沖縄といえば真栄原(まえはら)、吉原に代表される〝ちょんの間〟ゾーンがあって、男にとっては一大性地であった。しかし、この2大ゾーンがここ数年で壊滅したとの噂を聞き、急ぎ飛行機に飛び乗った。

那覇市内でレンタカーを調達し北に走らせること20分。最初に向かったのは宜野湾(ぎのわん)市・真栄原である。

本当になくなっていた……。ここが、もはやあの「マエハラ」でないことは一目瞭然だった。往年、15分小5というアンビリーバボォ料金でカワイい女のコがお相手してくれる天国(パラダイス)で、道を歩きながら彼女たちの顔を眺めつつ会話したりも楽しめた別天地。しかし、それが見る影もない。

白い南国長屋風の建物こそ残っているものの長期にわたり人の手が入っていない寂れ具合はゴーストタウン状態。戸口には板が張られ、雑草がドアや窓を覆っている。エキゾチックな天国はそこになかった。

信じられない思いでハンドルを握り、続いて沖縄市美里(みさと)まで車を走らせた。真栄原と並び立つ〝ちょんの間街〟吉原はピンクの妖しいネオンに包まれた街だった。壊滅したと聞いても、しぶとく生き残るのが裏風俗でもあるから、ひと足先に復活していてはくれまいか……。

そんな願いは、神にもシーサーにも届かなかった。こちらも惨憺(さんたん)たる光景は真栄原と同様。丘陵の斜面沿いに並ぶ長屋は扉が閉ざされ、周囲の住宅街の中で荒廃ぶりが際立つ。何軒かのスナックが営業しているが、これは本当にスナック。お酒を飲むだけの場所だ。

過去に何度もお世話になり遊ばせてもらった思い出深い街。あそこの建物にいた女のコ、ものすごく性格よかったよなぁ。こっちのコはサービス満点だった……そんな南国の美しい記憶が胸の奥を駆け巡り、強い日差しの下で言いようのない寂寥(せきりょう)感に襲われたのだった。

危険な誘いに導かれ…

■ブランド化した松山で展開される裏サービス

となると、そのほかの元気だった沖縄風俗スポットも気にかかる。翌日、気を取り直すと延々、那覇市内を歩き回ってみた。

まず、波之上(なみのうえ)の風俗無料案内所のオジサンから沖縄風俗事情を聞いてみると、地元の風俗遊びといえば、今は那覇市内の一極集中状態にあるという。ちなみに、県内のちょんの間としては那覇市内の栄町で数軒が健在だが、ここははっきり言って地雷ゾーン。真栄原と同じ15分小5枚という価格を暴利に感じるほどである(苦笑)。

ほかに波之上のソープ(40分大1枚半~)とデートクラブ(連れ出しスナック・連れ出し大1+チップ大3枚)、前島のピンクキャバレー(本サロ・50分大1枚)があるが、こちらは相も変わらず元気のよう。さらに、前島ではピンキャバの客引きから新情報を得た。

「最近は松山が女のコのブランドになっていて、20代のコが集中してるんだよね。前島は30代が中心だから」

松山は前島と隣接するキャバクラ街である。波之上や松山の案内所では「ヌキのお店はないよ」と口をそろえていたが、やはり存在していたのだ。詳細に情報を提供してくれた案内所のオジサンが知らなかったほどだ。那覇市内でも裏の裏に位置する業態なのだろう。

「松山のお店を紹介しようか」ーー前島の客引きから意外な提案をされたが、迷わずそれに乗った。彼は電話をかけると、とある店の前で待つようにと言った。

その指定の場所で待っていると若い兄ちゃんが現れ、40分大1枚ちょっとという条件提示をされる。女のコはなんとスリムな20歳だというが……大丈夫か!?

危険な香りがしたものの虎穴に入らずんば虎子(こじ)を得ずである。首を縦に振って、店まで案内されると場所は複数のスナックが営業している雑居ビルの上層階で、看板もなくドアは施錠(せじょう)されている。そこで前金を支払うと解錠されて薄暗くBGMが鳴り響く店内へ……。見慣れた本サロの造りだ。本当にベッドだけの広さの個室に案内され、そこにキャミソール姿のアイちゃん(仮名)がゴムやオシボリほかを持って現れる。わ、本当に若くてかわいい!

実際はもうすぐ22歳になる21歳だというが、そんなもの誤差である。彼女と一時の幸せを分かち合えただけで今回の記憶が一転、バラ色となった。

松山のちょんの間システムはオープンではないので、一見の旅行客がたどり着くのはやや難しい。しかし、そこにはあの沖縄ならではの濃密なニューパラダイスが待っていたのだーー。

(取材・文/オフィス五稜郭)