ホンダ ヴェゼル 価格:未発表 ベストグレード:e:HEV Z 値引き目標額:3万円 リセールバリュー:Aランク ボディサイズ:未発表 ガソリン車もあるが、ラインナップの中心になるのはハイブリッドの「e:HEV」。残念ながらターボ車は廃止された

2月18日、国内新車販売で過去4度SUV王者に輝いているホンダ・ヴェゼルが8年ぶりに全面刷新! 新型の魅力や競合との違いを自動車ジャーナリストの渡辺陽一郎(わたなべ・よういちろう)に聞いた。

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■価格予想は売れ筋で280万前後!

先代ヴェゼル ここ数年はトヨタ勢に首位を奪われているが、ヴェゼルは日本市場で45万5000台以上を売る「元祖・絶対王者」

――ホンダの主力SUVであるヴェゼルの新型がついにご開帳されました!

渡辺 初代ヴェゼルのデビューは2013年12月です。翌年から売れに売れて、14年、15年、16年、19年と4度もSUV販売台数トップに輝き、世界累計は384万台以上です。まさに世界レベルの大ヒットSUVなんです。

――人気の理由は?

渡辺 全長が4.4m以下なので非常に運転がしやすい。また、フィットと同じく燃料タンクを前席の下に搭載するため、荷室の床が低く荷物も積みやすい。しかも、後席の座面を持ち上げれば、車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能です。外観がスポーティなのも初代の魅力ですね。

――室内の広さは?

渡辺 身長170cmの大人4名が乗車し、後席に座る乗員の膝先には、握りコブシふたつ半の余裕がありました。この広さはLサイズのSUV並み。それでいて価格は200万円台前半スタートとお手頃なんです。

リアランプははやりの横一文字に光るタイプに。荷室は深さも奥行きもたっぷりある

――その結果、世界的な人気車になったと。で、新型ヴェゼルの印象はどうでした?

渡辺 新型も先に述べた初代の特徴をすべて受け継いでいます。

――見た目はけっこう変わりましたよね?

渡辺 新型のフロントマスクはインサイトやオデッセイに似ており、実は初代よりもデザインはシンプルな造りになっているんですよ。

――なるほど。

渡辺 ただ、ボディサイドはフィットなどと同じく水平基調になったので、後方視界は向上しましたが、新型のリアゲートは寝かされたので、背の高い荷物を積むときは初代よりやや不利です。とはいえ、荷室面積は十分ですが。

初代と印象がかなり異なる新型。車体寸法は未公表だが、大きなサイズ変更はないという

――ボディサイズは?

渡辺 2月に公開されたのはデザインやグレード構成だけですが、おおよそ全長は4.4m前後。全幅は1.8mを超えていないと私は予想します。

インパネはすっきりとした水平基調。質感はかなり高い。ステアリングは3本スポークだ

――内装は?

渡辺 インパネは水平基調で機能的です。質感は従来型も非常に高く、新型もそれを踏襲しています。ちなみに広さもこれまでと同じぐらいですが、シートの座り心地は柔軟になったかなと。

――メカニズムは?

渡辺 エンジンは1.5リットルのガソリンエンジンとハイブリッドを用意しています。コレはフィットと同じタイプです。同時に、安全運転支援システム「ホンダセンシング」も進化しました。

――お値段は?

渡辺 売れ筋になるe:HEV ZのFFが280万円前後で発表されるとにらんでいます。現在、コンパクトSUV市場は、各社の主力が投入されており競争が激しくなっています。極端に高い値段設定は避けると思いますね。

――ズバリ聞きますが、コンパクトSUVのなかで新型ヴェゼルは買いスか?

渡辺 もちろん、買いです! リセールも強く、室内&荷室はカテゴリー内で群を抜く広さです。ファミリーカーにも最適な一台です。

――では、ヴェゼル以外に買って損ナシの競合コンパクトSUVはどれ?

渡辺 筆頭はトヨタ・ライズです。ハイブリッドを用意せず、グレードも3種類ですが、昨年、月平均1万台以上を登録しました。コレは小型/普通車ではトップレベルの数字です。5ナンバーサイズで取り回しがラク。何よりお手頃な価格が魅力です。

トヨタ ライズ 価格:167万9000~228万2200円 ベストグレード:Z 値引き目標額:8万円 リセールバリュー:Aランク ボディサイズ:全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mm ダイハツ・ロッキーのOEM車。CVTに1リットル3気筒を組み合わせる。全モデルにFFと4WDを用意

――ほかには?

渡辺 マツダ・MX-30のマイルドハイブリッドも要チェックです。内装にコルクを使用する癒やし系のクルマです。観音開きのドアは、前席側を開けないと後席側を開閉できない不便もありますが、リラックスできる雰囲気は貴重です。

マツダ MX-30 価格:242万~339万3500円 ベストグレード:ベーシックパッケージ 値引き目標額:11万円 リセールバリュー:Bランク ボディサイズ:全長4395mm×全幅1795mm×全高1550mm パワートレインは2リットルのマイルドハイブリッドを用意。両側が観音開きとなる個性的なドアを採用する

――ふむふむ。

渡辺 販売絶好調のトヨタ・ヤリスクロスも注目です。

トヨタ ヤリスクロス 価格:179万8000~281万5000円 ベストグレード:ハイブリッドZ 値引き目標額:10万円 リセールバリュー:Aランク ボディサイズ:全長4180mm×全幅1765mm×全高1590mm エンジンはガソリンとハイブリッドを用意。4WD性能は本格派。ハイブリッドの燃費は30kmを誇る

――2代目ヴェゼルの登場でコンパクトSUVは一気に大混戦ですね!

渡辺 正式発表は4月下旬なので売れ行きはまだわかりませんが、人気車なのでオーダーが殺到する可能性も。誰より早くヴェゼルを指名買いしたい場合は、ディーラーに足を運んでみてください。

●渡辺陽一郎(わたなべ・よういちろう) 
カーライフジャーナリスト。1989年に自動車購入ガイド誌『月刊くるま選び』(アポロ出版)の編集長に。その後、フリーランスに。著書に『運転事故の定石』(講談社)など

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