チーム週プレ号のボンネットにはキン肉マンが!
初代ロードスター発売の1989年に始まったマツダのレースイベント「第29回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」。この伝統あるレースへ11年ぶりに復帰を果たした週刊プレイボーイ
、その参戦までのドキュメントを、9月19日配信の【その1】に引き続きお届けする。

■チーム週プレの顔はキン肉マンに決定!

素人集団のチーム週プレは、レース本番に向けて準備を開始した。というのも、9月1日に筑波サーキットで開催される『第29回メディア対抗ロードスター4時間耐久レース(メディア4耐)』に参加するには、まずマシンのカラーリングを決めなければならない。マシンは全車マツダが提供する現行ロードスターの6MTだ。

ただし、ここからがかなり厳しく、マシンのイコールコンディションを保つと同時に、特定チームが事前にマシン慣れするのを防ぐために貸し出しは一切ナシ! 要は決勝日直前の練習走行まで乗れないのだ。

さらに侮れないのがカラーリングである。どのチームもメディアロゴからカラーリングまでデザインは凝りに凝っている。ここで名門のチーム週プレがダサいカラーリングで出場するのは絶対に許されない。しかし、そこは老獪なA部長。週プレ運営のニュースサイト『週プレNEWS』で大好評連載中のキン肉マンをボンネットに採用するという秘策を披露! まさに吉報である。キン肉マンと聞いただけで小沢コージ、ヤル気マンマンになりました、はい!

とはいえ問題はまだまだ山積み。モータースポーツライセンスだ。メディア4耐はJAF公認のちゃんとした公式レースだ。出場ドライバーは少なくとも国内A級ライセンスは必須。去年切れたばかりの小沢は手続きを踏んで再登録すればいいけれど、あとの3名はイチから取り直さなければならない......。走行練習もすべきだが、まだしていない......。

一応はエースっつうかキャプテンの小沢。それなりの責任がある。手負いの担当Kはもちろん、A部長に2年目Nのレベルをどう引っ張り上げたらいいのか。気がつけばレース本番1ヵ月前である。まずは燃費も競うメディア4耐だ。取り急ぎ、100kg超の担当Kをがっつりダイエットさせるとするか!

■レース直前に左足肉離れ! 小沢コージが足をひっぱる?

本番用のギアを買い付けるため、東京都江東区にあるレース用品専門店『RAC(アールエーシ)』に出撃した。コチラのお店は最新FIA国際規定に合致したヘルメット、レーシングスーツ、レーシングシューズ、手袋などがもれなくイッキに揃う、ある意味モータースポーツのお助けショップ。日本に来た外国人GTドライバーなんかもレース直前に慌てて買いに来ることもあるらしい。

だが、『RAC』に遅れて登場した私、小沢コージを見て担当K、A部長、2年目Nは目を丸くしていた。それもそのはず。杖をついてギクシャク登場したからだ。実は数日前に左足ふくらはぎを負傷。しかも、草サッカー中にブチッとした感覚と共に肉離れを起こしたのだ。

ヘルメットを選ぶ小沢コージ。左足肉離れは重症。アイシングが痛々しい

整形外科の話だと3週間で痛みは取れるというが、肉離れは完治がズルズル伸びる面倒なケガだ。つうか、ロードスターのクラッチ踏めるかなぁ......。

だが、やってしまったことを振り返ったところで結果は変わらない。実は前向きな話も飛び込んできた。最強の助っ人が現れたのである。クルマバカの2年目Nは元・大学自動車部。さらにジムカーナもかじっている。そう、Nが学生時代にお世話になっていたのが、千葉県市川市にある自動車ショップ『ズィーツーオート』。その代表である辻俊行さんが助っ人に入ってくれたのだ。

しかも中古の初代ロードスターをサーキット走行用に貸してくれるっつうからスゴい! 聞けば辻さん、レース経験も多数のセミプロドライバー! 2年目Nのようなクルマバカの面倒を見る懐深いキャラだ。これで俺の負担減ったぜぇ~! ということで、練習場も埼玉県にある『本庄サーキット』に決定。ようやく走行練習の目処が立ったのである。だが、担当Kは痩せる気配ナシ......。

●最終回となる【その3】は、コチラからお読みいただけます。

第一回のサーキット練習前のミーティング。左から担当K、A部長、助っ人の辻さん、二年目N