週プレNEWS TOP ニュース 政治・経済 アメリカと北朝鮮「負ける」のは誰か?ーー日本は戦争を絶対に回避しないといけない

ニュース

アメリカと北朝鮮「負ける」のは誰か?ーー日本は戦争を絶対に回避しないといけない

[2018年02月02日]

オススメ

紛争史研究家の山崎雅弘氏(右)と、自衛隊問題に詳しいジャーナリストの布施祐仁氏(左)

アメリカによる北朝鮮への圧力が強まる中、「北朝鮮の脅威」だけが叫ばれ、その具体的な内容について国民に伝えようとしない日本政府。いざ、「米朝戦争」が始まれば、一体どこが「負ける」のか? 

対談前編に続き、現実を直視しない人々に戦史・紛争史研究家の山崎雅弘氏と自衛隊問題に詳しいジャーナリストの布施祐仁氏が警鐘を鳴らす、対談の様子をお届けする。

※この対談は、2017年12月5日、神楽坂モノガタリにて行われました。

布施 今の日本政府は日米同盟を絶対視し、同盟強化が日本を守る唯一の道だと考えています。しかし、日米同盟にはアメリカの戦争に日本が巻き込まれるというリスクもあります。特に、私が以前より懸念しているのは「日米地位協定」です。世界中に米軍基地を置いているアメリカは100ヵ国以上と地位協定を結んでいますが、それらと比較しても日米地位協定の異常さは際立っています。

何が異常かというと、日本国内における米軍の活動に日本の主権がほとんど及ばないのです。だから、米軍機が事故を起こした時に、日本政府が原因究明されるまでは飛行しないでくれと求めても、米軍は無視して飛行できるのです。

アメリカが北朝鮮と戦争をする場合、在日米軍基地を出撃拠点や兵站拠点として全面的に使います。そうなれば当然、北朝鮮は日本を攻撃目標とするので、日本が米朝の戦争に巻き込まれることになります。こういう時に、在日米軍に対して日本側の主権が及ばない関係というのは非常に危険です。北朝鮮との戦争に日本の基地を使わせないということができないわけですから。主権国家として深刻な問題だと思います。

山崎 2003年のイラク戦争は、国連安保理の決議がない状況で、アメリカ、イギリス、オーストラリア等の有志連合が独自の判断で始めた戦争でした。トルコはアメリカの同盟国のひとつなので、アメリカは最初、トルコの基地からイラク領に攻め込む計画を立てていたんです。しかし、トルコが土壇場になって、うちの基地は使わないでくれと言って、基地使用を拒絶しました。少数民族のクルド人がトルコの南東部とイラクの北東部にまたがって暮らしているなど、様々な政治状況、経済状況を勘案してのトルコの判断です。

また、吉田健正氏の著書『カナダはなぜイラク戦争に参戦しなかったのか』には、カナダがアメリカの北に隣接する、文化的にも経済的にも軍事的にも繋がりの深い同盟国であるにも関わらず、国連安全保障理事会の決議なしにはイラク攻撃に参加しなかったことや、カナダ国防法に基づき、派兵を見送った経緯と背景が詳細に書かれています。

布施 同盟というのは、100%一体化することではありません。独立した主権国家どうしの関係ですから、異なった選択をするケースがあるのは当然の前提です。トルコにしろカナダにしろ、イラク戦争に協力しなかったことでアメリカとの同盟関係が崩れたかというと、全くそういうことはありません。当時の日本政府は、ここでアメリカに協力しないと何かあった時に守ってもらえなくなるという理由でイラクに自衛隊を派遣しました。100%一体化しないと、いざという時に見捨てられるのではないかと怯えているのです。

では、このようにアメリカに追随していけば、事が起こった時にアメリカが本当に守ってくれるのかといえば、それは主観的な思い込みでしかありません。同盟はあくまで自国の安全や利益を守るためのひとつの手段に過ぎません。ところが日本では、手段と目的がひっくり返って、日米同盟を維持・強化すること自体が目的化しています。

後編①


ジャンプ50周年展VRはこちら!

連載コラム

Column

連載コラムを見る

Back Number

  • Mar. 5th 2018 no.10
  • Feb. 26th 2O18 no.9
  • Feb. 19th 2O18 no.8
  • Feb.12th 2O18 no.7

 

Gravure Gallery

もっと見る

MOVIE Channel

【動画】鈴木友菜、グラビア界に天使現る。

もっと見る

新刊のお知らせ

  • 小宮有紗『Majestic』
  • 飯豊まりえ『NO GAZPACHO』
  • 『クルマプレイボーイ』
  • 『週プレ グラビアスペシャル増刊 NEW YEAR2018』
  • 馬場ふみか写真集『色っぽょ』

 

プレイボーイコミックス

メルマガ会員&アンケート 2018年No.10