美人大国であり、じゃがいも大国であるベラルーシの料理「ドラニキ」

みなさん! 旅をおあずけされた旅人マリーシャです。わん。

旅人でも簡単に作れる「おうちで世界飯」第13回は、旧ソ連から独立した小国、美人大国として名高いベラルーシの伝統料理「ドラニキ」です!

ドラニキとは簡単にいうと、じゃがいもパンケーキ! 作り方はとっても簡単で、じゃがいもをすりおろして、卵と小麦粉を混ぜてフライパンで焼くだけ。パンケーキを作ったことのある人なら誰でも作れます!

ベラルーシの伝統料理「ドラニキ」

ベラルーシはスラブ系民族が大半を占める東欧の内陸国。美人大国としても名高い国なんですが、美の秘訣は実はじゃがいもだったり!?

というのも、じゃがいもにはなんとりんごの5倍ものビタミンCが含まれ、抗酸化作用によりアンチエイジングや美肌、ストレス対策にも効果抜群! むくみを解消するカリウムも入っているので、パーフェクトな美容食材と言っても過言ではない? こりゃ、美人が多いのも納得か!

ドバイの宿で友達になったベラルーシ人のジェニャに会いに行ったよ! 美人!

じゃがいもばかり食べているベラルーシ人は「ブリビャーシュ(じゃがいも人)」という異名もあるそうですが、FAO(国際連合食糧農業機関)の過去の統計によると、世界の1人あたりの年間じゃがいも消費量が32.6kgなのに対し、ベラルーシはなんと171.2kgで世界一! 日本の21.3kgと比べて8倍以上!

そんなベラルーシでじゃがいもは主食であり、「オリヴィエ」というポテトサラダ風のものや「サリャンカ」というじゃがいも入りスープ、「バブカ」というハッシュドポテトにキノコと肉を挟み焼きしたものなど、さまざまな料理が存在する。

なんだか炭水化物ばかりで太りそうなイメージだが、カロリーはご飯の半分以下、食パンの3分の1以下というのだから、ダイエットにももってこいってワケ!

メニューには、ドラニキを料理の付け合わせにしたり、サーモンや肉などを乗せたりしたものがありました!

ベラルーシの首都ミンスク駅前

そして、私が初めて「ドラニキ」を食べたのはベラルーシの首都ミンスクで、現地でお世話になったトルヤ氏のオススメでした。

「ベラルーシって言ったらこれさ! サーモンが乗っているやつが美味しいよ!」

というわけで、今回はサーモンを乗せたドラニキを作るよ! レッツクック!

現地で知り合いお世話になったトルヤ氏のオススメでした
オススメされたのはサーモンを乗せたドラニキ

断面はこんな感じ! とろけるサワークリームが美味しそう!

材料:じゃがいも、玉ねぎ(この半分を使用)、卵、小麦粉、塩・胡椒、サワークリーム、スモークサーモン、イタリアンパセリ、レモン

ポイント食材はサワークリーム!

<材料> 2人分

 ・じゃがいも...3個

 ・玉ねぎ...1/4個くらい(省略可)

 ・卵...1個

 ・小麦粉...大さじ1

 ・塩...小さじ1/2

 ・黒胡椒...小さじ1/2

トッピング

 ・サワークリーム...適量(クリームチーズやヨーグルトで代用可)

 ・ディル...飾り用(イタリアンパセリや万能ネギで代用可)

 ・スモークサーモン...適量

 ・黒胡椒...少々

<ワンポイントメモ>

*すったじゃがいもは色が変わりやすいので手早く調理!

*玉ねぎは入れても入れなくてもOK! 分量も適当でOKです!

<調理>

1.じゃがいもを洗って皮を剥く。

2.じゃがいもをすりおろし機(大根おろしなど)でする。

3.すったじゃがいもをザルにあげて水分を切る。

4.玉ねぎを入れる場合は、みじん切りにする。

5.ボウルに水を切ったじゃがいも、卵、小麦粉、塩、黒胡椒を入れ混ぜる。(玉ねぎを入れたい場合はここで入れる。まずはプレーンの生地で焼いてみるよ!)

6.フライパンに多めに油を入れ(分量外)、お玉1杯ほどのじゃがいも生地を焼く。

7.中弱火で片面3~5分ほど、両面をキツネ色になるまで焼く。

8.お皿に乗せ、サワークリーム、サーモン、パセリなどを盛り付け、黒胡椒を振りかけ、レモン(分量外)を添えたらできあがり!

★YouTubeで実際の料理シーンも見てみてね!【https://youtu.be/A6eNgvEituk

<実食>

焼いただけのドラニキは若干おブスでしたが、お化粧をしてあげれば大丈夫。サワークリーム、サーモン、イタリアンパセリのおかげでだいぶ美しくなりました。

ケーキのように一口サイズにカットしサワークリームを塗って、いただきまーす!

「ん~! 生地がモチモチ。サワークリームの酸っぱさが、あの辺の国を思い出す(笑)!」

ベラルーシやロシアやウクライナなどではボルシチやペリメニなど、サワークリームを添えて食べるメニューが多い。東スラブ民族にとってサワークリームはなくてはならない調味料である。酸味のあるこの味を食べると、私はそれらの国を思い出すのだった。

焼いた生地の食感はモチモチした感じ

サワークリームを塗り塗りして食べます

「でも、なんだろう。食べてると日本の何かに似てるような。なんかこれ、お好み焼き.....

現地で食べたものは外側がもう少しカリッとして揚げ焼きっぽいというか、ハッシュドポテトぽかったような。中のモチモチ感は同じだが、私が作ったものは芋餅みたいな食感で、見た目はお好み焼きみたいだ。玉ねぎ入りの生地のほうは、少しシャキッとした食感があり、ちょいジューシーかな。

好みはあるとして、現地のものに近づけるにはもう少し外側をカリッとさせたい!という結果。

玉ねぎ入りのほう。どちらにしろ見た目のお好み焼き感が否めない

後日、ほぼ同じレシピでじゃがいもを1個にすると、パンケーキ感......

"欧州最後の独裁国家"とも呼ばれ、謎めいた感のあるベラルーシだが、現地の人々や伝統料理ドラニキに至っては、なんとも素朴で優しい味なのであった。

ミンスクの中心街にあるKFCは、外観の2階部分に社会主義リアリズムの彫刻が施され、「世界一インパクトのあるKFC」と旅人の間で評判だった

●旅人マリーシャ(旅人まりーしゃ)
平川真梨子。旅のコラムニスト。バックパッカー歴12年、125ヵ国訪問。地球5周分くらいの旅。2014年より『旅人マリーシャの世界一周紀行』を連載。Twitter【marysha98】 Instagram【marysha9898】 YouTube【https://www.youtube.com/channel/UCe2ihHJ1MXHEZgpdmglzWew

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