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“現代の魔法使い”落合陽一ד妄想インベンター”市原えつこ「メディアアートは妄想とフェティシズムからドリルしていく」

[2018年01月02日]

筑波大学で講義をする落合陽一(右)と市原えつこ(左)

『情熱大陸』出演で話題沸騰、“現代の魔法使い”落合陽一が主宰する「未来教室」。『週刊プレイボーイ』で短期集中連載中、最先端の異才が集う筑波大学の最強講義を独占公開!

亡くなった人のロボットと49日間だけ一緒にいられる『デジタルシャーマン・プロジェクト』で総務省の「異能vation」に選出され、第20回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞も受賞した“妄想インベンター”市原えつこは、学生時代から「倫理のひだに触れにいく」作品を発表し続けてきた。

例えば、なでまわすと喘ぐ大根や、虚構の美女とインタラクションできるシステムなど。

顰蹙(ひんしゅぅ)を買いかねない――事実「炎上」も起きた――彼女の創作は、しかし伊達や酔狂でなされているのではない。ひとりのアーティストとして日本の文化・風土と真剣に向き合うところから市原の妄想は生まれ、作品に結晶する。【前編記事はこちら】

* * *

落合 ところで、市原さんにとって「メディアアーティスト」とはどんな職業ですか?

市原 自分でも悩ましいところがあって、メディアアート原理主義みたいな考え方からすると私の作品って邪道というか、外れてるんですね。ただ、現代社会において自分たちを規定している規範意識とか、そこからはみ出す人間の本質的な欲望とか、そういうものをテクノロジーを使って表出させたくて、メディアアートの分野にいるっていう感じです。作り方としても、妄想とフェティシズムからドリルしていくだけで、技術的な新規性からものを作ることはあまりないんです。

私が出会った頃の落合さんも、結構フェティッシュ感があった気がします。ゴキブリ使ったり、シャボン玉使ったり…。

落合 シャボン玉の頃はね、まだフェティッシュがあった。

市原 そこからほかの方向性に脱却していかれた感じが、傍から見ていてありました。

落合 いまでも作ってはいるよ。ただ、「フェアリーライツ」で実際に空間に妖精を描き始めてから、俺の中のフェティシズムが一周して、前人未到の地に旅立つ決意ができた。これはいける、まだ違う物理現象が俺の中で起こる可能性があると思って、そこから先は違うところに飛んでった気がするけどね。

市原 私の場合、例えば「デジタルシャーマン」って本当にすごくシンプルなんですよ。人工知能も使ってないし。落合さんの考える「デジタルネイチャー」、私も本を拝読して面白いと思ったんですが、その概念を使ってデジタルシャーマンをつくり直すとどうなるんでしょうか。

落合 シャーマン的なものがなぜ必要だったかというと、死者の魂と交流するためにはフィジカルなインターフェースを作らなきゃやってらんなかったんだと思うんだよね。人の体を介さないと、迫真性がなく、感情移入できず、要は信じにくかったんでしょう。

でも、今なら別にYoutubeでもいいじゃん。Youtubeの動画から、それと同じように動くロボットを設計して、外見は勝手に3Dプリンターで刷られて着色されるとか。うちの研究室でも5年後とかにそういう論文を書いてそうな気がします。

そういうようなことって、トランスフォーメーションなんです。僕は(古代中国の思想家で、道教の始祖とされる)荘子の『胡蝶の夢』からとって「物化」だと言っている。人がビデオにトランスフォームするとか、ビデオがフィジカルなもの(ロボットなど)にトランスフォームするとか、そういった「物化」はたぶん可能なんじゃないかな。うちのラボのキーワードのひとつになってます。

デジタルシャーマン・プロジェクトは昨年12月から今年3月にかけて東京都新宿区のNTTインターコミュニケーション・センターで展示された。

デジタルシャーマン・プロジェクトは昨年12月から今年3月にかけて東京都新宿区のNTTインターコミュニケーション・センターで展示された。


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