世界各国のバイクが今年も神奈川県は大磯町に大集合! 4月13日(水)~14日(木)の2日間、「大磯ロングビーチ」の駐車場にて開催された第7回JAIA輸入車二輪車試乗会。そこにモーターサイクルジャーナリストの青木タカオ氏が突撃! 徹底試乗し、5選を勝手に選んだ。
ーー天気が崩れているのが残念ですが、目の前には相模湾が広がっています。今、われわれはどこにいるんスか?
青木 はい、「大磯ロングビーチ(神奈川県中郡大磯町)」の駐車場にいます。今日はJAIA(日本自動車輸入組合)が主催する輸入バイクの試乗会にやって来ました。
ーーえっと、JAIAってなんスか?
青木 JAIAは日本で自動車の輸入が自由化された1965年(昭和40年)に非営利法人として設立されました。海外の自動車メーカーと直接輸入契約を結ぶインポーターによって構成され、クルマやバイクの輸入に関する内外事情の調査や諸統計を作成しています。
ーーなるほど。今日はそんなJAIA主催の試乗会にお邪魔していると。
青木 そうです。僕たち二輪ジャーナリストが毎年楽しみにしているのが、各インポーターを集めたJAIAの試乗会で、世界中のバイクブランドが一堂に介する様子は、まるで万国博覧会なんですよぉぉぉ!
ーーお、おう。
青木 てなわけで、今年も輸入ブランド自慢の最新バイクを徹底試乗し、勝手にランキングしたいと思います!
ーーどんなランキング?
青木 クセが強いというか、個性的にも程があるランキングです。拍手!
ーーはい。では、スペースの都合もあるので、とっとと1位を発表してください。
青木 コ、コホン。1位は創業1901年! ハーレーよりも2年早く世に出たアメリカのインディアンのパースートダークホースで決まりです。心臓部を1768㏄水冷Vツインとし、容量135リットルの収納スペースを持ちます。ヒーターはグリップだけでなくシートにも内蔵され、気温や季節に左右されることなくツーリングを楽しむことができます。
ーースゴ! チョード迫力!
青木 2位はカナダのカンナムがぶっ放したスパイダーRTリミテッドです。迫力ならコチラも負けていません! バイクではなく、クルマの普通免許で運転できるのも魅力です。
ーーバラエティーに富みますね! 3位はどれ?
青木 ヤマハSRが生産終了となった今、古典的な単気筒モデルを求める声を耳にしますが、ベネリ(イタリア/中国)のインペリアーレ400はいかがでしょうか! レトロでシンプルな見た目だけでなく、ライドフィールも最新バイクにはない懐かしさがあり、キャプトンタイプマフラーが歯切れのよい排気音を奏でます。免許は普通二輪免許でOKなのも魅力です!
ーー4位は?
青木 台湾のキムコが放つKRV180TCS。通常のオートバイのように車体側に4バルブ単気筒の175㏄水冷エンジンを積み、ミッション車のような独立スイングアームを採用することでバネ下重量を大きく軽減。スクーターながらしなやかに足まわりが動き、トラクションコントロールも搭載。パワフルなエンジンとともにスポーティな走りを実現しています。
ーー5位はイタリアンバイク?
青木 アプリリアのトゥアレグ660です。ストロークの長いサスペンションをフロント21インチ、リア18インチの足まわりに組み合わせ、車体を187㎏と軽量に仕上げています。
ーー注目のバイクもある?
青木 トライアンフのタイガースポーツ600です。実用的なミドルアドベンチャーで、バイクでは珍しい並列3気筒なのもキモ。クラス随一の81馬力を発揮し、2気筒の扱いやすさと4発の伸びやかさを合わせ持つモデルです。駆動輪が路面に食いつくかのような押し出し感がありますね。
ーーでは、最後に試乗会の総括を!
青木 ズバリ、輸入バイクデビューにどれもオススメです。後悔させませんよぉぉぉ!
☆青木タカオ(あおき・たかお)
モーターサイクルジャーナリスト。著書に『図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み』(秀和システム)など。『ウィズハーレー』(内外出版社)編集長。YouTubeチャンネル『バイクライター青木タカオ【~取材現場から】』を運営