3日、舞台「怖い絵」の初日前会見が行なわれ、尾上松也(おのえ・まつや)、比嘉愛未(ひが・まなみ)、佐藤寛太(劇団EXILE)、崎山つばさ寺脇康文、作・演出の鈴木おさむが登壇。3年ぶりの舞台出演となる比嘉は、共演者らとの仲睦まじい姿を見せた。

今作は、ドイツ文学者の中野京子が名画の背景にある恐ろしいエピソードを紹介した美術書『怖い絵』が原作。2017年には、同書をもとに「『怖い絵』展」が開催され、68万人が来場。怖い絵ブームを生んだ。

原作の『怖い絵』を読んだ鈴木は、いつか舞台化したいと考えていたそう。「『怖い絵』とミステリをどうつなげるか、かなり大変でした」と明かしながらも、作中にはウォルター・リチャード・シッカートの「切り裂きジャックの部屋」や、ポール・ドラローシュ の「レディ・ジェーン・グレイの処刑」など、数々の名画が登場。さらに修復によってキューピットが現れたことで話題の「窓辺で手紙を読む女」(作:ヨハネス・フェルメール)も物語のカギを握る。


さらに鈴木が「ありそうでなかった新しい演劇」だと話す今作は、「松也さんと寺脇さんの掛け合いもさすがで、コミカルなシーンとシリアスなシーンのギャップも楽しんでもらえたら」とふたりのアドリブシーンをアピール。

話を振られた尾上と寺脇は、「稽古ではやりすぎなくらい、その場で思いつくことをやっていました」(尾上)と語り、読売ジャイアンツの原辰徳監督のモノマネなどお互い披露した。

一方、「舞台は3年ぶりで緊張する」という比嘉は、「緊張感もありながら、皆さんとともにチャレンジを楽しんで、最後まで走り抜けられたらいいなと思います」と挨拶。額縁のような舞台セットがあることから、鈴木からは「比嘉さんは止まっているだけで絵画のように美しい」と褒められ照れていた。


また、イベントでは、タイトルにちなんで「最近怖いと思ったもの」を発表する場面も。「あの話したら?」と尾上に振られた比嘉は「4年間くらい毎朝窓を開けて、深呼吸して『おはよう』と言うのだけど、皆に(その姿を)『怖い』と言われて......」と告白。尾上らが、窓を明ける姿や「おはよう」と話す際のポーズをマネすると、「(4人から)こういう風にいじられるのが怖いです」と苦笑いだった。

舞台「怖い絵」は今月21日(月・祝)までよみうり大手町ホールで公演。24日(木)から27日(日)までは、大阪のCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで行なわれる。