AV誕生から30年余り。今やモザイクの範囲を限界まで小さくしたデジタルモザイクが隆盛を極めている。しかし、その少し前にSODが開発した変り種技術「クロマキー合成」をご存知だろうか?

クロマキーとは映像の一部を透明にし、別の映像をはめ込むという技術。これを利用して男性器を消してしまおうという実験作『クロマキーフェラ&アナルファック』が97年に発売され、話題を呼んだ。時は流れ14年、SODは同作のリメイクに挑戦した。そのディレクターを務めたSODクリエイト企画室の金朱惺(キムジュソン)氏はこう語る。

「先日発売されたオムニバス『ソフト・オン・デマンド おかげさまで、もうすぐ20周年記念作品』で、各ディレクターがかつての人気作のリメイクを作ることになり、僕はクロマキーを担当しました。

撮影は大変でした。男性器をクロマキーで透明にするため、特殊素材をオチ○チンに塗りつけるんですけど、その間、男優は勃起し続けなければいけない。4、5時間ぐらいかけて撮影したのですが男優たちは本当につらそうでしたね。撮影が終わった後、男優全員から『もう二度とクロマキー作品には出ません』と言われましたよ(笑)」

97年にスタートしたクロマキーシリーズが数作で打ち切られたのは、男優への負担が大きすぎることが原因のひとつ。今回のリメイクの制作も、かなりハードなものになってしまった。

ただ、クロマキーに挑戦したことで新たな発見もあったそうだ。

「試写のときに、勉強も兼ねてSODの新入社員にも見せたんです。すると、知らない世代から見るとかなり新鮮だったみたいで、『すげえ!』『感動した!』という反応が返ってきました。

あと、このオムニバスDVDのために特設サイトを作ったんですが、さまざまな作品を紹介しているなかで、この『クロマキーフェラ』が一番アクセスが多いんですよ。やっぱりキャッチコピーの『モザイク一切なし!』というキーワードが効いてるんですよね。実際、いまだにSODクリエイトに届くユーザーからの要望で一番多いのはモザイクに関するものなんです」(金氏)

女優や映像のクオリティが日進月歩で向上するとともに、進化を遂げてきたモザイク技術。そこには規制のなかギリギリのエロスを追求してきたAV業界の熱意が潜んでいるのだ。