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【こんな会社で働きたい!】“健常児と障がい児が共に笑って育つ”--冨士見幼稚園の型破りな職場環境

[2017年03月05日]

冨士見幼稚園の玉川弘園長。父親の幼稚園を引き継ぐために35歳で脱サラ、園長に転進した

遊びを通して社会性を育てる保育を貫き、注目を集めている学校法人・池谷学園『冨士見幼稚園』(横浜市港北区)。

現在、125人の園児が在籍するが、各教室に壁はなく、年少、年中、年長の異年齢の園児が室内で一緒くたにピアノ合唱をし、絵本を読み、園庭で遊び回る風景は他の幼稚園と一線を画すところだ。

障がいを持つ子供を一緒に保育する統合教育も実践。前編記事では、多動と自閉を理由に多くの幼稚園から入園を断られ続けていたA君を受け入れ、卒園するまでの話を紹介したが、そこには「受け入れ側さえしっかりしていれば、健常児は障がい児を差別しない」との玉川弘園長(80歳)の強い信念があった。

“健常児と障がい児が共に笑い、共に育つ幼稚園”。この環境はいかにして作り上げられたのだろうか。

多動児のB君も冨士見幼稚園に通っていたが、卒園を待たず、家族の都合で東京の代官山に引っ越した。そこの幼稚園は障がい児を受け入れていなかったが、B君は気づかれずに入園。だが、当の本人が「この幼稚園は嫌だ!」と当園拒否。家族は購入したマンションを売り払って横浜に戻り、再び冨士見幼稚園に通園した。

多動の子の受け入れは簡単なことではない。園を脱走してそのまま新幹線で沼津に行って、バスに乗って、祖母の家に行ったという事例もある。だが、冨士見幼稚園では教員が多動の子をテーマにした勉強会に参加したり、母親からも行動のどこを抑え、どこで叱るかを学び、保育の質を上げた。

「そうやって我々も経験を重ねていったんです」

冨士見幼稚園では障がい児を受け入れている--この情報が広がると、障がい児をもつ家族からの入園希望が一気に増えた。園としても「1クラスにひとりくらいなら」と受け入れ体制を拡充(現在は不文律で全体の10%まで受け入れ可)。1970年頃の話だ。

だが同時に逆の動きも起こった。

ある保護者から「先生、園でこんないいことしているのならPTAで伝えたほうがいい」と言われたことに同意し、会合で玉川園長が「幼稚園は情緒を育てるところ。うちには障がいを持った子どももいる。健常児も障がい児もともに育つ中で優しさが芽生え、障がい児が普通に人の輪の中に入っているのを教員全員が嬉しく思っています」と伝えた。

ところが、受け入れが一時的なものではなく、毎年行なわれるものとの情報が広がると、すでに通園させている園児を持つ母親たちの一部は「弟や妹を入れるのをよそう」と判断、新規入園を希望していた母親たちも「ウチの子は障がい児のいない園に入れる」と反発した。

その会合後の11月1日、来年度の入園募集をかけたところ、申し込みはわずか15人。例年の3分の1だった。このままでは来年度、教員の給与も出せない。経営危機に直面した冨士見幼稚園だが、「障がい児を受け入れない」という選択肢はなかった。それは自らの信念を裏切ることになる。

玉川園長はここで「在園児のお父さんたちに頼ろう」と思いつく。自らも会社員時代、会社には様々な能力や個性を持つ人間が集まることは経験済みで、障がいをもつ人も一緒に働いていた。今、まさに会社という社会で生きている父親たちなら理解してくれるのではと直感したのだ。


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