『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中の野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。今回の"バカレシピ"は、残った油そばのタレで肉まんを焼いた「油そばダレ焼き肉まん」!

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【今回の食材】
・ファミリーマート Wチャーシューの油そば(ニンニク醤油)1個 ・肉まん 1個 ・刻みネギ 1パック ・ラー油

野島 すっかり寒くなってコンビニの肉まんがウマい季節となりました。なので今回は肉まんのバカレシピに挑戦しようかと。

助手 最高ッス! どんな肉まんを食べられるのかな~!

野島 ではこのコンビニ弁当の油そばを食べてください。

助手 おい! アンタ肉まんのバカレシピを作るって言ったろ? いよいよまともに会話もできなくなってきたのか!?

(1)食べる! コンビニ弁当の油そばを用意し、麺を食べ切ってタレだけを残した状態にする。今回はファミリーマートの油そばを使用したが、どのコンビニの油そばを使っても問題ない

野島 失礼な。これがちゃんと肉まんにつながってきますから。つべこべ言わずに食べて!

助手 油そばはウマいからいいけど、肉まんを食べる前におなかいっぱいになっちゃうッス!

野島 食べ終わりましたね。油そばは最後にタレが残ると思います。助手くんはいつもこのタレをどうしてますか?

助手 えっ、お店のつけ麺ならスープ割りで完飲だけど、油そばってあまりそういうサービスもないし、コンビニ弁当だったら特にどうにもできないッスよね。そのままゴミ箱行きッス。

野島 愚か者め! それでも君はバカレシピ研究所の助手か? もっと気合いを入れろ! 無理やり激辛カレー食わせっぞ!!

助手 ヒッ、いじめ行為はやめて! じゃあこの余ったタレをどうすればいいんでしょ。

野島 こんなにいい味の油ダレなんてそうそうありませんからね。今回はこのタレを使って焼き肉まんを作りますよ。肉まんを潰して平べったくしたら、熱したフライパンにタレを入れて両面をこんがり焼いていきます。

助手 ウホッ! この時点ですでにめちゃくちゃいい香り!

(2)潰す! 肉まんをグーで軽く潰し、形を平べったい状態に整える。強く押しすぎると中身が飛び出てしまうので要注意。また、買ってすぐの状態だと熱いのでやけどにも気をつけよう

(3)焼く! 熱したフライパンに油そばのタレを入れ、潰した肉まんの両面を中火で焼く。タレを生地に吸収させるように動かしながら焼き、こんがりと焦げ目がついたら完成

野島 香りだけでメシを食えそうですよね。せっかくだし食べちゃいますか。助手くん、ご飯をチンして持ってきて。

助手 メインを食う前にますます腹が満たされちゃうだろ!

(4)盛る! 仕上げに刻んだ長ネギをたっぷりと盛り、最後にラー油を垂らせば完成。箸でつまむもよし、フォーク&ナイフで食すもよし、大胆にかぶりつくもよし。どう食べても激ウマ!

(5)完成! 「油そばダレ焼き肉まん」

野島 そうこうしているうちに最高な感じに焼き上がりました。仕上げに刻みネギをたっぷりのせ、ラー油を垂らせば完成です。熱いうちに食べてみて。

助手 グワァァッー!! こりゃウマい!! ニンニク醤油味のタレが生地にたっぷり染み込んで、食べた瞬間に肉汁とうま味がジュワッと押し寄せる! ネギとラー油のピリ辛要素も抜群に合ってるし、焦がし風味もカリカリ食感もイイ! 見た目も美しいし、これは過去最高レベルの完成度。そのまま中華料理店でも出せるレベルッス!

野島 商業的にはどうかな。これを大量に作るのは、1個作るごとに油そばを1杯食べなきゃならないですから。

助手 そこは業務用の油そばのタレを使えばいいだろ!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。笑えるレシピを60本収録した『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中

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