攻撃的なロケットカウルを身にまとう新型。ミラーがハンドルバーより下にマウントされるのは国産としては珍しく、ホンダでは初となる 攻撃的なロケットカウルを身にまとう新型。ミラーがハンドルバーより下にマウントされるのは国産としては珍しく、ホンダでは初となる

ホンダが「ホーク11(イレブン)」と「ダックス125」という2台の新型モデルを世界初公開して大きな話題を集めている。そこで、モーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏に濃厚解説してもらった!

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■問い合わせ殺到で、販売店はうれしい悲鳴!

初代ホークはコチラ! 空冷OHC3バルブの並列2気筒エンジンを搭載した初代ホーク CB250Tは1977年に登場。当時の若者を熱狂させた 初代ホークはコチラ! 空冷OHC3バルブの並列2気筒エンジンを搭載した初代ホーク CB250Tは1977年に登場。当時の若者を熱狂させた

青木 ホンダがモンキー、ハンターカブに続き、またまた名車を復活させました!

――今度はナニ?

青木 3月19日、ホンダは「大阪モーターサイクルショー2022」で新型ロードスポーツモデル「ホーク11」を世界初公開! 往年の名車が大復活ですよぉぉぉ!

――えっと、ホークってどんなバイクでしたっけ!

青木 1977年に登場したのがCB400TホークⅡとCB250Tホークです。その丸い燃料タンクは"やかんタンク"と呼ばれて一世を風靡(ふうび)しました。

そして、空冷2気筒最強スポーツとして1980年にはスーパーホークⅢも発売し、カワサキZ400FXと人気を二分! いずれも旧車ファンから根強い人気ですが、さらに追い打ちをかけるようにCB250Tホークが大ヒットマンガ『東京卍リベンジャーズ』に登場! 再び脚光を浴びまくっているんです。

ホンダ ホーク11 こだわりのロケットカウルは手間がかかり大量生産には不向きな一体成形FRP製。丸眼1灯ヘッドライトを組み合わせてレトロな雰囲気を演出 ホンダ ホーク11 こだわりのロケットカウルは手間がかかり大量生産には不向きな一体成形FRP製。丸眼1灯ヘッドライトを組み合わせてレトロな雰囲気を演出

リアフェンダーには荷掛けフックを備えて利便性も追求。ホイールは前後17インチで、タイヤはダンロップ製を履く リアフェンダーには荷掛けフックを備えて利便性も追求。ホイールは前後17インチで、タイヤはダンロップ製を履く

――まさにドンピシャのタイミングで復活したと。実車はもう見たんスよね?

青木 ええ。即徹底チェックしましたが、ホーク11はアフリカツイン譲りの1082cc並列2気筒エンジンを、ロケットカウルをまとう車体に搭載。前後17インチの足回りは、倒立フォークにラジアルマウントキャリパーを組み、充実の内容を誇ります。

また、セパレートハンドルなのでアグレッシブな前傾姿勢ですし、サイレンサーの取りつけ角度を深めに取っているのでバンク角が確保され、旋回力は抜群にイイかと。

前傾姿勢のライディングポジションを可能にするセパレートハンドルを採用。デジタルメーターはレブル1100と共通? 前傾姿勢のライディングポジションを可能にするセパレートハンドルを採用。デジタルメーターはレブル1100と共通?

――走りが楽しめそうだと?

青木 ホンダ広報を直撃したら、「スペックだけにとらわれない、根源的な楽しさや味わい深さを提案した」と胸を張っていました。つまり、大排気量の本格派スポーツマシンが誕生したわけです!

――見た目も強烈ですね。

青木 未来的で斬新なスタイルに仕上がっています。気になる予想価格はズバリ、140万円前後で、発売は今秋になると思いますね!

ホンダ ダックス125 スーパーカブC125と同じ遠心クラッチに4速ロータリーエンジンを心臓部に搭載。鋼板プレスフレームで胴長短足スタイルを再現 ホンダ ダックス125 スーパーカブC125と同じ遠心クラッチに4速ロータリーエンジンを心臓部に搭載。鋼板プレスフレームで胴長短足スタイルを再現

――もう1台注目のバイクがあるそうですね?

青木 ダックスフントをイメージした1969年誕生の「ダックスホンダ」が令和に帰ってきたんですよぉぉぉ!

――排気量は?

青木 新型は125ccです。その理由は、ハンターカブやモンキー125が売れに売れているからなんです! コロナの影響で密を避けられるバイクは大人気。特に手軽な価格が魅力の125ccはドル箱です。

従来は通勤や通学など移動手段でしたが、現在はキャンプやツーリングといった趣味に使うライダーが急増中! ホンダの開発者はそうした市場の傾向を感じ取ったと。

初代は前後10インチだった足回りが新型は12インチに大径化し、車体も大きくなった。乗車姿勢はゆったり 初代は前後10インチだった足回りが新型は12インチに大径化し、車体も大きくなった。乗車姿勢はゆったり

――新型ダックスの推しはどこスか?

青木 開発者は「安心してふたり乗りを楽しんでほしい」と語り、ダブルシートを長く設定しています。新型は排気量125ccなのでエンジンにパワーがあり、ふたり乗りも余裕でこなします。初代を知るベテランには懐かしく、若者の目には新鮮に映るのかなと。

――ダックス125の価格と発売時期の予想をオナシャス!

青木 モンキー125やハンターカブと並び、44万円が有力で、7月頃に発売されそうです。ただし、ホーク11とダックス125への問い合わせが早くも殺到し、販売店からはうれしい悲鳴が上がっています。正直、爆売れ確実なので、欲しい人は販売店へダッシュです!

●青木タカオ 
モーターサイクルジャーナリスト。著書に『図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み』(秀和システム)など。『ウィズハーレー』(内外出版社)編集長。YouTubeチャンネル『バイクライター青木タカオ【~取材現場から】』

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