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室伏広治が明かす“ゾーン”の向こう側──「アテネ五輪決勝の最後の投てきで…」

[2017年12月07日]

ジェスチャーを交えながら、人差し指を伸ばすこと一つとっても、「“全力を出す”のはそう簡単なことではない」と話す室伏氏

ジェスチャーを交えながら、人差し指を伸ばすこと一つとっても、「“全力を出す”のはそう簡単なことではない」と話す室伏氏

この取材に全力で臨んでいるつもりだが、記者にゾーンが訪れる気配は皆無である。

「それは本当に“全力を出す”感覚をわかってないんですよ。例えば…人さし指を全力で伸ばしてみてください」

言われたとおりに指を伸ばす。

「もっとギューッと!」

人さし指に力を込める。

「それでは伸ばし切れたとは言えません。もっとです」

ぐぬぬぬぬぬっ!と歯を食いしばってみても……。

「全然ダメですね」

―一体、どうすれば?(苦笑)

「指を伸ばすというのは全身運動です。腕を天井に向けて高く上げ、天を指さしながら背伸びをするようにして、さらに指を天に突き刺してギューッと伸ばすのです」

指示どおりにやると不思議なことに、それまでとは違って指先まで力が伝わったような感覚を得ることができた。

「たった指一本を伸ばすためにも全身の力が必要ということです。アスリートに限らず、一般の人も自分の力を試される場で『全力を尽くした』と口にする人は多いですが、私からすれば、実はまだまだ力を出し切れていない場合がほとんど。

それは、本当に全力を出し切る方法やその感覚をつかんでいないからです。今、指先で感じた感覚があなたにとっての“全力”ということ。その感覚を大切に全力で取り組むことができるようになると、集中力が高まり、今まで気づかなかったことに気づけるようになります。

見えなかったことが見えるように、感じることができなかったことが感じられるようにもなります。そこに初めて、完全に調和した“ゾーン”というものが現れるのです」

(取材・文/興山英雄 撮影/田中 亘)

●室伏広治
1974年生まれ、静岡県出身。シドニー、アテネ、北京、ロンドン五輪に出場し、04 年のアテネでは金メダルを獲得し、紫綬褒章を受章。中京大学准教授を経て、東京医科歯科大学教授、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会スポーツ局長に就任した。主な著書に『超える力』(文藝春秋)などがある

室伏書影01

●『ゾーンの入り方』(集英社新書 740円+税)
大事な舞台やプレゼンテーションで結果を出すための集中力はどうすれば身に付くのか? 集中状態である「ゾーン」とは何か? 常に自己と記録に向き合い活躍した著者が、集中するための方法論と哲学を、満を持して公開する。男子ハンマー投げ選手として多くの大会で好成績を残し、引退後は学者、指導者として活躍する著者が今だからこそ語る、スポーツや仕事、人生にも役立つ究極の集中法をまとめた一冊


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