週プレNEWS TOP 連載コラム こんな会社で働きたい! 大企業には真似できない? 障がい者も外国人も活かされる人気中古タイヤショップチェーンの職場力

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大企業には真似できない? 障がい者も外国人も活かされる人気中古タイヤショップチェーンの職場力

[2017年05月14日]

おそらく、こんなアップライジングの好況ぶりは他店には羨ましいに違いない。日本初となるドライブスルーでのタイヤ買取りシステムも査定から支払いまでに要する時間は最短で3分から5分。その買取りも14インチなら4本で2800円、16インチなら3600円といった最低価格(2017年5月現在)を明示しているので、安心して売ることができる。もちろん、メーカー品や傷が少なかったり、タイヤの山がしっかり残っているものは、それ以上の高価買取りになる。

客にはジュースを差し入れ、雨が降っていれば、傘をもって車まで駆けつける。外出が難しい高齢者などのため、出張でのタイヤ交換サービスも始めた。

余計な心配ではあるが、これだけ他にないサービスを展開しては、地元の同業者を食ってしまわないかという思いも…。だが、増山課長は「それはない」と断言する。

「実は群馬県に太田店を出店する時も、それは配慮しました。去年なんですが、社訓に従い、社長がライバル会社も『許す』と決めたんです。自分たちだけが儲かろうと在庫を独占するのでなく、むしろこちらから歩み寄って、在庫の共有を呼びかける営業をかけたんです。そうすると、双方にない在庫を補完するという協力関係ができました」

アップライジングは今後、福島県や茨城県への進出も目論んでいるが、出店先では必ず地元業者も潤うWIN―WINの関係を目指すという。

同社を設立して2ヵ月後、斎藤社長は会社をやめて同業者として独立した弟を憎み、その後、招かれた結婚式では「あんなライバル会社は潰す!」と叫んで弟のハレ舞台を台無しにした過去がある。だが、様々な経験を経て、斎藤社長は変わった。人を許すことの大切さを知った。だから今、こう明言するのだ。

「今だったら、袂(たもと)を分けた時の弟の会社とも友好関係を築けたはずです」

この他、昨年だけでも、訪問型病児保育を実践するNPO法人「リスマイリー」を設立したり、まだまだ使える中古タイヤの普及を目指す「世界リサイクルタイヤ研究同志の会」も立ち上げたり…その疾走は留まることを知らない。

だが、掛け声だけではなく、まず社員を大切にし、取引先を、客を、地域社会を大切にして、誰もが幸せになれる社会の在り方を真剣に考え、実践していることは評価されるべきだ。たかが中古タイヤーーだが、それを通じて実現できることは無限にある。

(取材・文/樫田秀樹)

アップライジングの斎藤幸一社長。元プロボクサーだからか、カメラを向けると自らファイティングポーズをとってくれる

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