電話は断りべたな人に営業するときには有効?

“ホリエモン”こと堀江貴文の「電話してくる人とは仕事するな」という持論が話題を呼んでいる。

『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、堀江氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が語る、「電話よりメール」な理由とは?

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ひろ 堀江さんの記事がまた話題になってますね……。しかも、炎上気味だそうで(笑)。

ホリ そうそう。東洋経済オンラインに掲載された『堀江貴文氏「電話してくる人とは仕事するな」』という記事ね。まあ、いつもどおり批判もあったけど、今回は賛同する声も目立ったな。だから賛否両論って感じ。

ひろ 堀江さんは、けっこう前から「電話してくるな」って言い続けていますけど、それでもまだかけてくる人っているんですか?

ホリ 普通にいるよ。まあ、かかってきても出ないけど。

ひろ これだけ言ってるのに電話してくるって、いったいどんな人たちなんすか?

ホリ んー、マイペースな人とか? 年齢層は若い人からお年寄りまでバラバラ。あ、あとクレジットカード会社からもよくかかってくる。あれウザいんだよね。

ひろ 僕も電話にはあんまり出ないので、そんなに知り合いからかかってはこないんですけど、会社は電話してきますよね。

あと、銀行もけっこうかけてくるイメージです。んで、アメリカやフランスとかだと、銀行とはメールでやりとりするのが普通なんですよ。でも日本はかたくなにメールを使わない。僕、銀行でメールが使えない国は、日本くらいしか知らなかったりします。

ホリ 電話どころか来店が必要だったりすることもあるよね。理想をいえば、クレジットカード会社とか銀行からの連絡も全部LINEにしてほしい。でも、なんでメールを使わないんだろう? 海外では普通にやってるのに。

ひろ メールを使う国に理由があるんじゃなくて、メールを使えない日本に理由があるんだと思いますよ。日本の銀行だって技術的にはやろうと思えばできますけど、肝心の「やろう」と思っていないんでしょうね。

断りべたな人に営業するときには電話は有効

ホリ 本当にそうだよ。ユーザーの視点が置いてけぼりにされ続けているよね。例えば「スクエア」っていう決済サービスがあるけど、クレジットカード番号とメールアドレスを一度ひもづけしたら、あとは自動的にカード決済したタイミングで領収書をメールしてくれるんだよね。新興の会社でもできるような、そんな簡単なことすらやろうとしてないのはヘンだよ。

ひろ 日本の大企業って「ライバル企業が始めたから」という理由でサービスを始めたり、料金プランをそろえるという横並びの文化がありますけど、この場合は「やらない」という意味で横並びをしていますよね。

ホリ 本当に今すぐ改善してほしい。電話をかけるなんて、その最たるものだと思うわ。わざわざ電話かけてくるとか効率が圧倒的に悪いのに。

ひろ それって、断りべたな人に営業するときには有効だからじゃないですか。人って、直接会って話したほうが押し切りやすいじゃないですか。だから、営業している人たちにとってはトータルで見たときに効率がいいのかも。

ホリ 確かに。ひろゆきの言うとおりだと思うわ。

ひろ そうなると、電話を拒否したほうが幸せになることのほうが多いと思うんですけどね。

★後編⇒炎上騒動でホリエモンがひろゆきと語る、電話が便利なときもある?「そんなケースめったにないじゃん(笑)」

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき)1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)