天然な素顔と、超理論派なピッチング。日本ハム・吉田はグラウンド内でも外でも要注目

いよいよプロ野球12球団がキャンプイン! 話題はいろいろあるが、やはり投打のゴールデンルーキー、日本ハム・吉田輝星(こうせい/金足[かなあし]農業)と中日・根尾昂(ねお・あきら/大阪桐蔭)は要チェックだろう。

「吉田はドラフト前、好きなチームは?という報道陣の質問に『巨人です。行けるなら行きたいです』と仰天コメント。その天然ぶりと素直さにむしろ好感度がアップしたという珍しいタイプです(笑)」(スポーツ紙デスク)

ただ、こと野球となれば、やはりただ者ではない。

「新人合同自主トレでほぼ全力の投球を披露した際、本人が気にしていたのは球威よりも"横のズレ"。つまり、ストライクゾーンの両サイドをどれだけ狙えているかでした。『高低のズレは試合でも修正できるけど、横のズレはいいフォームで投げ切れていないと修正できない』と。

加藤武治(たけはる)2軍投手コーチも『理論とそれを実践する力は高校生レベルではない。新人当時の大谷(翔平、現エンゼルス)以上』と感心しきりで、キャンプは2軍スタートですが、シーズンに入れば1軍ローテーション入りもありえます」(デスク)

その吉田は、1月に12球団の新人たちが野球殿堂博物館を訪れた際、展示されているパネルにサインを求められ、「『Fighters』ってローマ字ですか? 書いたことがないので」と困惑。結局、カタカナで「ファイターズ」と記したという。今はもう英語で書けているだろうか?

「その横に、立派な筆記体で『Dragons』と書いたのが根尾。さすが医者の息子だ、と周囲から冷やかされていました(笑)」(デスク)

根尾も、選手会合同自主トレで右足ふくらはぎを痛めキャンプは2軍スタートとなったものの、前評判は上々。

「ボールをとらえるセンスは高校生離れしていますし、挨拶や記者への対応も丁寧で、かつしっかり言葉を選ぶ。優等生発言が多く、ネタになりづらいとスポーツ紙記者は泣いているようですが(笑)」(地元テレビ局関係者)

ケガで2軍キャンプスタートの中日・根尾。両親とも医者で成績も超優秀だったウルトラルーキー

人気もハンパではない。球団の親会社である中日新聞の関係者が言う。

「『中日スポーツ』も雑誌『月刊ドラゴンズ』も異例の好調です。社内では、離れたファンが戻ってきたというより新規ファンが買ってくれているという見方をしています。根尾さまさまです(笑)」

ケガも軽症のようで、「早ければ1週間程度で1軍昇格も」との見方もあるが、セ・リーグ某球団関係者は苦笑しつつこう言う。

「親会社からは、与田剛新監督に対して遠回しに『問題ないなら早めに1軍に上げては?』との"要望"が来ているようです。話題の新人で集客と注目度アップを狙うのは当然といえば当然ですが、本人のためを思えば、1軍昇格は2月末や3月でもいいくらいですよ。

なまじ1軍キャンプにいると、OBや評論家など無責任にアドバイスしたがる連中が押し寄せますから(苦笑)。どの球団でも、過去にそれでペースを崩されたり、フォームをいじられて潰れた新人がどれだけいたか」

でも、ファンとしてはやっぱり早く1軍で見たい?