“疑惑の取引”の舞台となった豊中市の小学校用地では、建設が途中で止まった建物が雨ざらしに。工事業者と森友学園の裁判も始まった。

まるで口封じされるかのごとく今も勾留中の籠池夫妻。文書の改竄に関与したとされ、自ら命を絶った近畿財務局職員…。スキャンダルの“震源地”を記者が歩いた。

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東京の首相官邸前に多くの人々が集まり、安倍内閣の退陣を求め声を上げていた3月13日夕方。大阪の近畿財務局(以下、近財)前でも約70人のグループが集会を開いていた。

森友学園をめぐる“疑惑の土地取引”の問題を当初から追及し続けてきた豊中(とよなか)市の木村真(まこと)市議はこう語る。

「私は近財の建物に向かって、『悪いのは安倍や麻生だ、近財の方はぜひ真実を語ってほしい』と演説しました。彼らが改竄(かいざん)前の文書に安倍昭恵首相夫人や多くの政治家の名前を記入したのも、この“特殊な取引”の背景をしっかり記録しておこうと思ったからでしょう。演説と同時にビラも配布したんですが、近財の建物から出てくる人の多くが受け取ってくれました」

森友スキャンダルの“震源地”は永田町でなく、大阪だ。取引の当事者である森友学園の籠池(かごいけ)泰典前理事長夫妻は今どうしているのか? 昨年7月に補助金をだまし取った疑いで逮捕・起訴されて以来、異例の長期勾留中の籠池氏は、週刊文春によれば痛風を発症し、一時車椅子生活だったというが…。

支援者のひとりが語る。

「弁護士以外、家族も接見禁止です。できることは差し入れを届けることくらい。籠池氏が知人宛てに書いた手紙も本人には届けられず、弁護士預かりになっていると聞いています。

補助金をめぐる刑事裁判はまだこれからですが、昭恵夫人が名誉校長を務め、例の土地に建設されるはずだった小学校『瑞穂(みづほ)の國(くに)記念小學院』の工事費用に関する建設業者との裁判や、運営していた保育園に関する大阪市との裁判は始まっています」

(取材・文・撮影/ボールルーム)

◆そして「疑惑の土地」と塚本幼稚園は今、どうなっているのか? この続きは『週刊プレイボーイ』14号(3月19日発売)「怒りの総力ワイド『森友爆弾』炸裂!」にてお読みください