独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、生パスタを使ったかき揚げ「もちもち生パスタのカルボナーラかき揚げ」!

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【今回の食材】
・日清もちっと生パスタ ほうれん草とベーコンの濃厚カルボナーラ 1袋 ・焼豚 適量 ・とろけるチーズ 適量 ・卵 1個 ・パン粉 適量 ・薄力粉 140g

野島 冷凍食品の生パスタを油で揚げると、外はカリカリなのに中はモチモチという最強の食感になることが判明しました。

助手 居酒屋で乾麺のパスタを揚げたおつまみはあるけど、生パスタを揚げるとかパスタへの冒涜(ぼうとく)かよ!

野島 えっと、それってあなたの感想ですよね?

助手 唐突にひろゆきさんのモノマネするの、やめろ!

野島 私はもともと生パスタが大好きなんです。いろいろ試作した結果、揚げ生パスタを発見したんです。ちなみに生パスタを水で洗い、ソースを落として食べるのはゲロマズでしたけど。

助手 そんなの素人でもわかるわ! あんた本当に生パスタが好きなのか!?

野島 というわけで今回は生パスタを使うんですが、麺をただ揚げるだけでは芸がない。なので、生パスタを使ったかき揚げを作ってみようかと。

助手 和洋折衷バカレシピの爆誕! 味が全然想像つかない!

(1)挟む! まずは下準備としてとろけるチーズを焼豚2枚で挟んだものを作ろう。チーズはスライスタイプのものを使用してもOK。爪ようじや竹串を使ってまとめてもよい

(2)絡める! レンチンした冷凍生パスタを(1)に絡める。加熱直後は熱いので少し冷ましてから巻くとよい。使用する生パスタはどのメーカーのものでもOKだが、平打ちタイプだと作りやすい

野島 使用するのはカルボナーラの生パスタ。レンチンで解凍したら少し冷ましましょう。そしてかき揚げの具として使うのは焼豚ととろけるチーズ。焼豚でチーズを挟むように重ね、冷めた生パスタをグルグル巻きにします。いまいちコツがつかめないという人は『聖闘士星矢』のアンドロメダ瞬のネビュラチェーンを想像するといいかも。

助手 オッサンにしかわからない解説をするんじゃない!

(3)まぶす! 卵1個と冷水200ミリリットルをボウルで混ぜ、薄力粉140gを入れてさらに混ぜる。(2)をこれにたっぷり絡め、パン粉をまぶせば準備完了。パン粉を使うことでカツのような食感となる

(4)揚げる! あとは(3)を油で揚げるだけ。中身の食材はすべて火が通っているものなので、衣がカラッと揚がればOKだ。アツアツのうちに、お好みで黒こしょうを軽く振りかけて、どーぞ!

野島 これを強引に固める感覚で小麦粉と卵で作った衣を絡め、パン粉をまぶしたら熱した油でカラッと揚げるだけ! 濃厚クリーミーなカルボナーラとチーズと焼豚が一体化した味と至福の食感を堪能できますよ。

助手 どれどれ......ブハハッ!! 想像をはるかに超えてザクザクとモチモチの食感がスゴい!! しかも味もイイ! チーズがトロッと溶けてくるのがウマいし、焼豚のおかげで食べ応えもあるし、メチャクチャな料理なようで非の打ちどころがないッス!

(5)完成!「もちもち生パスタのカルボナーラかき揚げ」

野島 これ単体でポリポリ食べても大満足なんですが、少しだけ黒こしょうをつけて食べると味が締まり、どんな酒にも合う絶品おつまみへと進化しますよ。

助手 揚げ物を作るのはちょっと面倒だけど、これは試す価値大アリッスね。最後にひと言、作るときのコツやポイントがあったら教えてほしいッス!

野島 なんだろう、嘘を嘘と見抜けない人はバカレシピを作るのは難しいと思いますよ。

助手 だからひろゆきのモノマネやめろ! これは嘘じゃなく激ウマだったのでご安心を~!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

【『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』は毎週金曜日更新!】