多くの男性がおざなりにしがちなピロートーク。エッチ直後の男女が余韻(よいん)に浸りながら行なう会話やスキンシップのことで、女子はとても大切にしている。しかもその必要性は、脳科学的にも正しいのだという。

「当たり前かもしれませんが、元々ピロートークは男女差が存在します。ピロートークには“恋愛ホルモン”と呼ばれるオキシトシンという物質が関係しているんです」

そう語るのは臨床心理カウンセラーの松山真己先生。

「このオキシトシンは好きな相手と触れ合ったりセックスをする時に分泌が促進されます。ドキドキしたり、胸がキュンとなったりする作用が含まれているんです」

そもそも恋愛をしている時はオキシトシンが脳から分泌され、コルチゾールというストレスホルモンを抑え込む。力関係においてストレスホルモンよりも恋愛ホルモンのほうが強く、気持ちを常に明るく前向きにしてくれる。恋をしているとなんとなく浮かれるのはそのせいなのだという。

「このオキシトシンは性的な刺激によって興奮すると男女どちらの脳からも分泌されます。ところがセックスが終わると、男女によって分泌量が異なってくるのが特徴なんですね。これがピロートークのカラクリでもあります」

松山先生によると、女性はエッチ後も恋愛ホルモンが出まくっているのに対し、男性は射精した直後から恋愛ホルモンの分泌量が急激に下降する。さらに、セロトニンなど眠気を誘う物質も分泌されるため男性はピロートークをおざなりにしてしまいがちなのだ。

しかし、だからこそ男性がピロートークをするメリットはある。

「先ほども言いましたが、女性は終わっても恋愛ホルモンが分泌され続けている状態です。なので、日常よりも心がユルくなっている。これは男性にとってチャンスでもあるんですよ。女性は終わった直後から相手の言葉や行動を平常時よりも前向きにとらえやすい状態になっています。つまり、男性が『好きだよ』『愛してる』『かわいい』など、ごく普通のホメ言葉を口にするだけでも女性に喜びを与えることができるんです」

一方、注意すべき点も…NG行為とは?

しゃべりが苦手な男性は、女性の髪をなでる、抱き寄せる、微笑みながら目を見る、それだけでも女性の気持ちを満たすことはできるという。一方、注意すべき点もある。

「プレイが終わった女性は『私だけを見て!』という心理が強くなっています。電話に出るのは絶対NG。仕事の電話だったとしても『私以外の女と話しているかも!』という不安や誤解を与えてしまうからです。なので、事前に『仕事の電話があるから、かかってきたら出るけどごめんね』と言っておくこと。そうすれば女性は文句を言いません。男性がその手間を省くから、女性は『自分は大切にされていないかも』と不満や不信感を抱き、怒りへと感情が変化するんです」

とはいえ、あまりに眠くてたまらない場合はどうしたら…。

「ピロートークを求める女性はオキシトシンの影響で母性も強くなっています。眠くて女性の相手をするのがつらい場合は『俺、なんか眠くなっちゃったよ』と甘えてしまうのも実は手なんですよ。黙って勝手に寝てしまうよりはいいです。終わった直後の大切な時間に身勝手な行動は絶対にダメ。女性にひと言、『眠くなってきた』と声をかければ母性がくすぐられて『先に寝ていいよ』と女性は包んでくれますから」

脳の構造的にも正しいピロートーク。ここで学んだ言動や所作を駆使すれば、さらに女を濡らす男性になれるはずだ。

(取材・文/黒羽幸宏)