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【こんな会社で働きたい!】「ありがとうカード」で社員が価値を認め合う、小さなベーカリーが世界の“お困りごと”を解決する!

[2017年03月26日]

“カフェもできるオシャレなパン屋を作りたい!”。新入社員のアイデアを形にした石窯パン工房「きむらぎ」は2014年、栃木県・那須塩原市にオープン

“カフェもできるオシャレなパン屋を作りたい!”。新入社員のアイデアを形にした石窯パン工房「きらむぎ」

とりわけ、信彦部長が感心したのが東日本大震災の翌年、入社1年目の社員が新しい店舗(前出『きらむぎ』のこと)を建てましょうと提案してきたことだ。

そのアイデアは、“より多くのお客様に来ていただき、カフェや食事もできて、ゆったりと過ごせるパン屋を作りたい”というもの。この頃、電話の問い合わせで「サバ缶はないんですか?」と尋ねてくる、会社からすれば笑うに笑えない客も散見していた。それほどアキモトといえば「缶」との認識が広がっていたのだ。

そんな中で生まれた新入社員のアイデアは、社内の会議で経営陣に仕事の原点を再確認させた。

「気づかされたのは、“そうだ、僕らは『缶屋』じゃない『パン屋』だ”ということでした。社会貢献の一環とはいえ、災害が起きた時だけ『缶』で売り上げを伸ばすだけの会社ではなく、本業の『パン』で経営を安定させてこそ持続的な社会貢献が実現できるはず。私たちの“原点”であるパン屋に戻ろうとの認識に至ったんです」(信彦部長)

そして2012年、「きらむぎ」着工。徹底してコンセプトが練られただけあり、80台分の駐車場、車いす利用者でも入店可能なバリアフリー設計、店の横には小さな公園、気軽な飲食スペース、夜のライトアップが設置されたきらむぎは2014年のオープン以来、毎日多くの客でにぎわっている。

パン・アキモトには社員を含め、関わる人たちとWIN-WINの関係を築こうとのポリシーが根付いている。

社員に対しては、例えば、定年は65歳。本人が望めば、その後も1年契約を何度でも更新できる。残業も平時は月に20時間以内。「きらむぎ」出店もそうだが、若い社員の意見を積極採用する風通しのいい職場環境もある。

また社員だけではなく地域も大切にしようと、パンの原料の小麦粉は安価な海外産に頼らず、地元・栃木県産だ。

そして、救缶鳥プロジェクト(中編記事参照)で代表されるように、缶詰を回収させてくれた企業や団体、世界各地で食料を待つ人々、食料を運ぶ団体の誰もがプラスの恩恵を受け、会社の収益向上にもつながるビジネスモデルを展開している。

同社の経営ポリシーはうまく形になっているようにも思えるが、課題はあるのか? その問いに信彦部長は首を振る。

「いやあ、課題だらけですよ。例えば、救缶鳥プロジェクトにしても今の値段が妥当なのかどうか…(200g・約800円)。できることなら、値段を下げたい。そのためには缶の売り上げを増やす、つまりプロジェクトの認知度をもっと上げることが必要です。また、業績を上げて頑張っている社員にもっと還元できる会社にしたい。

ウチの社長は常々『ウチはお困りごと解決サービスをやっている』と口にします。実際、被災地の現状が『パンの缶詰』を生み出し、食事制限を受けている糖尿病の方からの『おいしいパンを食べたい』との要望から低糖質、低カロリーの健康パン『コントロールブラン』を開発しました。主力商品はすべて、様々な方の“お困りごと”を解決してあげたいとの思いから生まれています。

そのこと自体が当社の誇り。これからも地域のためにできることを積極的に取り組み、お客様に『アキモトに行ったら元気をもらえた!』ともっと言ってもらえるお店を作りたい」

もちろん、まだアキモトを“缶屋”だと思う人は少なくなく、「パン屋としての成長を続けたい」との思いもある。

パン・アキモトはすでにベトナムでも店舗をもっているが、取材の3週間後、信彦部長は渡米した。現在、準備を進めているアメリカ進出を成功させるためだ。挑戦を忘れない会社である。

(取材・文/樫田秀樹)

秋元社長の長男・信彦氏がパン・アキモトの次代を担う

秋元社長の長男・信彦氏がパン・アキモトの次代を担う

■企業DATA
企業名:株式会社パン・アキモト 所在地:栃木県那須塩原市 設立:1947年12月 従業員数:60名 主な事業:世界初、3年間はしっとりさが持続する『パンの缶詰』を開発。企業や自治体向けに販売した缶詰を2年後に無料回収、国内外の災害被災地や途上国の難民などに直接届けている


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