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日本で唯一、障がい者のための保険会社はなぜ社風が明るいのか?

[2018年04月29日]

ぜんち共済の榎本重秋社長。「ともに助け、ともに生きる」を社是に掲げた

ニッポンには人を大切にする“ホワイト企業”がまだまだ残っている…。連載『こんな会社で働きたい!』第22回は、障がい者向けに保険サービスを提供する、ぜんち共済株式会社(東京・千代田区)だ。

* * *

明るい社長だーー。取材中、榎本重秋社長はよく笑うし、同席した社員との間でも爆笑が起こる。

5年前に中途入社した安齋正明さんは、面接試験で尋ねられた「酒は飲めますか?」との質問を今も忘れない。これは、接待を担う営業職に必要な項目としてではない。ただ単に、みんなで楽しく盛り上がりたいからだ。

ぜんち共済は、障がい者のための日本唯一の保険会社だ(社員数17人)。ほとんどすべての保険会社が引き受けをしない知的障がい者、発達障がい者、ダウン症者、てんかん者及びその家族のために個人賠償(対人・対物)、入院、死亡、弁護士費用など幅広くカバーする。契約件数は4万3千件を超え、年間約6千件の保険金(約6億円)を支払っている。

ベーシックプランでも年間保険料はわずか1万8500円。年齢・性別に関わらず保険料は一定。何かと出費の多い障がい者がいる家族にはなくてはならない会社だ。

その社内がめちゃくちゃに明るい。安齋さんは、ぜんち共済の前に働いていた投資会社では残業が当たり前で、自分の意見を表明することもなかったという。それが今、残業は少なく、自身の意見も反映され、社会貢献を果たし、何より風通しのいい社風で働いているのは「本当に幸運です」と語る。

だが、こうした会社に育つまでの道のりは平たんではなかった。

1965年生まれの榎本社長は元々、外資系損害保険会社A社の社員で、大学時代に会社訪問で見た「かっこいい社員がバリバリ働く」雰囲気に魅かれ、入社を決めたという。90年、25歳の時に配属されたのは新宿支店。ハードな毎日だった。入社して営業現場に出ると、深夜0時近くまで働くのは当たり前。

思ったことは口にする性格が疎(うと)んじられたのか、仕事はできても“ダメ社員”とのレッテルを貼られた。だが営業成績を確実に上げることで、93年に転勤した上野支店では全幅の信頼を置かれることになる。

この上野支店で、その後の人生を変える運命の出会いがあった。担当になった代理店のひとつに永田仁司(ひとし)さんが代表を務める「永田事務所」(現・株式会社永田事務所)があった。

永田さんは80年、50歳の時に保険業界に飛び込み、日本で最初に知的障がい者のための傷害保険を扱った人である。

A社の営業研修社員として飛び込み営業をしていた永田さんは、知的障がい者の権利擁護と福祉施策の提言を行なう障がい者の保護者でつくる「東京都精神薄弱者育成会」(現『東京都手をつなぐ育成会』。以下、育成会)を訪ねたところ、「自ら怪我をしやすく、また、つい他人にケガをさせたり、モノを壊してしまう」という障がい者特有の事故が少なくないことを知る。

ところが当時は「障がいがある」という理由だけで、どの保険会社も障がい者の加入を認めていなかった。


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