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全然安くなってない! スマホ料金改革は3大キャリアの懐を温めるだけなのか?

[2017年01月07日]

「10、11月に発表された16年度9月中間決算での3キャリアの営業利益は、NTTドコモが前年同期比26・6%増の約5856億円。au(KDDI)が同18%増の約5326億円、ソフトバンクグループが同3.5%増の約6539億円。この半年間の3社合計の営業利益は約1兆8千億円に上ります。好調の理由は、それまで端末の割引に当てていたコストが、総務省の指導によって削減されたからです」(後藤氏)

つまり、キャリアは総務省の指導により「一括0円」「実質0円」といった“乱売”ができなくなり、その分、浮いたお金が丸ごと利益になったのだ。

…ってことは、総務省は改革に乗り出してみたものの、ユーザーへの恩恵なんてゼロで、3キャリアの懐を温めて終わりってこと? そんなのヒドすぎやしない!?

しかし、そんな見方に異を唱えるのが、総務省の事情に詳しい業界関係者のA氏だ。

「実はスマホ料金をめぐる改革は着々と進んでいます。これまで互いの様子をうかがいながら横並びの料金を続けてきている3キャリアに、正面からの価格競争は望めません。そこで総務省が考えているのが、キャリアから回線を借り受けて小売りするMVNO(仮想移動体通信事業者)、いわゆる『格安SIM業者』の育成です。

格安SIM業者が“音声+データ容量3GBで月額約1700円から”といった格安の料金プランを武器にシェアを拡大できれば、おのずと3キャリアの座は安泰でなくなるからです」(A氏)

その理屈はわかる。だったらなぜ、3キャリアの端末値引き規制なんてしたのか?

「3キャリアは端末と回線の『抱き合わせ販売』を行ない、『実質0円』や『MNP一括0円』といった売り方をすることでお得感を打ち出し、高価な最新スマホを購入しやすくしてきました。

一方、格安SIM業者は3キャリアのような大企業ではないため、端末割引の原資を用意することはできず、同じような商売の仕方は難しい。だから格安SIMを利用するには端末をまっとうな価格で購入する必要があります。最新のハイエンドスマホなら10万円近く、中古でも2万、3万円はかかるでしょう。これでは格安SIM業者に勝ち目はありません。

そこでまず、総務省はMNP一括0円のような販売手法を徐々に改めるよう3キャリアを指導し、端末を購入する際の格安SIMとの価格差を縮めていくことにしたんです」(A氏)

しかし、決算からわかるように、この規制のおかげでキャリアはウハウハだ。「指導」は中途半端だったのでは?

「総務省も本音としては『抱き合わせ販売を禁止し、端末と回線の分離までやりたい』のだと思いますが、さすがに、民間のビジネスに、そこまで政府が手を突っ込むことに躊躇(ちゅうちょ)があるようです」(A氏)

ケータイ研究家で青森公立大学准教授の木暮祐一(こぐれ・ゆういち)氏も、総務省の方針を弁護する。

「こうした規制がなければ、キャリア各社が自ら端末価格の正常化へ動くことはなかったと思います。まずは総務省のコントロール下で格安SIM業者の成長を促し、競争環境を整えていくことが必要でしょう。キャリアの端末の高額化は利用者にとってデメリットと映るかもしれませんが、それは短期的なもの。長期的に見れば業界全体を改革するための大きな一歩です」


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