テニスやバレーボールではネットを張るためにワイヤを巻き上げる。これが切れて事故になることも…

先日、バレーボール21歳以下日本代表の強化合宿中に、剥がれた床板が男子選手の右太ももに刺さり約30針を縫う大ケガをする事故がニュースになった。これは想像しただけで超痛(イ)ッテー!

でも、こうしたスポーツ中の「痛ッテー瞬間」は意外と多く存在することが発覚。そこで20代、30代男性のスポーツ経験者に、プレーしたからこそわかる痛い瞬間を聞いた! 前編記事に続き、怖いもの、いや、痛いもの見たさでご一読を…。

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お次は、見るからに危なそうなスポーツの痛ッテー瞬間を!

【ラグビー】「耳がギョウザのように潰れるまでには段階があって、まず耳の中で内出血して血がたまりボヨンボヨンに腫れます。きちんと冷やしたり血を抜いたりすれば潰れないのですが、そこでさらに衝撃を与えると耳が潰れてしまいます。これが激痛すぎて、試合中に潰れるとプレー続行は不可能なレベル。だからうちの部では、大事な試合中にそうならないよう、入部直後に先輩にレンガをこすりつけられて耳を潰されていました……」(33歳・大阪府)

これは拷問レベル!!

【アメフト】「試合前に気合いを入れて丸刈りにしたところ、ヘルメットが少し緩くなり、相手とヒットした瞬間にヘルメットが前にずれておでこがズリュッ。皮がベロ~ン! いったんベンチに戻ると、ワセリンを塗って保護キャップをかぶって試合に戻されました。ヒットするたびに跳び上がるほど痛く死ぬような思いでした」(34歳・京都府)

気合いが裏目に出すぎ!

【ボクシング】「失神KOするようなキレイなパンチが決まると痛くはないのですが、危険なのがアッパー。これを食らってアゴの骨が折れると最悪。試合中に口が閉じられなくなり、口からずっと血がダラダラ流れっぱなしでまったく話せない。その後もしばらくは流動食しか食べられない地獄が続きます」(33歳・奈良県)

そして、キックボクシングでもこんな悲劇が。

「キックボクシングでは相手をスネで蹴るのですが、スネ自体は鍛えるのが難しいので、相打ちになるとかなり危険。どちらかのスネの骨が折れて皮膚を突き破ってしまうことがよくあります」(35歳・鹿児島県)

打撃系格闘技は異次元の危険性だ……。

【自転車競技】「競輪場でのレース中、時速80キロで走っているときに落車してしまったことがあります。すり鉢状のコースを滑り落ちる間にウエアはビリビリに破れ、体の各所が重度の擦過傷に。数週間はあふれ出る膿(うみ)と闘っていました……。でも、最悪なケースだと後続車に轢(ひ)かれたり、コースに張られている板が突き刺さったりと、それは相当エグい状況になるようなので、まだマシだったと思っています」(22歳・東京都)

マシの基準があまりにもヒドい!!

【体操】「鉄棒の練習中に鉄棒が金属疲労で外れて顔から落下。顔面を複雑骨折して全治3ヵ月でした。さらに、跳馬でジャンプする際に失敗し、高速で回転しながらマット外に落下。10秒ほど絶叫した後に気絶した選手もいました」(31歳・埼玉県)

こんな事故が起こりながらも挑戦し続けている選手がスゴイ!!

そんなに危ないことはねーだろというスポーツでも…

■意外なスポーツでも超痛ッテー!

そのほか、そんなに危ないことはねーだろというスポーツにも「超痛ッテー瞬間」は存在する!

【テニス】「ネットを張る瞬間が一番怖いです。実はネットを張っているのは細いワイヤの束なんですが、何年かたつと錆(さ)びて脆(もろ)くなってきます。器具を使って巻き上げるように引っ張りながらネットを張るのですが、まれに、強く引っ張りすぎてワイヤがちぎれてはじけてしまうことがあるんです。実際にちぎれたワイヤが顔に直撃して血だらけになった人も見ているので、僕はカチカチになるまで巻くのをためらっていました」(23歳・東京都)

確かに金属のムチは兵器に近い存在!

【卓球】「ラケットの角に当たったりするとピンポン球が割れることはけっこうあるのですが、ラリー中に球が割れて破片が目に刺さった選手がいました。血がダラダラ出ていて、網膜剥離を起こしてしまったそうです」(25歳・北海道)

最も安全そうなスポーツにもこんな瞬間が。

【バドミントン】「ダブルスで試合していたときのこと。相手の後方の選手がシャトルを打った際にラケットがすっぽ抜け、前の選手の後頭部を直撃。『ガシャッ』と大きな音が鳴り、当たった選手が気絶してしまったため試合終了。命に別条はなかったとのことでしたが」(29歳・千葉県)

自分の後ろからの一撃は防ぎようがない!! 最近注目されている屋内スポーツにも、やっぱり痛ッテー瞬間はあるのだ!

以上、ある意味怪談より恐ろしいリアルなお話でした。

(イラスト/福田嗣朗)