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川内優輝が語る東京マラソンと世界選手権への苦悩「東京でいい選手が出てくれば、評価が変わるのはわかっています」

[2017年02月23日]

埼玉県庁の市民ランナー、川内優輝氏

見る者の胸を熱くする激走を、東京マラソンの舞台でも見たかった! 

昨年12月の福岡国際マラソンで2時間9分11秒、日本人トップの3位となり、今夏の世界選手権(英国・ロンドン)代表(3人)の有力候補となっている公務員ランナーの川内優輝(29歳・埼玉県庁)。

だが、タイム的には決して“当確”ではない。だったら、もともと毎月のようにフルマラソンを走っているわけだし、残りふたつある選考レース(26日の東京と3月5日のびわ湖毎日)のどちらかにも参戦すればいいのに!? 

なぜ走らないの!? という素朴な疑問を本人にぶつけてきた!

* * *

―福岡国際マラソンは、レース後に「奇跡が起きた」と話していました。

川内 ただでさえ右ふくらはぎの痛みがあったなか、2日前に左足首も捻挫してしまい、絶望的な状況でした。周囲もみんな『東京かびわ湖で出直すべきだ』と言っていて、『出たほうがいい』と言っていたのは朝日新聞社とテレビ朝日(いずれも大会主催)くらい(笑)。

ただ、今は出てよかったと思っています。展開や天候に恵まれた部分もあったのですが、あれだけ最悪ななか2時間9分11秒で走れたわけですし、今後、(2時間)6分台は無理だとしても、7分台や8分台は十分狙える自信がつきました。

―強敵のアフリカ勢に最後までくらいついたレース内容には、かつて川内選手に厳しい意見の多かった瀬古利彦氏(日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)も大絶賛でした。

川内 それは福岡国際だけを見てのこと。今後、東京とかでいい選手が出てくれば、評価は変わるのはわかっていますので(笑)。そうした声には一喜一憂せずにやっていきたいです。

* * *

実際、川内が福岡国際で出したタイムは、決して世界選手権代表の座を確約するものではない。そこで、週プレが聞きたかったのが「なぜ、東京マラソンに出ないのか?」だ。

今週末に行なわれる東京マラソンは、今年からコースが変わったことで好タイムが期待できる。また、世界選手権に向けて複数の選考レースに出た場合は、最初のレースが選考対象となるだけに川内にとってはリスクも少なく、一方でそこで派遣設定記録(2時間7分0秒)を切れば即代表決定という条項もある。毎月のようにどこかでフルマラソンを走っている川内にとっては、打ってつけのレースに思えるからだ。

―東京マラソンに出る選択もあったと思うのですが?

川内 もちろん、当初は東京を走る予定でしたし、(福岡国際で2時間)10分11秒なら間違いなく出ていました。でも、いろいろ考えた結果でして…。

◆後編⇒川内優輝が東京マラソンを走らない理由 「前回は出てダメで、今回は待ってどうなるか…」

●川内優輝(かわうち・ゆうき)
1987年3月5日生まれ、埼玉県出身。学習院大卒業後、埼玉県庁へ。“市民ランナー”として力を伸ばし、2011年、13年の世界選手権に出場。自己ベストは2時間8分14秒。身長172cm、体重59kg

(取材・文・撮影/栗原正夫)


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