スカルメイクはイケメンに見えるのか?スカルメイクはイケメンに見えるのか?

みなさん、ハッピーハロウィーーーン! 世界的名物にもなっている渋谷のハロウィンは今年は厳重態勢ということでしたが、さて今回は世界のハロウィン時期の様子をお届けしたいと思います。

■コスプレしたイッヌ様がぐうかわ過ぎる"もだキュン"パレード(アメリカ/ニューヨーク)

毎年10月ニューヨークでは悶えるほどキュンとしちゃうワンちゃんたちの仮装イベント「トンプキンス・スクエア・ハロウィン・ドッグパレード」に多くの人々が集まります。

今年は第33回目となり10月21日に開催。約1万5000人と600匹以上の犬が大集結し、参加者数は去年のほぼ2倍となりました。

ミツバチコスのチワワに夢中のNYCギャルズ(2016年のパレード、以下同)ミツバチコスのチワワに夢中のNYCギャルズ(2016年のパレード、以下同)

「置き配選ぶとポイント付くけどいかがスかぁ?」「置き配選ぶとポイント付くけどいかがスかぁ?」

「としまえん跡地メイキング・オブ・ハリーポッターもう行ったー?」「としまえん跡地メイキング・オブ・ハリーポッターもう行ったー?」

仮装コンテストでは40組のファイナリストから3名が栄冠に。今年の1位はポメラニアンが扮する「くまのプーカ」

もはや本人(犬)は仮装などしておらず『クマのプーさん』のハチミツ壺に入っているだけですけど、ワンちゃんに負担のない仮装なのもポイント? インスタフォロワー約2万を誇る人気者。

2位はフレンチブルドッグの「ウィリー・ウォンカ」。12月に公開される映画『ウォンカ』を意識したコスプレで時代を読んでるところに軍配か。

3位はビションフリーゼがメイシーズ・ サンクスギヴィングデイ・パレードのバルーン化したピカチュウになっている! まるで宙に浮いているような仕掛けの仮装は、街中の背景やミニチュアの人間などが細かく作られ美術作品としても手が込んでいます。人と被らない発想がナイス! 日本のキャラクターが選ばれるのはなんかうれしいような。

13日の金曜日のマスクを被ったジェイソンドッグ13日の金曜日のマスクを被ったジェイソンドッグ

■ハロウィンも質実剛健!?(ドイツ/ベルリン)

ベルリンの街中にはマスク屋がある。マスク屋と言っても感染症対策に着用するそれではなく、ハロウィンなどの仮装のコスチュームなどが売られているお店。

ベルリンのマスク屋「maskworld.com」前にてベルリンのマスク屋「maskworld.com」前にて

ワンちゃんが懐いているマスクの中身はきっとキレイなお姉さんのはず?ワンちゃんが懐いているマスクの中身はきっとキレイなお姉さんのはず?

私が訪れたのは2015年。マスク屋の前でこそ映画『ソウ』の殺人鬼ジグソウ・キラーなどの仮装をした若者たちがたむろしていましたが、ハロウィンの街中は至って通常モード

お祭り騒ぎという感じはなく物静かで、マスク屋まであるわりには仮装は渋めで無骨な印象なのがドイツらしいというか......例年の渋谷とは正反対です。スーパーなんかはハロウィンを通り越してクリスマス商品が。ハロウィンは子供のイベントって感じでした。

仮装はしてるんだけどどことなく渋め仮装はしてるんだけどどことなく渋め

さてそんな中、仮装した若者たちが夜な夜な出向くのはクラブ。ドイツでは80年代後半からテクノシーンが大きく発展し、ベルリンの壁崩壊後は至るところでパーティーが開かれ、世界的に注目を集めるようになりました。

特に「世界一入りにくいクラブ」として知られるベルリンの名門「ベルグハイン」は、世界中のテクノファンの聖地として崇められてきました。

かつて発電所だったインダストリアルな建物はどこか旧ソ感や廃墟感が漂い、幽霊屋敷のようでもある。写真撮影は禁止でドアポリシーも厳格。ドアマンに選ばれた人のみが入れる限定的空間の中では翌日までマラソンDJが続き、人々はまるで魂を引き換えにしたかのように踊り狂う。気付いたら目の下にクマを作りメイクなしでもウォーキング・デッド状態に......!?

かつて発電所だった建物(ベルグハイン)への行列...かつて発電所だった建物(ベルグハイン)への行列...

コロナ後は客の質が下がり威厳が無くなったとされるベルグハイン。2022年には閉店の噂も立ちましたが、2023年現在、まだ存在しているようです。なくなってしまう前に伝説のクラブに行っておくべし!?(ハロウィンの話どこへ)

朝方までクラブにいたらメイク以上に目の下にクマが...、キャー!!朝方までクラブにいたらメイク以上に目の下にクマが...、キャー!!

■"スカルマジック"で華やかな死者の世界へ(メキシコ/メキシコシティ)

メキシコは私が絶対に再訪したい大好きな国。行くなら10月末から11月頭の「死者の日」に合わせたい。ハロウィンイベントではなく日本でいうところの「お盆」のような伝統行事ですが、街中がスカルメイクを中心とした仮装であふれます。ピクサー映画『リメンバー・ミー』の題材にもなり世界中に注目されるようになりました。

スカルメイクがイケメンに見えるのかイケメンがスカルメイクをしてるのかスカルメイクがイケメンに見えるのかイケメンがスカルメイクをしてるのか

私が訪れた2016年は、ちょうど前年に公開された映画『007 スペクター』で実際に使われた山車や小道具を受け継いだド派手なパレードが行なわれました。一般の人も皆スカルメイクで仮装をしており街中は見事に死者の世界に。このユニークなイベントは必見です!

映画007のオープニングに使われた山車や小道具(2016年パレードの様子、以下同)映画007のオープニングに使われた山車や小道具(2016年パレードの様子、以下同)

ところでスカルメイクってのは"雪山マジック"のように、ちょっと盛られて見える。下の顔が想像できないからなのか、またげっそりと痩せて見えるからだろうか、イケメンイケジョに見えるし、私はだいぶこのメイクにお世話になりました。

"スカルマジック"って響きもカッコイイ。「私をスキーに連れてって」ならぬ「私を死者の世界に連れてって」という感じ(古い?)。

スカルメイクは実は盛れる?スカルメイクは実は盛れる?

豪華絢爛なスカルカップル豪華絢爛なスカルカップル

それにしてもスカルの仮装に関しては正装との合わせが多く、華やかで美しくどこか気品すら感じる。死者の世界がこんなにも素敵で楽しいものならば、終活が明るくできそうな気がする。死神よ、80年後くらいに迎えにきておくれ......(長生きする気満々)。

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