのはず。正直、オススメですもん。

旅人生の中でもインドネシアはかなりのお気に入りかも。次にバリ島来たらすぐに、フローレス島のラブアンバジョか、ロンボク島のクタか、ギリ3島に移動するなぁ。

【This week's BLUE】
バリ島のジンバランビーチ。夜はサンセット見に来る観光客でいっぱいだけど、昼間に来たらプライベートビーチだった!

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●旅人マリーシャ
平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、SサイズモデルとしてTVやwebなどで活動中。スカパーFOXテレビにてH.I.S.のCMに出演中! バックパックを背負う小さな世界旅行者。オフィシャルブログもチェック! http://ameblo.jp/marysha/ Twitter【marysha98】 instagram【marysha9898】

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