アヴェンタドールをベースにチューニングを施された究極のスーパースポーツ、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ アヴェンタドールをベースにチューニングを施された究極のスーパースポーツ、ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ

昨年11月に日本初公開されたランボルギーニ・アヴェンタドールSVJに試乗。超硬派なスーパースポーツというか、レーシングカーのそれに近い超強烈な乗り味に全身が震えた!

ご存じのとおり、ランボルギーニ・カウンタックの系譜を受け継ぐトップ・オブ・ランボルギーニであるアヴェンタドールは、2011年のデビューからすでに8年が経過している。アヴェンタドールのようなスーパースポーツの場合、モデル末期になると記念碑的な強烈スペックの限定車を出すのがお約束。そう考えるとこのSVJの登場は、そろそろアヴェンタドールもその役目を終えるのかなと。

余談だが、SVJのSVはスーパー・ヴェローチェの略。日本語なら"超速"という表現だろうか。そしてJは、往年のスーパーカー少年たちが泣いて喜ぶイオタ(JOTA)の頭文字だ。SVJはランボルギーニの伝説のモデルの名前を受け継いでいるスペシャルなモデルなのである。

そんなアヴェンタドールSVJは、もともとハイパフォーマンスなアヴェンタドールをベースに、さらにチューニングを施された究極のスーパースポーツだ。ドライバーの背後に搭載される排気量6.5リットルのV型12気筒エンジンは、実に最高出力770馬力。時速100キロ到達はわずか2.8秒を実現し、最高速は350キロ以上を誇る。

そして数々のクルマがタイムアタックをする独のニュルブルクリンク北コースでは、6分44秒という量産車最速のタイムを記録。まさに世界最速の一台だ。日本だと試すところがない、超ド級の性能が与えられている。

そんなSVJには最新のALA(エアロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ)と呼ばれる可変するエアロシステムが備わっている。コイツはエアロパーツを動かすことによって空力特性を変化させるもので、コーナリング性能を高めたり、加減速を向上させたりする。かなりハイテクな装備で、効果を発揮する次元も高く、通常の道路を走る限り、その能力はほとんど感じない。 

【SPEC】●7速ISR●全長×全幅×全高:4943mm×2098mm×1136mm●車両重量:1525kg(乾燥重量)●エンジン:6.5リットルV12DOHC48バルブ●駆動方式:AWD●最高出力:770PS●最大トルク:73.4kgm●使用燃料:無鉛プレミアム●車両本体価格:5154万8373円(税込) 【SPEC】●7速ISR●全長×全幅×全高:4943mm×2098mm×1136mm●車両重量:1525kg(乾燥重量)●エンジン:6.5リットルV12DOHC48バルブ●駆動方式:AWD●最高出力:770PS●最大トルク:73.4kgm●使用燃料:無鉛プレミアム●車両本体価格:5154万8373円(税込)

さて、実際にSVJを走らせてみる。まずは車幅が2mオーバーしているので気を使う。しかも全高が低いので周りも見渡せない。バケットシートは座ると硬く、カラダが固定される。そして走りのために徹底的に磨き上げられたサスペンションと、超高性能なハイグリップタイヤを装着しているので、乗り心地はかなりハードだ。路面からの突き上げは強くカラダを揺すり、その衝撃は内臓を揺らすほど。正直、このクルマでドライブはちょっと考えにくい。サーキットで走りを味わうクルマなのである。

路面からの激しい入力に耐えながらアクセルを踏み込むと、目の前の景色は簡単に歪(ゆが)む。と同時に、背後からは、V12エンジンの超強烈な咆哮(ほうこう)が耳に届く。ニュル最速モデルだけに当然だが、すべてがハンパない。

この加速はガソリンをかなり使っているので、エコカー全盛の昨今では実にワイルドに感じる。世界的な環境規制を考えたら、コイツが最後の超絶スーパーカーになるのかもしれない。

SVJにはバックアップカメラやパーキングセンサーはない。当たり前だが、流行の自動ブレーキなどの運転支援機能は一切ない。冗談抜きに購入には相当な勇気と覚悟が必要なクルマである。

ちなみに、このアヴェンタドールSVJは900台の限定生産。そのスペシャルバージョンであるSVJ63も63台が同じく限定生産されるのだが、すでに完売というウワサも!

●河口まなぶ 
1970年生まれ、茨城県出身。日本大学藝術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌(モーターマガジン社)アルバイトを経て自動車ジャーナリスト。毎週金曜22時からYouTube LIVEにて司会を務める『LOVECARS!TV!』がオンエア中。02年から日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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