昨秋から国産オープンカー界隈において、コラボ車や超熟成モデルの改良版が、続々登場している。そのなかから小沢コージ激推しの国産オープンカー3台をガッツリ紹介!
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■ガチ買いするならこの3台で決まり!
コロナな今、助手席との距離すら気になるほどだが、そんな3密クライシス時代、最善最強なのはやはりオープンカーだ! 屋根を開ければ時速10キロでも換気の嵐。コロナ感染リスクが低い乗り物であることは明白だが、今回はなかでもオザワがマジで超オススメの国産オープンカーを紹介したい。
というのも、昔は欧米に比べオープンカーが少なかった日本市場だが、車種は微妙に増えている。しかも今まで以上に価格的に手に入れやすく、日本でしか造れない細かな配慮が行き届いたユニークオープンカーが多い。
で、トップバッターは軽2シーターオープンのダイハツコペン。コイツの骨格は一般的なFFレイアウトだ。走りは爽快でシャープ。正直、ホンダのS660ほどの個性はないが、クラス初の電動フルオープントップや前代未聞のクルマ着せ替えコンセプトを採用。
そして昨秋、親会社のトヨタが突如、子会社ダイハツのコペンを強奪。コペンGRスポーツとして売り出したのだ。中身もトヨタのスポーツ部門、GRの教えに従い本気で手が加えられ、独特のスクエアグリルやディテールなどを採用。
GRの開発キーワードたる「ちゃんと動く足」「動かない目線」をモットーに、専用パーツでボディを補強。カヤバ製ダンパーや新型スプリングも入れて新次元のハンドリングと乗り心地を獲得。大人も楽しめるオープン2シーターとしてパワーアップした。
続いてマジでスゴいのが日本ならではの超箱庭2シーターオープン、ホンダS660だ。海外進出がほぼ見込めない軽自動車でありながら、今年1月に販売5年目にして2回目のマイナーチェンジが行なわれた。
最大のポイントは全長3.4mの極小ボディのなかに封じ込められた精密かつ本格的すぎる2シーターミッドシップのメカニズム。660ccターボエンジンやCVTは大ヒット軽のN-BOX譲りだが、スポーツカーらしいアクセルレスポンスやパワー特性を得るためにターボタービン径、コンプレッサ径、タービンスクロール、タービン羽根形状をすべてオリジナルに変更!
ピークパワーの64PS、ピークトルクの104Nmは同じだが、アクセルレスポンスが向上。パワー特性が変わっている。
何よりもボディのプラットフォームを完全新設計。高張力鋼板の使用率が異様に高いだけでなく、ハンドリングに効く全高は1180mmとダイハツコペンはもちろん、マツダロードスターより低いのだ。
結果、走りの良さは圧巻で鋭いミッドシップらしいシャープなステアリングフィールと正確な操舵(そうだ)は、まさに"ミニフェラーリ"である!
しかも、今回の改良ではスーパーカー然としたアクティブグリーンパールなどの新色が加わった上、ヘッドライト、リアコンビライト、サブリフレクターの色変更やアルカンターラと本革のコンビシートやステアリング、シフトノブのデザイン変更までなされた。先進安全装備も一部グレード以上で標準装備。安心感も大きく増した。
そして大トリを飾るのは、日本が世界に誇る2シーターオープン、マツダのロードスターだ。バブル期の1989年に初代が誕生。2016年4月には「世界で最も多く生産されたふたり乗り小型オープンスポーツ」として累計100万台を突破。老舗焼き鳥屋のタレのようにその味は受け継がれ、現在も人気ビンビン!
なかでもスゴいのは高い安全性を求められる現代でありながら、ますます強く軽くなってるボディ。骨格のパワープラントフレームを設計し直し、フロントフェンダー、トンネルブレイス、シートバックバーをアルミ化。全長も3915mmと歴代最短に抑えて最軽量グレードは1t切り。コイツはマジでハンパない!
1.5リットルエンジンもアクセラ用を大改良。クランクシャフトを造り直したほどで、走ったときの爽快感はまるで自分がダイエットに成功したよう。
特にオザワのオススメは16年に追加されたハードトップオープン版のロードスターRF。パワフルな189PSの2リットルエンジンは楽しい。見た目も、特にリアビューはスーパーカー顔負け。独自のリトラクタブルファストバックのゆえだが、これだけでも欲しくなるほどにセクシー。
今回紹介したモデルはどれもふたり乗り。そこを考えると購入を躊躇(ちゅうちょ)するかもだが、コロナリスク回避性能は侮れないし、運転好きのクルマバカならコロナを言い訳にオープンカーを買ってみないか!?