"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。

今回のテーマは注目される中高年の「引きこもり」問題。前編では、堀江氏が日本の「同質性」を重んじる義務教育の仕組みを批判し、「社会的に『引きこもりでもいいんだ』という雰囲気づくりをすべき」と発言。ひろゆき氏は「老後資金2000万円必要」という金融庁の報告に触れ、「引きこもりがますます社会に出るチャンスを失って、人数がどんどん増えていく」と懸念した。

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ホリ だったら、引きこもりで社会や仕事を回せるようにすればいいんだよ。在宅でできるような仕事もあると思うし。

ひろ 在宅の仕事を"普通"と思える社会になれば、家にいながら社会に参加できるんですけどね。でも、行政は派遣会社は支援しても、在宅の仕事を増やすサポートはしてくれない。

ホリ 解決策としては「引きこもりでも後ろ指をさされない風潮にして、引きこもりでも十分働ける仕組みを支援する」ことなんだけどね。

ひろ 人材派遣会社を支援しても、非正規雇用を増やして、ピンハネを増やすだけですからね。

ホリ 自宅でする仕事でも、動画編集とか音楽制作とかイラストを描くとか、スマホやPCがあればできる作業は探せばあるからね。

ひろ あとは、せどりとか転売もいけますよね。日本では売っていない商品を海外サイトで買って、メルカリとかアマゾンで売っている個人もけっこういるみたいですし。

ホリ せどりは儲かるよね。特に時間がある人は有利だよ。それに、趣味にとことんハマってる人なら、そのジャンルの専門知識も豊富なわけで、さらに有利。それこそ引きこもりの人にはピッタリなんだけどね。

ひろ 誰とも合わないでいいし。

ホリ うん。だから、俺はオンラインサロンの「HIU」を使って、引きこもりに対する世間の冷たい風潮を少しでも変えたいと思ってるんだよ。

ひろ でも、堀江さんとか民間ができることって主にフリーランスの成功者をつくることですよね。一方で、政府がやらなきゃいけないのは、失敗した人でも困らない社会にするシステム。

例えば、今って国民健康保険と社会保険では社保が有利すぎる。なので、社保と国保を分けるとか謎のシステムを廃止したほうがいいと思うんですよ。

ホリ そうだね。

ひろ そもそも、会社員だと社保を払わないことは不可能。ということは、社保って実質"税金"なんですよ。税金だったら「いっぱい払ったんだから、医療を多く受けさせろ!」とかないし、「たくさん納税したんだから、年金もたくさんもらって当然だ!」とかならないわけです。

だから、金持ちから税金を多く取って、年金の支払いは貧富にかかわらず一定の金額でいいと思うんですよ。結局、貧しい人は、税金から生活保護のお金が出るわけですから。

ホリ でも、実現は厳しいだろうな......。

ひろ でしょうね。ただでさえ、人口減少で経済が縮小していき、しかも少子化も加速していますから。んで、政治家は高齢者のほうしか見ていないですし。本当に困っている人がいても、後回しにされそうな予感がします。

ホリ でも、それじゃあダメなんだよな。

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。近著に『堀江貴文の誰がなんと言おうと、僕が認めた旨い店』(ぴあMOOK)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)

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