メキシコの海でカラフルな魚の大群に遭遇!メキシコの海でカラフルな魚の大群に遭遇!

「海の中の世界って、本当に神秘的ですよね」

水野晴郎ばりに登場してみましたが、皆さんこんにちは。旅人・アリエル・マリーシャです。ディズニーの名作『リトル・マーメイド<実写版>』の日本公開がついに始まりましたね。

ハリー・ベイリーの鳥肌レベルの歌声が大絶賛なのと同時に、ポリコレについて炎上もしているみたいですがそれは置いといて、私は子供の頃、アニメ版をVHSビデオのテープが擦り切れるほど見ては『アンダー・ザ・シー』の音楽やその世界観にワクワクしました。

そこで今回は、私が大好きな旅先、メキシコ・カンクンの魅力的な水中世界ご紹介したいと思います!

■野生のジンベイザメとアミーゴに!

「世界一周で良かった国どこ?」って聞かれたら必ず答えているうちのひとつ、メキシコ。タコスやテキーラも美味しいし、伝統料理はユネスコ無形文化遺産。古代遺跡やマリンアクティビティなど魅力的な観光にもあふれ、カラフルなお土産もかわいい。

それでいて物価も安いなんて、天国じゃん。米国人の海外旅行先にカンクンが2年連続で1位なのも納得です! (旅行保険大手アリアンツ・パートナーズ発表の2023年「Top 10 Summer Travel Destinations」より)

メキシコ・カンクンは何度行っても最高! 毎日タコスでも飽きない!メキシコ・カンクンは何度行っても最高! 毎日タコスでも飽きない!

マヤ文明の都市遺跡「チチェン・イッツァ」(世界遺産)マヤ文明の都市遺跡「チチェン・イッツァ」(世界遺産)

そんなメキシコで特にオススメしたいのが「野生のジンベイザメと泳ぐ」アクティビティ。カンクンは世界でも有数のジンベイザメ遭遇スポットで、夏になると300頭ものジンベエザメがやってきます。彼らと泳ぐ迫力のシュノーケルツアーはUSD200くらいで、遭遇率はなんと99%以上!

......なんだけど、私の時は天候のせいかなかなかサメを発見できず、5時間も荒波に揺られて船酔い地獄でした。映画『ジョーズ』世代の私にとってはサメと泳ぐなんてドキドキでしたが、船酔いのおかげでそんな余裕もなく、ボートから砂袋が転がり落ちるように海へダイブ。

ウップとなりながらギリギリ一緒に泳ぐことができました。実際にご対面したジンベイザメちゃんはドット柄の大きな姿が圧巻で、平べったいお顔におマヌケ感がありかわいかったです。

ドット柄が草間彌生なジンベイザメちゃんドット柄が草間彌生なジンベイザメちゃん

ちなみにジンベエザメは地球上の魚類としては最大で、平均約9mから最大で約20mにも達するそう。おとなしい性格で人を襲うことは(ほとんど)ないってことで一応安心?

濾過摂食動物なので口を大きく開けて小さなプランクトンや小魚などを食べるのですが、私が我慢できずに胃の中から吐き出した"キラキラ"はきっと彼らの餌となったことでしょう(餌付け?)。

船酔いでヒドイお顔ですがジンベイザメに会えた安堵に笑みがこぼれます船酔いでヒドイお顔ですがジンベイザメに会えた安堵に笑みがこぼれます

■不気味でミステリアスな海底美術館

カンクンには薄暗い海中に作られた海底美術館(MUSA)もあり、シュノーケルやダイビングで訪れることができます。減少する珊瑚を守るために始まったプロジェクトで、イギリス人彫刻家でダイビング愛好家でもあるジェイソン・デカイレス・テイラー氏らによって作られました。

海底美術館に沈む彫像群海底美術館に沈む彫像群

環境に優しく海の生物が発育しやすい素材が使われており、彫刻にはたくさんの珊瑚礁が付着しているのですが......、薄暗い海底に沈む子供や老人、妊婦まで500を超える人物像が珊瑚にビッシリ覆われている姿はなかなか不気味。

海の底から「お前も珊瑚人形にしてやろうか!」という声が聞こえてきそうな雰囲気です。

「お前も珊瑚人形にしてやろうか!」「お前も珊瑚人形にしてやろうか!」

珊瑚の集まるところには魚もいっぱい。トロピカルな景色もちゃんとありました。自然な海の世界ももちろん素晴らしいし、人間が創造したアートと共存する海中がこんなにエキサイティングとは、潜る価値あり!

珊瑚の集まるところには魚もいっぱい!珊瑚の集まるところには魚もいっぱい!

■「聖なる泉」で生贄体験してみる?

せっかくなので海の世界だけでなく泉も紹介させてほしいのですが、メキシコといえば古代マヤの言葉で「聖なる泉」を意味するセノーテが有名。数十万年前の氷河期にできた鍾乳洞が水没してできた水中洞窟のことで、ユカタン半島に数多く存在します。

世界遺産チチェン・イッツァ遺跡のツアーとセットで訪れることができる「セノーテ・イキル(イクキル)」は丸い井戸型で、木の根っこが垂れ下がっている様子がミステリアス。日本人である私は井戸と聞けばつい貞子をイメージしてしまい、とても怖い。

水もヒンヤリと冷たいのでゾクっとしますが、灼熱のメキシコで汗だくになった観光客は気持ち良さそうにダイブ! かつては雨乞いや豊作を願って生贄を捧げる場所であり、水の底には人骨があったそうだけど......。

「セノーテ・イキル」を洞窟の上から見たところ「セノーテ・イキル」を洞窟の上から見たところ

階段を下っていくとセノーテに辿り着けます階段を下っていくとセノーテに辿り着けます

生贄捧げます! ダイブ!生贄捧げます! ダイブ!

そんなメキシコのセノーテの中でも特に有名なのが、100m近い透明度を誇り太陽光が差した時に現れる光のカーテンが幻想的な「グランセノーテ」。あまりの美しさに私もダイブ! 思わず息継ぎを忘れ、そのまま生贄になるところでした。

「グランセノーテ」の光のカーテン「グランセノーテ」の光のカーテン

「グラン・セノーテ」で生贄体験!?「グラン・セノーテ」で生贄体験!?

ということで、今回はメキシコ・カンクンの水中世界について熱く語りましたが、『リトル・マーメイド』のロケ地はイタリアのサルディーニャ島だそうです。アディオス!

●旅人マリーシャ(旅人まりーしゃ)
平川真梨子。旅のコラムニスト。バックパッカー歴12年、125ヵ国訪問。地球5周分くらいの旅。2014年より『旅人マリーシャの世界一周紀行』を連載。
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