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HIVへの偏見と25年間闘ってきた活動家が憂う現実「社会的には未だにウイルスをばらまくやつだと思われている」

[2017年12月29日]

創刊プロデュースしたゲイ雑誌、クラブイベント、HIV陽性者ネットワーク構築、ロビイング活動…様々な形で啓蒙活動を行なってきた長谷川博史さん

HIVへの偏見が激しかった時代から、陽性者として顔と実名を公表し、四半世紀にわたり啓蒙活動を行なってきた長谷川博史さん(65歳)。

ゲイ雑誌『Badi』『G-men』を創刊プロデュースし、HIV情報を発信してきた編集者としても知られている。

前編記事(『25年前に顔と実名を公表した理由』)に続き、その壮絶な闘いの歴史を紹介する──。

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各地のゲイコミュニティで話題となった長谷川さんの次の行動は、支援団体の構築だった。ゲイのHIV陽性者を繋げる「NoGAP(Network of Gay AIDS Patients)」、ゲイ以外の陽性者も含む「JaNP+(ジャンププラス:Japanese Network of People Living with HIV/AID)」と、ネットワークを作っていった。

さらに、当事者としての意見を政治に反映させるべく、国内外でのロビイング活動も精力的に行なった。それでも社会との溝は埋まらず、HIV陽性者に対するスティグマ(烙印)は相変わらず残っている。ネット上にはHIV陽性者に対する強い拒否感や歪(ゆが)んだ知識に基づく差別的なコメントが書き込まれることがある。

「『エイズ、えんがちょ』と思っているエイズ恐怖症の人たちは未だにいる。それらを見ると、25年前とまるで変わってないや、と思うね。科学は随分進んで、HIVはビビるほどの病気ではなくなった。僕たちのように服薬で血中ウイルスを検出できないまでに抑えているHIV陽性者は感染源にはならない。だけど、社会的には未だにウイルスをばらまくやつだと思われている」

顔と実名を公表し、覚悟を決めて啓蒙活動や陽性者コミュニティの構築に尽力してきた。しかし60歳になり、活動から引退しようと思っていた矢先、大きな試練に見舞われた。HIVは薬を飲み続ければ生きられる「慢性疾患」であるとはいえ、長期にわたる服薬は様々な合併症を引き起こす。自らも糖尿病、高血圧を抱えているほか、腎機能が悪化し2009年から人工透析を受けている。

透析を必要とするHIV陽性者のために、受け入れてくれるクリニックを各地で開拓するなどHIV陽性者を取り巻く医療環境に風穴を開けてきたという自負があった。ところが、その自分自身を受け入れてくれる透析クリニックが見つからないという事態に直面したのだ。

「当時、ジャンププラスの代表も降りたし、家賃の高い都心から友人が多く住んでいる私鉄沿線に引っ越そうと考えていたんだ。ところが、その沿線では受け入れてくれるクリニックが見つからなかった」

電話口で親切に対応され、ベッドに余裕があることを告げられたとしても、HIV陽性者であることを伝えた途端、多くのクリニックは「うちはやってないから」と断った。「なんでうちなんだよ」と言い捨てて電話を切った医師もいたという。


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