独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏

『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。

今回の"バカレシピ"は、うま味が強い「辛麺(からめん)」のスープのみを使った「辛麺とファミチキのチーズタッカルビ」!

* * *

【今回の食材】
・カップヌードル 辛麺 1個 ・ファミチキ 2個 ・カット野菜 適量 ・とろけるチーズ 適量 ・ごま油 大さじ1

野島 今年発売50周年を迎えたカップヌードルから次々に新商品が出てるんだけど、この「辛麺」もウマかった! しかもこれ、味がかなり濃厚なのでアレンジ適性が高いんですよ。

助手 おおっ、じゃあ今回は辛麺を使ったバカレシピッスね。

野島 では、辛麺に熱湯を注いで3分待ちますよ。

助手 まずは普通に作るんスね。

(1)食べる! カップヌードル 辛麺に熱湯を注いで3分待ち、麺と具をすべて平らげるところから料理がスタート。スープがなるべくたっぷり残るように意識して食べること

野島 よーしできた! ズルズルズルズルーッ......あーウマかった。ごちそうさまでした!

助手 おい! アレンジを始める前に全部食ってどうすんだ!

野島 実はもうすでに料理は始まっています。今回使いたいのは辛麺のスープのみ。麺を食べるのが最初の手順なんです。

助手 相変わらず効率悪すぎ! そのスープで何を作るんスか?

野島 辛麺のスープはうま味が強く、辛さと酸味と甘みのバランスが絶妙なので、タレとして使うと簡単に激ウマ韓国料理を作れるんです。今回はこれでチーズタッカルビを作ろうかと。

助手 韓国ドラマの『イカゲーム』もはやってるし、いいッスね! どんどん便乗していきましょ!

野島 では続きを作りますが、ここで普通に鶏肉を使ってもおもしろくありません。なので今回使うのは、ファミチキ!

助手 ウハッ! めちゃくちゃジャンクな味に仕上がる予感!

(2)漬ける! ファミチキを包丁でひと口大にカットし、(1)の中に5分程度漬け込む。ファミチキの衣にスープが染み込むほどいい味が出るので、こまめに箸でかき混ぜて全体になじませよう

(3)炒める! フライパンにごま油を引いて熱し、中火でカット野菜を炒める。火が通ったら(2)をスープごと投入し、さらにタレを絡めるようにしながら、全体がアツアツになるまで炒めよう

野島 ファミチキをひと口大に切ったら辛麺のスープに漬け込み、フライパンで野菜を炒め、火が通ったらスープごとファミチキをぶち込みます。ドバーッ!!

助手 ウギャァッー!! 唐辛子の刺激がエグい! でもごま油の香りと混ざって、めちゃくちゃ食欲がかき立てられるッス!! 自分、ご飯用意してきていいッスか!?

(4)チーズ! 火を弱火にしたら、とろけるチーズを好きなだけ(3)にかけ、フライパンのフタをする。チーズがとろけ始めたら出来上がり。もちろんホカホカご飯の用意も忘れずに!

(5)完成!「辛麺とファミチキのチーズタッカルビ」

野島 あとはチーズをたっぷり入れて、フライパンにフタをして溶かしたら完成です。めちゃくちゃウマそうにできた!

助手 これ、タレの味が完璧に決まりすぎ!! しかもファミチキのスパイシーさもアクセントになってるし、タレを吸収した衣のガリガリ感がジャンクすぎる! こんなのご飯が何合あっても足りないッスわ。これ、韓国餅を入れてトッポギ風にしてもヤバそうだな!

野島 まさかこの激ウマタッカルビが辛麺の残り汁で作られているとは誰も思うまい。最近週プレのYouTubeでグラドルさんがバカレシピを作る企画をやっているんだけど、ぜひ僕の辛麺の残り汁を使ってこの料理も作ってみてほしいなあ。想像するだけで興奮するぜ! 

助手 そんなことさせるわけないだろ!

●野島慎一郎(のじま・しんいちろう) 
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。著書『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)。YouTube『のじまちゃんねる』

【『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』は毎週金曜日更新!】